魔法兵の筋トレ
私は父に手紙を出した。いつ年齢が上がるのか知りたいという旨を書いた。
その後は勉強も終わらせて王子とまた兵舎にやってきていた。
「社交界や舞踏会で忙しくてあまり来れなかったけどみんな元気かしら」
「そうだね、きっとあの兵士長が頑張ってくれてると思うよ」
私は広場に出るとあまり魔法兵達はいなかった。
おそらくみんな研究室に籠ってるのね
私と王子が広場に近づくとその場に居た魔法兵達は整列した。
「みんなは研究室?」
「ハイ!」
「みんなは元気そう?」
「問題ございません!」
しかし、それを言った魔法兵も少し疲れているように見えたので、研究室へと移動した。研究室は前よりもかなり綺麗になっていて片付けもしてある状態になっていたが、魔法兵達はどこか疲れた表情を見せていた。
「みんな疲れてるわね」
「そ、そうだね」
私が入ると全員が疲れた表情で立ち上がった。
「みんな疲れてる?」
「いえ!そのようなことはございません!!」
こういう時は実直に話してくれるマカオン辺りが居るといいんだけど・・・
部屋の端で頭を抱えたマカオンが吠えた。
「うがーーーわからねえーーー」
全員が固まりそちらを見た。
「な・・・何が分からないの?」
「に、ニーナ様!?いつ来てたんだ!?」
「き、気付かなかったのね・・・」
そしてマカオンに事情を聴くとブランドの扱きが厳しく他の兵は疲労困憊になったということを聞いた。
「でも、それも必要なのよね?」
「ん~でもいざとなったとき戦えないのは困りものだと思うからね・・・どういった厳しさだったか教えてくれるかな?」
王子がそう聞くとマカオンは腕の筋肉を見せて笑った。
「そりゃ~罰則とか言って腕立てや腹筋をさせてたからな。他の連中は死んだ顔してたぜ?」
「本当に必要なのかしら・・・」
「魔法兵には適切だとは思えないね」
体力はある程度欲しいけど筋力はそこまでなのよね・・・ブランド様を探すべきかしら
そう考えていると研究室のドアが開いた。
「お前達広場に集合だ!!」
「な、何かあったの!?」
「おや、ニーナ様と殿下もいらしたのですね。今から訓練ですよ」
私は嫌な予感がしたので一緒に付いていくことにした。
広場には魔法兵達が並び人数を確認しているようだった。
「その列遅い!腕立て50回始め!!」
これが原因ね・・・
「ブランド?ちょっとよろしいかしら?」
「なんですかな?ニーナ・・・さま・・・」
私は圧力をかけるようにブランドを詰めた。
「筋力が欲しいとは頼んだ覚えはありませんけど、どういうことか説明いただけますか?」
「いや、これは・・・一応必要な事なのだ」
「どう?必要なのかしら」
「体力的な意味でだな・・・」
私は笑顔を崩しそうになりながら呆れた物言いをした。
「あなたに説明するのを忘れていましたね・・・魔力は研鑽すればする程増えるのですが、肉体を鍛えても増えることはありません」
「つまり、体力は無駄だと?」
「行軍には必要かもしれませんが魔法兵は基本重い武器を持ちませんから筋力は不必要です」
「肉体を鍛えずに団体行動だけしっかりさせるべきでしたな」
「そうですね。私にも説明しきれていなかった部分です。もう少し詳しくお話すればよかったと思いましたよ」
ブランドと私の言い合いを私の後ろで王子は苦笑いをしながら立っていた。




