努力家タリア様
タリアに問い詰められて折れた私は教えられることは教えていた。
私は指から炎を出して形を変えたり移動させたりと見せていた。タリアは普段とは違う様子で見ていた。私はその姿に少し緊張を覚えたが真剣なのも伝わってきていた。
「私は魔力を感じようと考えて使ってたのは詠唱魔法の炎を出す魔法と火の玉を飛ばす魔法です。それぞれ色々試しました。何回も出したり大きくしてみたりと、ずっとやり続けて魔力のようなものを感じたのです」
タリアは頷くだけ頷いて空に火の玉を撃ち始めた。リアーネよりも早くポンポン撃っていた。その姿を私は見てタリアは努力はしてたんだと確信した。
「ねえニーナさん。どうやったら大きくなるのかしら?」
私は急に声を掛けられて驚いたせいか変な声を出してしまった。
「ほえ!?ええっと・・・撃ち出す前に貯めるイメージをするんです」
「ふふふ、間抜けな声ね」
私は少し恥ずかしくなったが、やはりタリアはリアーネ以上に努力家な気がした。今も撃ち出す火の玉を減らしてでも試そうとしている。今までの態度が嘘のように感じるくらいに・・・
これが本当の貴族なのかしら・・・
ずっと撃ち続けている様子を私は見ていた。タリアは黙々と撃ち続けて汗まで掻きはじめた。
流石にいきなりここまで撃ち続けるのは危ないと思い私は止めに入った。
「タリア様!少し休みませんか?」
「ええ、そうね」
そして木陰に腰を下ろした。
「どうですか?何か分かりましたか?」
「まったくね。あなたわたくしに偽りを教えていないでしょうね」
タリアは悪そうな顔で笑いながらこちらを指さした。
「偽りだなんて・・・そう思うのならやらなくてもよろしくてよ?」
「まったく情けないくせに変な所強気なんですから」
そういって二人は笑った。周りに生徒が少ないせいかとても静かで穏やかな雰囲気になった。
「ねえ、ニーナさんさっきあなたがやろうとしていた魔法はどんな魔法なの?」
「土を使った魔法を考えていまして。一度土で人形を作って動かしてみようかと思いまして」
「人形は作れてますわね・・・」
「でも、動かし方が分からないのです」
「そうねえ~人形ならよく糸を繋いで動かしますわよね」
私はそんなこと考えもしなかった。操り人形なら糸が付いてるものだと私は気づかされた。
思わず私は魔力を人形の四肢に伸ばし持ち上げようとした。しかし、地面に付いているのをすっかり忘れていたせいか浮かなかった。ただ腕だけは動かすことができた。
「う・・・動いた?でも崩れそうね」
地面と人形を切り離すことを考え、私は風を使った魔法でかまいたちのようなものを作り飛ばした。足は地面から切り離された。ただ・・・後ろの木がスパーンと切れてタリアもポカーンとしていた。
そのあとはまた人形の四肢に魔力を伸ばし動かしてみた。少し浮いた状態ではあったが動かせていた。
「なんだか不気味ね・・・」
そうタリアが呟くと同時に土の人形は崩れてしまった。
強度が足りないのか作りが悪いのかどっちかだと思うけど動かすことはできたわ・・・ただ、作って浮かせる必要があるのは少し手間ね。
そんな考えをしながらまた人形を作り始めた。




