妬み
その後も王子と一緒に貴族達と挨拶を交わしていった。
私はどこからともなく嫌な視線をずっと受けていた。それも一つでは無く複数だった。
恐らく妬みかしら・・・このままじゃ刺されかねないくらいの圧だわ
笑顔でその視線の先を見るとそこには女性が数人いた。他の所にも数人睨みながら立っていた。
貴族社会の前に女性としての世界があるわよね・・・
睨んでいた女性も男の人を連れてやってきた。その男の人は父親らしく父親は王子に諂っていた。
「ちょっとあなた!どうしてそこにいるのよ!」
その声に周りは驚き注目していた。
「え、ええと何か問題でもありますでしょうか・・・」
私はずっと王子の横から離れていなかった。
「問題大有りよ!あなたみたいな田舎者が居ていい場所では無いの!」
すごい剣幕でその女性は食い下がるが父親に抑えられてた。
「申し訳ありませんうちの娘が・・・」
「いえ、言われ慣れてますから」
私は笑顔から真顔になり毅然とした態度でその人を見た。
「な、なによ!」
女性には怯えた様子が見えた。私はそのまま近づいて行った。その女性は目を閉じた
「私を直視してまだ言えますか?」
叩かれるとでも思ったのかしら・・・
「え?」
「田舎者と馬鹿にできますか?」
「な、何度でも言うわよ!!この田舎者!!帰れ!!そこはあなたのような者がいていい場所じゃないの!」
王子は今にも前に出そうになっていた。私はその女性の目を見た。
「では、どのようなお方が相応しいのですか?」
まるでその答えを待っていたかのように自信満々で女性は答えた。
「それは私の様な気品ある女性がいるべき場所なのよ!あなたのような田舎娘が居ていい場所じゃない!」
「言いたいことはそれだけでしょうか?」
「他の人達だって思ってるわよ!!あなたみたいなのが王子様の婚約者なんて認めたくないと!」
「そうよ!」「そうよ!」
色んな所からそんな声が上がってきたがその女性の父親は女性を叩いた。
「申し訳ございませんうちの娘がご迷惑を」
「いえ、いずれこのような言葉が飛んでくるのは分かっていましたから」
私は声を上げた女性達の元へも向かった。
「あなた達はどうしたら満足するのかしら」
「あなたが婚約破棄することを私達は望むわ!」
「それで、あなた達の誰かが代わりになるというのね」
「そうよ!」
声を上げた女性に私は真顔で近づいた。
「あなたに私の代わりに王子様を愛することができまして?」
「で、できるわよ!!」
「私の思いはそんなに軽くなくてよ?」
別の女性が口を開いた。
「私達ならできます!」
「私は一人で王子様を愛していますけど・・・あなた達は複数人で愛すのかしら」
また別の女性が口を開いた。
「私の方が王子様の事を愛せますわ!」
「私は既に愛してますわ」
他の女性も口を開きながら寄ってきた。
「あなたなんて口だけで地位が欲しかっただけでしょ!?」
「あなた、そんなものが欲しかったのですか?私が見ていたのは王子様本人だと言うのに」
そうして女性達は私に群がってきた。




