流れた情報
二人で部屋へと移動すると校長が来ていた。
「ふむ・・・ニーナよ。少し休むか?」
「ご心配おかけしました。もう大丈夫です」
「ならよいが、その・・・アンナとやらと一緒に学校に来てくれんか?」
「分かりました」
そして私達は校長室へと移動した。
「さて・・・何から話そうか・・・」
私は沈黙しアンナは隣でコーヒーを冷ましていた。
「まずは、タルスタの校長じゃが・・・捕まったよ。しかしな、厄介なことをしていきおった」
「厄介なことですか」
「ニーナ・・・お主の話を他国へ流しおったようじゃ」
「それは・・・本当の事ですか?グラント様が嘘を話している可能性もあるのでは?」
「嘘をつくメリットは無いじゃろ?」
「でも、いつからどのようにして?」
「うむ・・・お主を確実に学校に招けると考えておったのじゃろ。この件の前にじゃよ。おそらくどこぞの商人にでも頼んだのだろう」
「それなら噂が流れたという確証はありませんよね?」
「うむ・・・今はそうじゃがもう少しすれば分かるじゃろ」
「そう・・・ですか・・・」
「あやつも知名度を上げておきたかったのじゃろ・・・強い魔導士を育て上げた学校としてな」
「そのためだけなら他国に噂を流す意味は無いかと・・・」
「あやつなりにこの国を思っての行動だと思いたいがのお。あんまり考えたくは無いが金が動いていた可能性もあるから何とも言えぬが」
「私が他国へ売られると・・・?」
「まあ、あくまで可能性じゃがな」
校長は一息ついた。アンナは横でコーヒーを飲んでほっこりとしていた。
「この件、今はこれでしまいじゃ。後は王が呼んでおるくらいか・・・」
「王様がですか・・・」
「うむ・・・その顔色じゃ行かせられない気持ちもあるが王の言葉は無視できん。おそらくお主の父も呼ばれておるじゃろ」
「この件についてですか?」
「おそらくはな・・・わしも同席することになっておる」
「では、父が到着する日に城へ向かうということですか?」
「いや、もう来ておる」
「え・・・」
「まあ、あの件は王子も絡んでおるからなすぐに報告が入ったのじゃろう。もう宿に来ておると思うぞ」
「分かりました。では、明日ということですか?」
「体調が良ければ今日でもよいとは思っておる」
「では、行く準備を・・・」
「その虚ろな目のまま行くつもりか?」
「私はいつも通りですよ」
「そうか・・・馬車を用意しよう」
そして私達は父を迎えに行きそのまま城へと向かった。父の顔は笑顔からすぐに真っ青な顔に変わっていた。
「ニーナ・・・お前・・・」
「思ったより早い再会になりましたね、お父様」
「あ・・・ああ、そうだな!」
父はこっそりとアンナに何か話していた。その姿を私は笑顔で見ていた。




