箱入り娘
俺は部屋に戻ると頭を押さえて後悔していた。
少しやり過ぎちゃった。あんまり目立つと後が怖いし・・・お兄様も何も言わずに見てましたし。変な事にならないといいのですが。
その姿をアンナは何をしているのだろうという顔をしながら見ていた。
しばらく後悔しながら頭を抱えて考えているとノックが聞こえてきた。今度は魔力を出していなかったので誰かが分からなかった。
セバスがやってきたのだった。
「お嬢様またなにかよからぬことをしましたか?」
俺の姿を見て訪ねてきた。
「な・・・なにもしてませんわ」
俺は背を伸ばし手を振りながら反応した。セバスは軽くため息をついた。
「そうですか。使用人たちがこちらへ誰かが入っていくのが見えたと聞いたので様子を見に来たのですが」
「えぇ、お兄様とお兄様のご友人が訪ねていらしましたわ」
「それでなにか用事でもあったのですかな?」
俺は無意識に目をそらした。
「ご友人に紹介をしたかったようですわ」
セバスは疑うような目でこちらを見ていた。俺は冷や汗を流して目を背けていた。
「ほぉ、紹介をですかわざわざこの宿舎に・・・それで本当の所は何をしていらしたんですかな?」
俺は凄い動揺しながら返事をした。
「いえ・・・あの・・・挨拶をしただけですわ」
アンナが堪えられずに前に出てきてしまった。
「ニーナ様はスヴェン様に言われて魔法見せてましたよ!それも凄い色々使ってて本当の魔法使いのようでした!」
すごいどや顔しながら言われてしまった。俺は固まってしまった。しかし、セバスはホッとしたような顔をした。
「その程度の事でしたら問題ございません。下手に隠さないでいただきたい」
「はい・・・すいません」
セバスはどうやら誰が来たのか気になっていたらしく確認をしに来たようだった。
「では、お嬢様問題はなさそうですし、私はこれで」
俺はついでだったので聞こうと思ったことを聞いた。
「あのセバス、ちょっといい?」
「なんでしょうかな?」
「あの私、少し街へ行ってみたいと思ったのですが、どうにかして行くことはできませんか?」
セバスは難しい顔をした。
「理由を聞いてもよろしいですかな?」
「今の所ですが、私の中にニーナさんの存在を感じることができないのが続いています。なので外にいるのではないかと思ったのです。外にもしいるのであれば私の様に性格が変わったや人が変わったなどのような話が上がっているのではないかと思ったのが一つ目の理由です」
「ほう・・・一つ目ですか」
「はい、もう一つ理由をあげますと今ある魔法の本には人格を入れ替えるなどの方法が乗っていません。ですので本を探しに行きたいと思いました。」
セバスは少し考えていた。俺は唾を飲んだ。
「一つ目の方は可能性はあるとは思いますが、二つ目はおそらく王都まで行かないとありませんな」
「で・・では、外出の許可を!」
セバスは首を横に振った。
「なりません。旦那様にまず聞かねばなりませんし、王都へ行くのは無理でしょうな」
「前行った街だけでも・・・」
「駄目です。旦那様が許可を出されません」
外へ出るのは叶わなかった。箱入り娘もいい所だ。




