頑張るナグア
私は兵舎に残り、王子は王に伝えに行った。
ナグアは頭を少し下げてお願いをしてきた。
「ニーナ様お願いします。もう少し魔法の事を教えてください」
「ええ、私が教えられることは教えますよ」
私が笑顔で対応していると訓練をしていた女性は面白くなさそうにこちらを見ていた。
私とナグアは研究室へ行き、基礎の本を読み解きながら教えて行った。その場に居た人達も興味を示して近づいてきていた。
「ここまでは知ってるわね?」
「はい、私が使う魔法の強化にも使いましたから」
「そこに魔力を上乗せできるのも分かるわね?」
「火の玉を大きくする要領ですね」
「ええ、あなたの得意魔法はあの炎の渦のような魔法ね?」
「はい!今でも改良を続けています」
私はその魔法の弱点でもある部分を伝えると改良するか詠唱を早くするかを伝え、次にもう少し踏み込んだ話を始めて行った。
「魔法の改良は失敗すれば惨事を起こすのは知ってるわね?」
「はい!」
「例えば炎の魔法ならば恐らく範囲を広げるのは簡単だと思うけど、その逆は難しいわよね?」
「そうですね・・・でも狭くする意味も無いですよね?」
「あなたはそう思うのね」
ナグアは首を傾げていた。
「狭くすればより正確に狙いやすくなるわ広ければ被害は広がるけど狙いは大雑把になるそして薄くなる」
「薄くなるといけないのですか?」
「前に案山子を壊せなかったわよね?あれのような結果になりやすくなるの」
ナグアは思い出していたようだった。
「では、相手方に水魔法の得意な魔法使いが居たとすればあなたはどうしますか?」
「私の得意な魔法を強めて撃ちます!」
「おそらく消されるわね・・・魔法」
「そんな!」
「極端に差があれば問題は無いわきっと・・・でも、差が無ければ炎は負けるわ」
私とタリア様の時は私の方が強かったから何とかなったけど、もし今もタリア様が訓練してたとしたら・・・
「どうすれば勝てますか?」
「方法はあなたが見つけるのよ・・・私は補助はできるけど答えは教えられないの」
「私の弱点を克服しながら強く撃つ方法・・・」
「簡単な事では無いのでも、いずれ必要な事になるわ」
「もう少し魔法の仕組みを詳しくお願いします!!」
私はその後ナグアに粘られて日が暮れるまで捕まっていた。
【エリック】
「父上、今よろしいでしょうか」
「どうした」
王は険しい顔をしていた。
「魔法兵に関してなのですが、ナグアという女性兵を隊長として任命してきました」
「そうか」
「それとニーナにこの国の現状についての話もして参りました」
「それも話したのだな?覚悟はありそうだったか?」
「いえ、僕が交渉に出ると伝えてあります」
「つくづく甘いな・・・エリックよ」
「しかし、父上!」
「我が国は自給自足で成り立っている国なのは分かっているはずだ」
「しかし・・・」
「もし、属国になれば破綻する・・・国の作物などが狙われるからな」
王子は黙った。
「いいか、交渉しようにもこちらには出せるものが無いのだ。兵力も財源も・・・な」
「では、戦争を回避する方法はないのですか!」
「ニーナを使う他ないだろう・・・」
「そんな・・・」
王子は絶望した顔をしてその場で俯いて拳を握った。




