第40話「村へ運ぶ者」
朝。
森拠点。
コウはゆっくり目を開ける。
焚火はかなり小さくなっていた。
横では、
リリアも起き始めている。
その近く。
シノは丸くなったまま、
まだ寝ていた。
「今日は村だな」
「はい」
今日は販売優先。
森仕事は少なめ。
持って行く準備を優先する日だった。
コウは立ち上がる。
「今日は魚見たら、
そのまま戻ってくれ」
「はい」
「昨日の塩干し肉、
包んどいて欲しい」
リリアが頷く。
「分かりました」
「俺は罠回ってくる」
動物罠側は数が多い。
森奥まで行く場所もある。
どうしても時間が掛かる。
その後。
リリアは魚罠確認へ向かう。
朝露。
池。
魚罠2。
今日も両方入っていた。
「また入ってますね……」
魚2匹回収。
かなり安定している。
リリアは魚を生簀へ放す。
水音。
簡易生簀魚6。
最近は、
全部すぐ加工しなくなっていた。
そのまま拠点へ戻る。
一方。
コウ側。
動物罠確認。
葉を掻き分ける。
湿った土。
朝の森。
「……お」
今日はウサギ2。
「悪くないな」
回収。
そのまま解体。
毛皮。
骨。
肉。
かなり慣れた手付きだった。
今日は普通干し肉加工。
細く切る。
塩は使わない。
最近、
塩消費がかなり増えていた。
その後。
吊るせる君へ掛ける。
風で少し揺れる肉。
以前より、
かなり量が増えている。
「……増えたな」
少し前なら、
数日分で消えていた。
今は違う。
保存へ回せる。
販売へ回せる。
その頃。
拠点側。
リリアは昨日作った塩干し肉を包装していた。
葉。
紐。
かなり慣れてきている。
その横。
シノも起きていた。
葉を少し気にして近付いてくる。
「あ、
駄目です」
リリアが軽く止める。
シノは少し不満そうだった。
さらに。
販売用荷物整理。
普通干し肉。
山椒干し肉。
塩干し肉。
塩漬け魚。
薬草。
粉壺。
竹皿。
葉束。
さらに。
吊るせる君1組も準備する。
今日は、
半乾き肉も見せるつもりだった。
しばらくして。
コウも戻ってくる。
肩へウサギ肉。
「終わったか?」
「はい」
リリアは包装済み塩干し肉を見せる。
「助かる」
コウは荷物を見る。
以前よりかなり増えていた。
「今日は多いですね」
「ああ。
最近売れるからな」
その後。
リアカー積み込み。
シノも周囲をうろうろしている。
「お前も行くか」
尻尾を振る。
かなり嬉しそうだった。
その後。
リアカー出発。
森道。
シノは先へ行ったり戻ったり。
落ち葉へ突っ込む。
小枝を咥える。
リリアが少し笑う。
「元気ですね」
「子供だからな」
やがて。
リース村到着。
最近は、
村人達もリアカーへ慣れ始めていた。
「また来たな」
「今日は多いな」
「なんか増えてねえか?」
ロイド達も近付いてくる。
その横。
ガルドも荷物を見ていた。
吊るされた半乾き肉へ目が止まる。
「途中なのに食えそうだな」
「食えるぞ」
コウは少し笑う。
その後。
販売準備。
葉を敷く。
竹皿を置く。
葉包み干し肉を並べる。
山椒干し肉。
塩干し肉。
さらに。
吊るせる君設置。
半乾き普通干し肉を吊るす。
風で少し揺れる。
かなり目立っていた。
「干してる途中か?」
「増えたな」
村人達もかなり反応している。
その横。
シノへ子供達が集まり始める。
「犬だ」
「ちっちゃいな」
パン欠片を貰う。
尻尾を振る。
時々転ぶ。
周囲から笑い声が上がる。
「ほんと懐いたな」
「ああ」
販売開始。
まず薬草。
「いつものあるか?」
「ああ」
最近は、
買いに来る人も増えていた。
その後。
「前のと違うのか?」
「塩使ってる」
村人が少し匂いを嗅ぐ。
