嫌われたくない
「ニーナ・・・ごめん」
最初に頭を下げた王子の姿を見ると私は侍女二人を外へと移動させた。
「エリック、私こそごめんなさい。あなたに相談もしないでやってしまって」
「違うんだ!僕は・・・君にもっと頼られたいんだ」
「ええ、私はもっと関わればよかったと思ったわ。何でも話をして一緒に笑って」
「僕は君と一緒に居たい。どこへ行くにも」
「これからは勉強が終わったら会いに行くわ」
私は頭を下げた。
「だから、私を嫌いにならないでください」
嫌われる事は慣れていたつもりだった・・・私は、尊の時はどこに行っても嫌われていたから、でも、ニーナになって好きになってくれる人達が居て、好きになる方法を学べたと思ってた。次は、私と一緒に居てくれる人を大切に思わなきゃいけないんだ。
「お願いします。私を、嫌いに・・・」
その言葉を言い切る前に王子は私を抱きしめた。
「嫌わない、僕は何があっても、君にその気が無くなっても離さない」
「こんな私でごめんなさい」
「謝らないでニーナ」
私の不安は少しだけ軽くなった。
二人は椅子に座ると模擬戦闘の話をし始めた。
「本当はあの戦闘僕にも思うところがあったんだ」
「言ってくれればよかったのに」
「それ以上に心配が勝ってしまって」
「それで、言いたいことって」
「魔法の勉強しかしてこなかったら、あんな風になるのは必然じゃないかなと思って」
「隊長としての勉強をさせると」
「流石ニーナだ。これで分かっちゃうなんて」
「じゃあ、本を?」
「それも大事だけど、ブランドに扱いてもらうのも一つの手だよ」
ブランドはそういえば兵士長なのよね。なら、それなりに勉強してるわね
「どうかな?これからその本も仕入れながらブランドに教わるというのも悪くないと思うんだ」
「ええ、ブランドにも勉強してもらいましょ」
「え?」
私は初めの頃ブランドがやろうとしていた事を話した。
「確かに規律は大事だけどそれはやりすぎだね」
「魔法の事をもう少しだけ知ってもらえれば変わってくると思うのですが」
「そうだね、何か興味を持ってもらう方法も考えようか」
「初めからエリックに相談すればよかったわね」
「僕も仕事ばかりせずにニーナの傍に居ればよかった」
少し気が楽になった気がするわ、もっと早く相談して一緒に考えればよかったわ。
「僕が君の背負ってるものを一緒に背負っていくからね」
「ええ、お願いします」
私と王子はその後も沢山話をして笑っていた。
「よかったですね。ニーナ様、これからまた元気な姿がみれそうです~」
ユミナは無言で盗み聞きをしているアンナの頭を掴み少し離れた所へ連れて行き説教を始めた。




