人選
王子は自分が考えた事を話し始めた。
隊長として纏められそうな人は何人かいそうということ、でも、任せるのには少々不安な所があるという事を王子は私達に話した。
「流石殿下ですな、私も不安な所は同意見ですな、育てるとすれば・・・今の所で言えば最後に炎を放ったあの娘といったところか、しかし、殿下、他に何か考えてはおりませんでしたかな?」
「え?何のことだい?」
「そうですか・・・いや、私の気のせいですな」
ブランドは笑いながら残った兵を見た。
「この兵を纏めるのは骨が要りますぞ?何せ訓練しながら研究もせねばならぬのですから」
「別の所から隊長となるものを連れてくる事はできないかしらね」
ブランドは腕を組み少し考えてから答えた。
「出来たとしても魔法の知識はありませんな」
「ブランド様の様になる訳ですね」
「私のやり方でもそれなりには役に立ったのではありませんかな?」
「そうですね、そのおかげで氷の壁は壊せたも同然ですものね」
「否定されるかと思いましたぞ」
「いえ、教えていただいたのですから感謝いたしておりますよ」
「そうだとよいのですが・・・」
「じゃあ僕は少し席を外すよ!何かあったらまた声を掛けてね」
そう言うと王子は速足で城の中へと歩いて行った。
「やはり、何かを考えておるな」
「今何か仰いました?」
私は首を傾げブランドの方を見るとブランドは王子の背中を一瞥した。
「いや、こちらの話ですぞ」
「一先ず、隊長、副隊長を決めれた方がよさそうね」
「二手に分けるということですな」
「ええ、管理はしやすいと思うわ」
「それなら兵達の事務的な仕事も任せられますな」
「事務的な仕事?」
「報告書をまとめたり予算の計算、人員の配備など様々ありますな」
「じゃ、じゃあ・・・今までは?」
「してませんな。もしくは殿下がなさっていたかと思いますが」
「隊長達作るの急務じゃない?」
「ええ、殿下のお仕事を減らす意味でも」
そうして私とブランドは誰を育てるのかを相談していった。その後、私は部屋に居る王子に話したことを伝えた。
「流石兵士長だね。僕が事務的な事やってるって知ってるなんて」
「他にしてくれる方がいらっしゃらないでしょ!」
「でも、予算については従者にまとめさせてるからね・・・半分外れてるね」
「従者の方にですか?」
「彼は優秀だからね」
あまり見ないのはお仕事を手伝わせていたからなのね・・・
「でも、もう一人か~あのガタイのいいおじさんなんてどう?」
「それも話に出したのですがすぐに前に出る兵を隊長になどしたらすぐに兵が瓦解すると言われまして」
「声が大きくていい人そうなんだけどな~」
「ええ、いい人なのは確かです」
「いっそ隊長を決めてその人に決めてもらおうか!」
「どうなっても知りませんよ?」
「どうなると思う?」
私は少し上を向いて考え始めた。
結局仲のいいマカオンが有力かしら・・・それとも今回一緒に魔法を撃ったリアかしら・・・でも、あの爆発魔法を使った人も影が薄くなかったら選ばれるかもしれないわね
「わかりませんわ」
「そうだね」
王子はそういって私の顔を触った。
「心配いらないよ・・・僕も居るから一緒に考えよう」
「ええ、では・・・殿下が考えてたこともお話しください」
「え?」
「あの時他の事も考えていらっしゃるようだったので」
「・・・そうだね」
私の顔を触る手がそっと離れていき王子は自分の顔の前で手を組んだ。