「……味濃そうだな」
「ああ。
その分かなり持つ」
村人が少し考える。
「じゃあ1セットくれ。
置いとく」
さらに。
別の村人も興味を持つ。
「そんな持つなら欲しいな」
「俺も1セット」
塩干し肉は、
保存食として買われていった。
さらに。
「何も掛かってないのもあるのか?」
「ああ」
村人が普通干し肉を見る。
「食いやすそうだな」
「2本で1セットだ」
「じゃあ1セットくれ」
コウは葉へ包む。
その時。
「その場で食うなら、
掛けた方がうまいぞ」
山椒壺を軽く見せる。
「ちょっと高くなるけどな」
村人が少し笑う。
「商売覚えてきたな」
「最近な」
周囲も少し笑った。
その後。
山椒干し肉。
葉を開いた瞬間、
香りが広がる。
「またあの匂いだ」
「腹減るな……」
山椒干し肉2本売れる。
さらに。
リリア側でも1本売れた。
その後。
最後の山椒干し肉も売れた。
リリアが少し驚く。
「……全部売れましたね」
「思ったより早かったな」
その時。
最初に買った村人がまた戻ってくる。
「なあ、
あの痺れるやつもう無いのか?」
コウは少し考える。
それから、
普通干し肉を取る。
山椒壺。
粉を軽く振る。
独特の香り。
「掛けるだけなら出来る」
村人が少し驚く。
「そんな事出来んのか?」
「町でやってた」
葉へ包んで渡す。
村人が少し齧る。
「……あ、
これでも十分うまいな」
その匂いにつられるように、
別の村人も近付いてくる。
「その掛けたやつ、
俺にもくれ」
普通干し肉(山椒掛け)が、
さらに1本売れた。
その後。
コウは買い物へ向かう。
まず塩。
最近は完全に減りが早い。
店主が少し笑う。
「また来たな」
「ああ」
「最近ほんと塩減るな」
「魚にも使うし、
肉にも使うからな」
コウは少し考える。
残り。
今後の加工。
売れ方。
「塩10頼む」
「また増やすのか?」
「ああ。
足りなくなってきた」
店主は少し驚いた顔をする。
「前までそんな使ってなかっただろ」
「最近は全部減る」
塩漬け魚。
塩干し肉。
粉塩。
以前より、
かなり回転が早くなっていた。
その後。
紐も見る。
最近かなり減る。
「紐5本」
「また包むのか?」
「売る量増えた」
店主も少し笑う。
「最近ほんと店っぽいな」
コウも少し笑った。
その後。
布も少し見る。
普通布。
前より欲しくなっている。
だが。
「……今日はやめとくか」
コウは布を戻す。
まだ塩優先だった。
その頃。
販売場所。
リリア側へ村人が来る。
「あの痺れるやつ、
もう無いのか?」
リリアは少し考える。
それから、
普通干し肉を取る。
山椒粉を軽く振る。
独特の香り。
「掛けるだけなら出来ます」
村人が少し驚く。
「そんな事出来るのか?」
「町でやってました」
葉へ包む。
普通干し肉(山椒掛け)が売れた。
さらに。
別の村人が赤い粉を見る。
「あっちは?」
リリアは少し迷う。
「辛いので、
少しだけです」
唐辛子粉をかなり少量振る。
赤い粉。
葉へ包む。
普通干し肉(唐辛子掛け)が売れた。
村人は恐る恐る齧る。
数秒後。
「っ!?」
むせた。
周囲が笑う。
「辛っ!」
リリアが少し慌てる。
「だ、大丈夫ですか?」
だが。
村人は咳込みながら、
もう一口齧る。
「……でも、
なんか癖になるな」
その頃。
コウが戻ってくる。
「売れました」
リリアが少し嬉しそうに言う。
「……おお」
コウも少し驚く。
その後。
塩漬け魚へ人が集まり始める。
「魚って持つのか?」
「塩使ってるからな」
葉を開く。
塩の匂い。
魚油。
保存臭。
以前の干し肉とはまた違う匂いだった。
「これ、
煮ると汁出るぞ」
