表情作り
次の日もテリサに色々教えられながら過ごしていた。
「ニーナ様、また表情が歪んでいますよ!笑顔!笑顔で!」
「え、ええ、気を付けるわ」
自然としていると表情が、表情に集中すると自然としていられなくてどこかしらが乱れてしまっていて私はテリサに呆れられていた。
「ニーナ様、もう少し練習なさらないと、恥をかくことになりますよ」
「はい・・・気を付けます」
「本日も兵舎の方へ行かれるのですか?」
「時間があればですけど・・・」
「でしたら、練習のためにもドレスで汚さないように、そして社交の場だと意識しながら行ってみてください」
「兵舎でも、この表情をするの!?」
「少なくともいつでもこの状態になれるようになりませんと結婚したときお辛いことになりますよ」
「わ、分かりました・・・」
私は苦笑いしながらそう返事してしまいまたテリサに注意されてしまっていた。
その後、またテリサと別れて兵舎の方へと移動した。兵舎に着くと魔法兵達はいつものように整列した。
私はまた訓練を続けるように言うとそれぞれが訓練に戻っていった。
私はできるだけ笑顔を維持しながら様子を見守っていた。その様子に魔法兵達は困惑していた。
「ねえ、ユミナやっぱりいつもの姿の方がいいんじゃないかしら?」
ユミナは無表情で淡々と答えた。
「いえ、必要の事ですのでお守りください。笑顔がお辛いのでしたら、毅然としていらっしゃるか凛々しくしていらっしゃってもよろしいかと思います」
「り、凛々しくですか?」
「ええ、この場でしたら兵達に対して厳しく接するときにはその表情が適当かと思われます」
「き、厳しくですか」
「もう、学生ではありませんので・・・」
そう言われて私は後ろを振り向くと魔法兵達は気にしていないようだった。
「やっぱり、毅然とした方がいいかしら・・・」
「はい、その方が兵達のためになるかと」
そして、それからはできるだけ毅然とした態度で私は魔法兵達と接することにした。
私の気のせいだといいんだけど・・・魔法兵の方達少し笑ってないかしら・・・
そんな慣れない態度、表情で頑張っていた。が、ブランドがまた様子を見に来て笑って走っていくのが見えて私は怒って追いかけてしまった。その様子をユミナはただただ見守っていた。なぜか、アンナだけは変わらずに応援していた。
その夜、私は部屋に戻ると凄く疲れ顔が少し痙攣していた。
「これ・・・毎日やるの?」
と呟くとユミナは肯定して頭を下げていた。
「アンナ~どうしよう・・・私できる気がしないわ」
「ニーナ様!笑顔です。笑顔が一番です!!」
「あなたもそっち側なのね・・・」
「お言葉ですが、アンナ様は他意は無いかと・・・」
私は頭を押さえながら「きっとそうね」と答えた。その姿をアンナは見て首をかしげていた。




