魔法の本の誘惑
次の日、私はテリサに色々教わっていた。
「ニーナ様は表情に関しては言わなくても問題はないようですので、知識を持つ方がよろしいかと思っております」
「ち、知識ですか?」
「作法も重要かと思いますがあまりにも知識の方が乏しいように思えますので」
そう言うとどこから出したか分からない本を机の上に笑顔で置いた。
「先ずは、お勉強いたしましょうか!」
「え、ええ・・・できれば別の物が~」
私は顔を背けてるとテリサは私の頭を掴み本の方へと向けた。
「さあ、始めてくださいね。ニーナ様」
私はまた・・・勉強に苦しめられるのであった。
物覚えが悪いから勉強しても覚えられないのよーーー!!
心の中で泣き言をいいながら勉強をする1日を過ごした。
次の日もテリサは1冊の本を持って部屋にやってきていた。
「また・・・」
「ええ、今日もお勉強していただきます」
テリサはそう言って笑顔で本を机に置いた。私は思わず表情に出してしまった。
「ニーナ様表情に出てますよ」
私は急いで表情を笑顔に戻した。その様子にテリサはため息をつきながらもう1冊本を渡してきた。
「これなら勉強をしていただけますか?」
その本は魔法についての本だった。そこまで厚くもなく大きくもない本だったが私は興味をそそられていた。
「では、先に出した本をお読みになった後でお読みください」
私はそう言われて服も着替えず朝食も摂らずに本を読み始めた。アンナは心配そうにその姿を眺めていた。
お昼頃になっても私は本を読んでいたのでアンナは私の読書を止めに入った。
「ニーナ様!お昼ですよ~お腹空きますよ~食べに行きましょう~?」
私はふと気が付き辺りを見渡した。既にテリサの姿はなく居たのはアンナとユミナの二人だけだった。
「もうそんな時間なのね・・・」
「集中しすぎですよ~」
アンナは腕の力を抜いて下に垂らして揺らしながら私にお昼を摂るようにと言い出した。
「アンナ様、流石にその態度は・・・」
ユミナは宥めるようにそう言って止めると私の方を向いた。
「しかし、アンナ様の言うことも間違ってはおりません。どうかお食事を摂ってください」
「ええ、分かったわ。でも、もうあそこで食事を摂る必要は無いのですね?」
「はい、毎回あそこで摂る必要はございませんのでお声掛けいただければすぐにお持ちいたします」
「じゃあ、お願いしてもいいですか?」
ユミナは軽く頭を下げると部屋を出て行った。アンナもそれを見てユミナを追いかけて行った。
本を読むのも大変ね・・・魔法の本ならスラスラと読めてたのに
私は横目で魔法の本を見た。
この本表紙だけだと見たこと無さそうだけど中身はどうかしら・・・少し楽しみね
しばらくするとユミナとアンナは食事をカートに乗せて持ってきた。私はその光景をあまり見慣れていないため少し困惑しながら食事を摂ることになった。




