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心配させちゃった

雨の日から数日後、俺はニーナに体を戻す方法が見つからず焦りながら魔法の本を読み漁り、魔力を操作してみたりと色々試していた。


アンナは少し離れたところで掃除をしながらこっちを気にしていた。


俺は気にする余裕もなく何かないかと考えていた。


「ニーナ様・・・少し休憩しましょ?根詰めてもいい考えは思いつかないと思いますし」


「そうね、ごめんね。気を遣わせちゃって」


俺は本を閉じて休憩することにした。しかし気が休まらなかった。


このまま戻ってしまってもニーナさんは幸せになれるのかな・・・?でも、このままでは居られない。

だから何とか戻る方法を探さないといけないし。


考えがまとまらずにいた。そして無意識に魔力を操作して周りに流していた。

お茶を飲み少ししているとセバスがやってくるのが分かった。


そしてセバスがいつも通りの顔をしながら部屋へやってきた。


「お嬢様、どうなされましたか?いつも以上に焦っておられるようで。アンナも心配しておりますが」


「ごめんなさい。どうしても戻る方法が見つからなくて、焦ってしまうのです」


「そう簡単に見つかるようなことではありませんから急がなくてもよろしいかと」


二人には気を遣わせちゃってるようだね・・・少し冷静に戻らないとね。


「そうね。少し気負いすぎたのかもしれませんね。気を付けます」


「大丈夫です。きっとお戻りになれます」


セバスは珍しくにこやかにそう言って部屋を出て行った。


俺は少し考えてみた。もし、戻る方法が詠唱魔法によるものなら危険な魔法だよね。そうなれば本なんかには書かないか書かれても危険なものとして扱われていそうなもんだし。術式もそうだよね多分・・・となれば残るは古代魔法、想像の魔法かな。想像でどうなるもんでもない気がするけど。


ボーっと指をクルクルさせ魔力の渦を作りながらそう考えていた。


魔力を入れて人格を引っ張り出して他の人格を入れる。そんな器用な事ができるのかな。


そう考えながら魔力を体に仕舞って体に纏わせてみた。


引っ張るなんて事できないよね・・・今人格か魂が抜けられたら困るけど。


外側に向かって動かしてみても引っ張られる間隔は無かった。俺はその場に立って魔力を体に纏わせていた。しかし何も起こらない。少し体が軽く感じた程度だった。


そしてまた考え込みながら椅子の背を持ち、引こうとしたとき嫌な音が聞こえてきた。手を見ると椅子の背であったであろう物が砕けて握られていた。


遠くでアンナはこっちを見て軽く引いているのは見えたが何が起きたのかは分からなかった。

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