ご心配おかけ中
魔法の事を教えていると一人の女性が手を挙げた。
「あの、一つ目の課題は意味は分かるのですが。他は意味があんまり分かりません」
「二つ目は、この詠唱魔法によって魔力操作に慣れてもらいます。もし大きくすることができれば三つ目の課題をできる可能性が上がりますので」
次は、青年が手を挙げた。
「僕は魔法学校を出た者ですが、魔力を感じれるとは教わったことがありません。そんなことが可能なのですか?」
私は手元に炎を出して形を変えた。
「魔力を分かるようになれば魔法は強くすることも可能です」
そう言うと青年は同じように炎を出したが同じ事は出来ずに首を傾げていた。次はガタイのいい人が手を上げた。
「俺はあんまり分からないんだが、もう少し教えてもらえるか?」
「何が知りたいですか?」
「どうやって好きな魔法を見つけるんだ?」
「魔法の本を読んでカッコいいと思ったり強そうだと思った物を選んでもらえれば大丈夫です。詠唱、術式どちらの魔法を選んでもらっても構いません」
そういうとそれぞれが話し合いを始めてしまった。私はただその姿を眺めていた。
「ニーナさん、指示を出してあげて欲しいんだ」
「仰せのままに・・・」
私はそう言うと王子は私の顔を両手で持った。
「ニーナさん・・・僕がしたことは酷な事だと思っている。でも、これも誰かを守るためでもあるんだ。だから、頼む。いつものニーナさんに戻って、魔法を教えてあげてくれ」
「私は変わっていませんよ」
無気力のまま私は笑顔を作った。
「じゃあ、みなさん・・・一つ目の課題は各々やりたい時にやってください。基本は二つ目の課題をしてもらえればいいので空に向かって撃ってくださいね。慣れてない人は落ち着いて詠唱を間違えないようにしてくださいね。間違えると酷い時は手元で破裂しますから・・・」
私はそのままぼーっとみていた。
「ニーナさん少し移動しようか。皆は言われた通りやってくれ!」
私と王子はお城の中へと移動した。
「ニーナさん君は今あの時と同じような顔になっているんだよ?」
「私は、いつもの私ですよ」
「違うんだ。今の顔はアンナさんが死にかけた時の顔になっているんだよ!」
「アンナ・・・」
「君の所為でこうなった訳じゃないんだ。僕が君を選んでしまったから・・・」
王子は顔を背けた。私はそれをそっと顔を持ち私に向けた。
「私はエリック王子に選んでもらえて光栄です」
感情の死んだような声と顔でそう呟いた。その姿に王子は悔しそうな顔になった。
私達は部屋に戻るとユミナに色々教えてもらっているアンナを見た。アンナは私の姿を見てすぐに飛びついてきた。
「ニーナ様に何をしたんですか!」
「僕は・・・ごめん」
「ニーナ様、私が付いてます。心配いりませんよ!」
「アンナ・・・大丈夫よ」
「大丈夫な訳無いじゃないですか!」
私をアンナは引っ張り鏡の前に移動させた。
「見てください今の顔を!」
私はその顔を見て過去を思い出して震えだした。アンナはそれを見て抱きしめた。
「私が居ますから・・・私がずっと傍に居ますから」
私は少し落ち着きアンナをゆっくりと離した。
「ありがとう、アンナ」
私は王子の方を向いた。
「ご心配おかけしました」
まだ戻らない顔で笑顔を作り王子に微笑んだ




