テリサの指導
次の日、私の部屋には知らない使用人が一人やってきていた。
「おはようございます。ニーナ様」
「えっと、おはようございます」
「ああ、失礼いたしました。私はテリサと申します」
テリサと言う使用人はどうやら昨日王子と話していた人らしく、年齢はかなり上でアルゴス先生より一回り若い感じの人で優しそうな人だった。
「これから作法などを身に着けるお手伝いをさせていただきます」
「よ、よろしくお願いいたします」
軽く挨拶が終わると、私は朝の事を済ませ部屋に戻ってきた。
「では、ニーナ様本日は何をなさいますか?」
「そうですね。作法の事を教えていただけるようなので作法を勉強してその後に兵舎に行こうかと思っています」
「分かりました。ではお召し物を準備いたしましょう」
ユミナはそっとドレスを持ってきた。
「え?今日はドレスでいいの?」
「ええ、作法の勉強をなさるのでしたらこちらの方が適当かと思います」
そして私はドレスを着て朝食をとりに向かった。
部屋に着くと今日も王妃は居なかった。王と王子は仕事の話をしながら食事をとっている様子だった。
そしてテリサは私の座る席をそっと引き私を座らせた。
「では、ニーナ様いつも通りにお食事をとってください」
テリサはそう言うと後ろへと下がった。
見られながらの食事はとても緊張するわね・・・
「ニーナよ、昨日魔法兵達がなにやら言っていたそうだな」
「はい、魔法についての本が足りないと言うことでしたので、3班に分けて本を見るようにと指示を出しました」
「そうか、その件に関してもエリックと話しをしておこう。それと披露会についてだが準備の方はどうなっている」
「ドレスについては準備の方が整っておりますので、後は作法を学ぶところでございます」
「ほう、誰か付いておるのか?」
「テリサと言う方が付いていただけるそうです」
「そちか・・・」
王はテリサの方を見た。すると、テリサは軽く会釈をした。
「心配はいらなそうだな」
そして私は食事を進めていった。相変わらず王と王子は食事を先に済ませていった。王子は去り際に私に囁いていった。
「作法の勉強頑張ってね。あの人多分優しいはずだから」
多分・・・なのね
そうして私は自分のペースで食事を終わらせるとその場に立った。
「ニーナ様、披露会ではあまり食事をする機会は無いかとは思いますが、食べ終わった後の食器の置き方だけ直せば問題無いかと思います」
そういってテリサは食器の置き方のような簡単な事を私に教えたり、食べながらの会話の仕方も軽く教えてくれたりした。
その後、私は部屋に戻るとテリサに気を付ける所を聞いていた。
「そうですね。先ずは表情ですね」
「表情?」
「基本は笑顔でいるか毅然としているかの2択でございます」
「それ以外は駄目なのね」
「あまり見せない方がよろしいかと思います。見せすぎれば殿下にも迷惑が掛かるかもしれませんので」
「分かりました。気を付けます」
そうして私の勉強会は始まった。




