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無貌の衆  作者: 彼岸花虚実
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食事

妻の声が聞こえる。

食卓につく。

机の上には、種々の料理。

箸置きに横たわる、一揃いの箸。

酒瓶は、水の順番待ちをするビールでいっぱい。

上座に座る魚は、脇のおひたしを見下す。

食前に手を合わせたのは、食べ物達へか、それとも、作ってくれた君にか。

心配そうな笑顔でこちらを見る君は、いつも通りで。

箸を手に取り、食卓を眺める。

迷った上で、始めに手にするのは、結局、いつも通りのみそ汁。

口に運んで、広がる優しい香りと味。

前を向いて、いつも通りの、心からの一言。

おいしいよ。

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