朦朧
気が付くとまた私は病院のベッドで寝ていた。
目の前には眠っているアンナの姿を見て魔法が失敗したと思いまた魔力を流そうとした。しかし、意識が朦朧としていて狙いが定まらなかった。ふらふらとしながら手をかざした。すると横から手が伸びてきた。
「ニーナ様それぐらいにいたしましょう・・・あまり無理をしてはいけません」
虚ろな目で相手を見ると医者だった。
「でも、アンナが・・・」
か細い声を出しそう呟くとまたアンナの方を向いた。
「あなたが倒れてしまってわ・・・」
「大丈夫です・・・私は本来死んでますから」
医者がその言葉で困惑し手を離した。その後もまた魔力を込めようとしたが足に力が入らず倒れた。
魔力が回復しきってないのかしら、体が怠くて動かないわ・・・
その後、また私はベッドに移動させられた。
「大丈夫ですよ。アンナ様は回復していらっしゃいますから」
その言葉を聞いて私は気が緩み意識が無くなった。
目が覚めると体が軽くなっていた。私は医者に何日経ったのか聞いた。
「2日ですよ。あなたの魔法があったら私達は必要なくなるかもしれませんね」
医者はそういって苦笑いして歩いて行った。そしてアンナの居るベッドへ移動すると姿は無かった。ベッドは冷たく、そこに人は居なかったようだった。
私はその場でへたり込んで涙を流した。頭も混乱し精神的にも追い詰められ変な笑いを出し始めた。
医者はそのまま首を振って外へと出て行った。
私の所為ね・・・私がニーナになんかにならなかったらアンナは無事だったはず・・・私が力なんて持ったから・・・この世界に来ても駄目な人間のままだ。
立ち上がりふらふらと外に出ようとした。出入口で躓き倒れそうになった時手が伸びてきた。
「ニーナ様大丈夫ですか?」
聞き覚えのある声が聞こえてきた。私は顔を上げた。そこにはアンナが立っていた。
私は意味が分からなかった。
生きてる?動いてる?話してる?この人は本当に?
「あ・・・アンナ?」
「はい!アンナですよ!」
私はその場で泣き出した。涙が枯れる勢いで涙を流した。
嘘でもいい・・・夢でもいい・・・アンナが生きてる!言えなかったことを言わないと・・・
「アンナ・・・ごめんなさい。私の所為で酷い目に・・・」
「ニーナ様!早く行きましょう!学校に行かないと評価落ちますよ~」
「え・・・ええ」
「あ!でも、その前にお風呂の方がいいかもしれませんね!」
「そう・・・ね」
そして私はアンナに引っ張られて寮へと歩いて行った。寮の入口で少し心配そうな顔をした寮長に声を掛けられた。
「帰ってきたんだね。おかえり」
「ええ、遅くなりましたわ。お風呂借りれるかしら」
「この時間帯なら誰も使ってないと思うから大丈夫ですよ」
そのままアンナと部屋へ行き衣類とタオルを持ってお風呂へ移動した。
「ニーナ様少しやつれてますね・・・」
「そう?疲れちゃったのかもしれないわね」
私とアンナはお風呂に入った。とても温かく感じた。




