戦争の話
口元を緩ませた王はそのまま次の話しに移った。
「いい姿が見れたぞ。それでニーナよ、兵の様子はどうだ?」
「この調子でいけば間に合うかと思いますが。少々問題も出てきております」
「問題?何かあったのか?」
「兵達のいざこざと設備の不備でございます」
王は真面目な顔に戻り考えるような体勢になった。王子は依然として私の手を離さなかった。
「いざこざから聞こうか」
「はい、魔法兵達の訓練の様子が甘く見え、他の兵達から非難されることがありました。その場は、兵士長のブランド様と私で納めましたが兵達の間に溝ができてしまったのでは無いかと危惧しております」
「そんなに甘いのか?」
「魔法の訓練についてはただ魔法を放つだけでは無く研究を必要とします。そしてその研究をする場所が兵舎の広場で行われるため訓練もせずにただ本を読んでいる。何かを書いて遊んでいると思われてしまいました」
「そうか、もう少しアルゴスに話しを聞いておいた方がよかったな。私の無知の所だ苦労掛けた」
「とんでもございません!今回初の取り組みなのですからこうなるのは当たり前のことだと思います」
「して、今はどうしておるのだ?」
「ブランド様と今後話し合う予定でございます」
「そうか」
「あの・・・お一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」
「ん?なんだ?」
「アルゴス先生のおかげで他国から攻められないと聞きましたがその間に魔法兵を作らなかった理由をお聞きしても?」
王は少し考え苦い顔をした。
「いや、考えてはいたらしいのだが。しかしな、色々と足りなかったのだ。父からそのような話も聞いていた」
「足りない?ですか」
「戦争があった時は危機感があって兵になるものも多かったらしいが。しかし、皆が剣を持ち。誰も魔法には見向きもせんかったらしいのだ」
「でも、戦争に勝ったのはアルゴス先生の魔法のおかげでは無かったのですか?」
「ああ、見ていたものもいた、それを民に伝えもしたが集まらなかったらしいのだ。今回も必死に集めてあの人数だ。あれではとてもじゃないが足りるとは思えん」
魔法を1から始めるような人が居たのもそれが原因なのね
「その記録には学校にも冒険家ギルドにも声は掛けたが皆魔法兵士にはなりたがらなかった」
王は前かがみの様になり前で手を組んだ。
「昔も今も魔法を扱うものは研究をするものだということを知らなかったのだ。知っていれば今頃は魔法兵をもっと増やせていたかもしれないと私は今思ったよ」
「私は戦争の事は詳しくわかりませんが、他国は魔法兵というのは居るのですか?」
「アルゴスが戦に出てきた時、相手国には幾人と並んでいたと聞いた」
既に魔法は戦争に使われていたのね・・・
「我が国は弓や剣、簡単な攻城兵器のみだった。そして防戦一方になっていたらしいのだ」
「そんな時にアルゴス先生が・・・」
「本当かどうか本人しか分からないことだが一人で戦況をひっくり返したと書かれている」
そんなに強かったのね。アルゴス先生




