アンナ節
私はその日の授業を全部終えると周りを魔力で警戒しながら帰っていた。
流石に今日は何もしてこないと思いたいけど念のためにね。
怪しい動きをする人は居なかったけど先輩方の目線は多少気になる程度にはあった。
私は寮に戻ると今後どうするかを考えていた。
このままだとアンナが危ないわね・・・王子は誰か付けるとは言ってくれたけど本当に付けれるのかしら。
それに付ける前に襲われてたらどうしよう・・・魔法でも教えて自衛してもらおうかしら。
そんなことを考えると考えるのがあほらしくなるくらい元気にアンナは帰ってきた。
「ニーナ様~ただいまで~す!」
「アンナ、あなたお酒飲んでないよね・・・」
「ほえ?飲んでませんよ?どうしたんですか?」
「気のせいならいいの」
そうして学校で王子達と話した内容を伝えてアンナ自身も危険だということも伝えた。
「な・・・なんですか!それ!」
「ちょっとアンナ声が大きい」
「だって・・・いえ、これからは私が学校に送ります!多少遅れてもパン屋の主人は怒りません!」
「あなたも危険なのよ!」
アンナは不思議そうな顔をしてこっちを見ていた。
私の説明が下手なのか・・・アンナが・・・
「とにかく、これからはよく分からない貴族の方々に狙われる可能性が出てきて危ないのよ」
「でも、私関係あるんですか?」
「さっきも言ったわよ・・・あなた人質にして私を誘き出したり。あなたに秘密を喋らせようと酷いことをしたりされる可能性があるのよ」
「でも、私秘密なんて言われても知りませんよ?」
古代魔法を中途半端に教える方が危険かしら・・・
「ねえ、私はあなたのことが心配なの・・・」
「私は大丈夫ですよ!逃げ足には自信があります!」
「おねがいだから聞いて。あなたの身に何かあってからじゃ遅いのよ。あの盗賊の時みたいに」
そうして私はアンナになんとか言い聞かせた。そして選択を迫った。
「今はあなたに自衛の手段を教えてあげるくらいしかできないと思うの・・・一緒に練習しない?」
「自衛の手段ですか?」
「あなたも魔法の練習をするの。私の魔法か詠唱魔法かどちらか選んで」
「ニーナ様の魔法・・・難しかったじゃないですか・・・」
「最初さえできれば寮の中でもできるわ。どちらでもいいの少しは役に立つから」
「でも、ニーナ様?私抵抗して殺される可能性もあるんじゃないですか?」
「その時は・・・諦めるわ」
「諦めないでくださ~い」
涙目でアンナはしがみついてきた。
「冗談よ。でも、簡単な魔法で縄は切れるし損は無いわ」
「グスッ・・・ニーナ様の魔法で練習します」
そうして私はアンナに魔法を教え始めた。アンナはすでに炎を大きくしていたのは見ていたから下手すると早く使えるようになるんじゃないかと思っていた。
「小さな炎から大きな炎にすることはできるかしら」
アンナは指を出すと昔の様に詠唱を唱えて炎を灯すとそれを大きくした。
「それはどうやってやってるのかしら?」
「なんとなくです!」
「そ・・・そう・・・じゃあ体の中に何か動いてるようなものは無いかしら」
「分かりません!あ・・・ん?」
「ど・・・どうしたの?」
「お腹が鳴りました!」
アンナらしい言葉を聞いて私は考えることをやめそうになった。




