茶化す王様
王子に言われた夜部屋に行った。ドアをノックすると王子の声が聞こえ入るとそこには王もいた。
「王様!?お、お邪魔でしたか?」
「いや、むしろこの方が都合がよいこちらへ」
王はそう言うと椅子へ座るように促してきた。王子に目を合わせると頷いたので私はその椅子に腰かけた。
「さて、こんな場だ。丁度聞こうと思っていたことがあってな。ニーナよ・・・夜伽は済ませたか?」
私は混乱した。
「え?あ、あの・・・えっとその!」
「父上いきなりではないですか!」
私と王子の焦った姿を見て王は笑った。
「なかなか愉快だ」
「からかわないでください」
「しかしな、これも重要な事なのだ。ニーナに限ってはな」
なんとなく分かった気がする・・・私、尊だからということね
「ニーナの中身は尊というではないか・・・それも男だ。心配せん親はいないだろ。それで、夜伽や出産は可能なのか?」
私は一呼吸おいて答えた。
「夜伽に関しては問題ありません。いくら私の中身が男だとしても体は女性です。それに私は数年間女性として育ってきましたので」
「本当に大丈夫なのか?」
「ええ、私の方は問題ございません」
「そうか、出産の方はどうなのだ?」
「それに関しては不明でございます」
王は明らかに残念そうな顔をした。
「体はニーナさんのものですので耐えられるとは思います。ただ中身の私が耐えられるとは限りませんので」
「痛みでか・・・」
「現状では1人だけでも産めればいい方かと」
「うむ・・・しかし、それは未知というだけだな?」
「その通りでございます」
王子は私に寄り手を取った。
「父上、私はニーナ以外とは結婚するつもりはありません。それがこの血を途絶えさせる事になったとしても!」
王は目頭を押さえた。
「エリックよ・・・気持ちは分からんでもないがな、ことはそれだけでは終わらんのだ。もし、途切れてしまえば国内で戦が始まるそうなれば隣国の思うつぼだ」
「そうなったとしても私はニーナと共に生きる」
王子はそう言い切って私の手を握った。王はため息をついた。
「なぜ、こういう時だけ意志が固くなるのだろうな・・・普段からこうだとよいのだが」
「不安要素も多くありますが、できないと決まったわけではございません。認めてはいただけませんか?」
私の一言で王も諦めがついたような顔をした。
「認めるも何ももう婚約してるではないか」
私は少し顔を赤らめた。
「そこまで言うのだ、もうこの事についてはもう何も言うまい。それで、今どこまでいったのだ!」
王の様子がアンナのような態度に変わっていた。
「ち、父上!」
「よいではないか教えよ!」
「ま、まだ何もしていません!!」
私と王子は顔を真っ赤にしてたじたじになっていた。王はその姿を見て笑っていた。




