虚ろな目
私はアンナを抱きながら馬車に乗り病院へ移動した。
アンナ・・・生きて・・・置いていかないで。
病院に付くと私は医者にアンナを見せすぐにベッドへと運んだ。それからしばらくして・・・
「とても危険な状態です。命も危ないかもしれません」
「そんな・・・助けて・・・アンナを助けてよ・・・」
「申し訳ありませんが・・・」
私はその場に座り込み泣きわめいてしまった。その姿に王子は抱き寄せ頭を撫でた。そして、しばらくして私は寮へと移された。ベッドの上で虚ろな目をして座っていた。2~3日それが続いていた。
王子がその話を聞いて部屋にやってきた。
「ニーナさん・・・そのままだと君まで・・・」
「私の所為だ・・・私の所為だ・・・私の所為だ」
王子が私の体を触ろうとしたが私は体の周りに障壁を張り籠っていたため触ることができなかった。
「君の所為じゃない。だから出てきてくれ」
「私が悪いんだ・・・私の所為なんだ・・・私なんかが・・・」
すると兵士を押しのけてタリアがやってきた。
「何をしてますの!情けない!」
「私の所為だ・・・」
「馬鹿言ってないで出て来なさい」
障壁を無理にこじ開けようとしていたが、開けられる訳もなく手が真っ赤になっていた。
「もう止めるんだ!手が真っ赤に!」
王子は止めに入った。
「うるさい!」
タリアは必死にこじ開けようとしていた。
「あなたがウジウジしてたら本当に死んじゃうわよ!あなたの取り柄は魔法なんだから魔法で治しなさい!!」
次は障壁を叩き始めた。
「私にはできないことでもあなたならできるでしょ!従者を本当に殺すつもりなの!目を覚ましなさい、ニーナ・クロフォード!」
私は虚ろな目のまま障壁を解除した。そしてタリアのパンチが顔に当たった。
「急に開かないでくださいまし!」
タリアは焦っていたが、私は元気のない笑顔で返した。
そして立ち上げってそのままの恰好でスーッと出て行こうとした。タリアはそれを止めた。
「ニーナ・・・せめて顔くらい洗いなさい」
そして顔を私は洗い病院へと移動していった。
いまだに動かずに眠っているアンナを見て私はそっと髪を触りそのまま顔を撫でた。
私はアンナに向けて手をかざして魔力をどんどん入れて行った。
白い靄が体から出て汗も鼻血も出しながら魔力を入れ続けた。
アンナの体は魔力を通して把握していたからその通りに戻せれば・・・
どんどん外傷は治って行った。青くなった所も赤かった所も治っていった。
起きて。アンナ・・・
そして私は倒れた。その日は意識を戻らなかった。
そして次の日、私は病院のベッドに横たわっていたがすぐに起きてアンナに魔力を流し続けた。
魔力を通せば中も・・・きっと治せる。想像すればなんだってできる助けてみせる!
そして私はまた倒れた。アンナの指が動くのを気づかずにその場で気絶した。




