アンナの学校
【エヴァン】
王と私は二人部屋に残っていた。
「面倒なことになったな、エヴァンよ」
「ええ、私もこの先の事を考えておりました」
「ほう、聞かせてみよ」
「ニーナの相手を無理にでも決めてしまおうかと思っております」
「ふむ・・・で、相手はいるのかね?」
「今はいませんが、親同士で婚約を取り決めてしまおうかと」
「合理的だな。君らしい判断だ」
「恐れ入ります」
「しかしだ・・・それはあまりにも可哀そうではないか?」
「この国のためです。もし他国の誰かと結婚をしてしまえばこの国は脅威に晒されることになりますから」
「そうだな・・・だがもう少し様子を見てみたいとは思わないか?」
「ありがたいお言葉ですが・・・やはり危険かと私は思いますが」
「実はな、お見合いに関しては王子に一任してやらせてはおるのだよ」
「そうなのですか!?」
「しかしな・・・なかなかいい所までいっておらんようでな。ニーナにはその気は無いのではないかと思っているのだよ」
「やはり私が決めてきた方がよろしいのでは?」
「まあ、答えを焦らすではない。原因はこっちにもあるようなのだ」
「と・・・言いますと?」
【ニーナ】
校長はアンナが古代魔法を使えると聞いて目を見開いた。
「して、どこまで使えるんじゃ!」
「まだそんなには使えませんよ。火の玉を飛ばしたり氷を作り出したりするくらいだったと思いますわ」
「無詠唱で?」
「ええ、本人がそう言ってるのでそうだと思いますよ。氷に至っては恐らく詠唱を知らないと思います」
校長は髭を触り何かを考え始めた。
「これ・・・わしらの配慮いらないんじゃないか?」
「といいますと?」
「古代魔法を使う時点で十分な成果じゃと思うのじゃが・・・」
「いえ・・・本当に取っ掛かりの部分で止まっていますのでやはり免除してもらえる所はしてもらった方が助かります」
少し残念そうに校長は返事を返した。
「しかし、貴族の勉強の時間はどうしようかのお」
「そうですね・・・流石に貴族の中に一人だけ従者っていうのは変ですね」
「アンナよ。その時間は一人で勉強してもらうがよいかな?」
「え~そこは一緒じゃないんですか~?」
「アンナ・・・校長の前ですよ」
「ほっほっほ、これくらいが丁度よい。そこまで長い時間ではない、本を読んでいればあっという間じゃよ」
「分かりました~」
少しすると父は複雑そうな顔をして部屋に入ってきた。校長はこれまでの話を話していった。その後授業料の話になった。
「授業料はそうじゃな・・・ニーナは無料だしアンナも無料でよいじゃろ」
「助かりますが本当によいのですか?半額でも」
「まあこの子はニーナに付いてくるだけみたいだしいいじゃろ。ただし、学校内ではちゃんとニーナがアンナを守る事が前提になるがな」
「分かりました。もう離しません」
私の顔を見て校長と父は心配そうな顔になった。
「本当に大丈夫なんだろうのお・・・」
「ニーナ様が居れば問題ありません!!」
アンナが自慢げにそういいだすと校長と父は少し呆れた笑顔になった。




