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母のやさしさ

次の日俺はいつもの日課を終わらせてキッチンに居た。


「アンナ!今日こそ美味しそうなクッキーを焼くわよ」


「はい!頑張ってください」


俺は珍しく魔法以外で熱中していた。


「ニーナ様!その調子です後は焼くだけですよ!」


そっと魔力の籠ったオーブンに似た箱に入れた。


「焼きすぎないでくださいよ~」


しばらくして入口を開けた・・・


「や・・・焼けましたよ!おいしそうにできましたね」


二人は顔を見合わせてクッキーを食べた。


普通においしくできていた。


「アンナのおかげねありがとう」


「そんなニーナ様が頑張ったからですよ」


何回かやって失敗してたけど今回はうまくいってよかった。


可愛い袋に詰めてお母様とお姉様にとアンナに持たせた。


俺は後片付けをしていたら使用人達がやってきて手伝ってくれた。


部屋に戻って久しぶりの一人で気が緩んだのかそのまま寝てしまっていた。


ふと目が覚めるとイリーナが膝枕をしてにこやかにしていた。


「え・・・お母様!?」


急いで起きようとしたけど軽く抑えられた。


「大丈夫よ。ずっとこうしたかったの」


「このような恰好で申し訳ありません・・・」


「たまにはいいのよ。それとクッキーおいしかったわ」


部屋の外にアンナが居るのは分かったが今はどうでもよくなっていた。


「ニーナとこうして一緒にいるのも久しぶりだもの、たまにはいいでしょ?」


「はい、お母様」


「今はどう?この生活楽しい?」


「とても充実していますわ・・・」


「それはよかった。私ね・・・ニーナを宿舎にって言われたときはすごく反対したのよ一緒に居たいって」


ニーナさんはお母様やお兄様お姉様には普通だったのかな?


「でも、宿舎に来てよかったのかもしれませんね。こうして居られるもの・・・」


イリーナはそっと俺の頭を撫でた。


「エレナにも昔はやってたのよ?最近はもう立派なお姉さんになっちゃったけど。亡霊さんになっちゃってもニーナはニーナだから・・・」


少し寂しそうな顔をその言葉を発したときにしていたのははっきりと覚えているがその後の事はあまり覚えていなかった。おそらく寝ちゃったんだろうな。


目が覚めるとアンナが部屋の掃除をしていた。


「あ!おはようございますニーナ様!よく眠ってましたね」


「私は・・・それよりお母様は!」


「お戻りになりましたよ。クッキーうれしかったとおっしゃってました」


「そう・・・」


眠らずに起きて話を聞けてたらな・・・とその日は考えて過ぎて行った。

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