覚悟の確認
それから私は騒いでいたアンナを引っ張って部屋に戻り本を読んでいた。
魔法の事は覚えられるのにこっちの事は全然覚えられないのよね~おじさんだからかしら・・・
パラパラとページを捲りながら流し読みしているとアンナが横から顔を覗いてきた。
「どうしたの?アンナ」
「ニーナ様~勉強になってます?読んでるように見えなくて・・・」
「ん~集中できなくってそれに頭に入ってこないのよ~」
アンナは腰に手を当て仁王立ちのようになり堂々と言った。
「では、私が勉強お手伝いします!!」
「あ、アンナ?」
私の横に座るとアンナは本を開き指を指しながら読み説明もたまに入れながら話していった。
分かるような分からないような・・・感覚的?なのかしらね、アンナは
しばらくアンナが横に付き本を読み進めていたが私は益々困惑していった。その様子を黙ってユミナは見ていた。
そんな空間にノック音が響いた。ユミナが応対をすると部屋に王妃がやってきたのだった。
「王妃様!?呼んでいただければすぐにでも向かいましたのに・・・」
「気にしないで、久しぶりに様子を見たくなったの」
私はかなり緊張し硬くなっていた。そしてユミナはアンナを引っ張り部屋の外へと移動した。
「相変わらず、侍女を甘やかしているのね」
「申し訳ございません・・・」
「しかし、変な所は厳しかったりするそうね」
「変な所?でしょうか」
王妃は普通の笑顔から妙な笑顔になった。
「貴族の娘に結構な求刑をしたそうね」
「いえ、お言葉ですがあれは提案でございます」
「あら、そうだったの?まあ、いいわ」
王妃はゆっくりと椅子に向かって歩いて行きながら私の顔を見ていた。
「兵士長も簡単に負かしてお話しするようになったそうですし手広くやってるのね~」
そんなことまで情報集めていたのね・・・
「偶然でございます・・・」
「偶然で兵士長と戦うのかしら」
私は変な汗をかきはじめていた。
「本当に偶然、魔法兵の元に居て話しをして、そうなっただけですので・・・」
「・・・まあいいわ、あなたはもうエリックの婚約者だもの好きにすればいいわ」
「ありがたきお言葉・・・」
軽くその場で頭を下げると王妃は笑い出した。
「なにその言葉、女性が言うセリフじゃないみたいよ」
私は頭を下げながら焦っていた。
「エリックも変な子に惚れちゃったのね」
本当に変わり者だと私も思うわ・・・
「あなたがこのまま結婚してもし戦争が起きたら、あなた・・・戦争に行けますの?」
本当に急な質問の内容に私は答えに詰まってしまった。
「・・・エリックは止めに入りそうですけど、あなたはどうするおつもりですか?」
「ひ、必要とあらば私は・・・」
「ここに嫁ぐのも戦争にも覚悟は足りなさそうね」
王妃は残念そうな顔をした。
こ、答えを間違えちゃった!?怒らせてしまったのかしら、でも、戦争に行けなんて言われても・・・答えは出せないわよ
「小娘らしい答えだわ・・・」
「申し訳ございません」
「言い訳もできないのね、あなたは」
「その通りだと思っておりますので、ご容赦いただけませんか?」
「これでもかなり私は譲歩している方よ?本来なら婚約する前にエリックに考え直すように言うつもりでしたから」
王妃はすました顔をしてそう言った。私の心の中は少し泣いていた気がしたが笑顔を崩さずにいた。
「小娘なりにも多少は勉強してきたようね」
王妃は私の表情を見て不敵に笑った。