村人が少し不思議そうな顔をする。
「魚で汁出るのか?」
「ああ。
昨日やった」
ガルドはかなり真面目だった。
周囲も少しざわつく。
「そんな持つなら、
置いとく用に欲しいな」
最初の村人が言う。
コウは頷く。
「かなり持つぞ」
葉包みを渡す。
さらに。
「汁出るってのが気になる」
別の村人も塩漬け魚を見る。
「ほんとに魚だけで出るのか?」
「ああ。
昨日やった」
「……じゃあ試してみるか」
2つ目も売れた。
さらに。
「出汁取れるなら良さそうだな」
別の村人が少し考える。
「鍋に入れてみるか……」
コウは少し笑う。
「結構変わるぞ」
「じゃあ1つくれ」
3つ目も売れた。
その後。
販売は少し落ち着き始めていた。
リアカー上。
葉包みもかなり減っている。
「結構売れたな」
「ああ」
リリアも少し驚いていた。
その横。
シノは子供達へ囲まれている。
時々転ぶ。
笑い声が上がる。
「ほんと懐いたな」
コウも少し笑う。
その時。
コウはふと塩漬け魚を見る。
「……これ、
パン入れても良さそうだな」
ガルドが止まる。
「パン?」
「ああ。
汁吸わせる感じで」
ガルドは少し考える。
塩。
魚。
汁。
柔らかパン。
数秒後。
「……あ」
顔が変わる。
「絶対うまいぞそれ」
かなり本気の顔だった。
コウも少し笑う。
塩。
魚。
汁。
パン。
また少し、
新しい食い方が増えそうだった。
PL(第40話終了時)
通常収支
項目増減
開始63ルク
販売
項目数量収入
普通干し肉(2本1セット)1セット+5ルク
山椒干し肉4本+12ルク
普通干し肉(山椒掛け)3本+9ルク
普通干し肉(唐辛子掛け)1本+3ルク
塩干し肉(2本1セット)2セット+14ルク
塩漬け魚3匹+18ルク
薬草15+15ルク
購入
項目数量支出
塩10-10ルク
紐5本-1ルク
合計
項目増減
収入合計+62ルク
支出合計-11ルク
終了114ルク
⸻
食料変動
普通干し肉
* セット販売 -2
* 普通干し肉(山椒掛け) -3
* 普通干し肉(唐辛子掛け) -1
山椒干し肉
* 販売完売 -4
塩干し肉
* 販売 -4
普通干し肉加工中
* 本日作 +10
⸻
魚変動
塩漬け魚A
* 販売 -3
簡易生簀
* +2
* 合計6
⸻
採取変動
薬草
* 販売 -15
⸻
粉消費
山椒粉
* 普通干し肉(山椒掛け) -3
唐辛子粉
* 普通干し肉(唐辛子掛け) -1
⸻
塩変動
塩
* 購入 +10
⸻
BL(第40話終了時)
武器
コウ携帯
* 鉄製ナイフ×1
リリア携帯
* 鉄製ナイフ×1
森拠点保管
* 剣×1
* 木槍×1
* ショベル×1
* ツルハシ×1
* 斧×1
* ナタ×1
⸻
道具
コウ携帯
* 革手袋×1
* 革靴×1
* 水筒×1
* ルク袋×1
* 背負いカバン×1
* 肩掛けカバン×1
リリア携帯
* 革手袋×1
* 革靴×1
* 葉用カバン×1
* 採取袋×1
* 水筒×1
* 普通カバン×1
森拠点保管
* ロープ×2
* 紐×15
⸻
馬用品・運搬
森拠点配置
* リアカー×1
* 一輪車×1
グレン工房預かり
* ルナ×1
リアカー常備
* 木箱(大)×1(馬用品保管)
* 木箱(小)×1
* 水袋(小)×2
* 水桶(大)×2
* ブラシ×1
* 蹄掃除具×1
* 飼葉枡×1
* ロープ×1
* 葉包み用葉
* 荷積み用板
* 予備袋類
リアカー本体固定
* 縄×2
フリー縄
* 縄×3
⸻
吊るし構成
吊るせる君×4組
* 柱×8
* 細縄×4
⸻
魚関連
魚罠
* 稼働中×2
* 交換用×2
* 予備×1
簡易生簀
* 魚×6
⸻
食料
完成品
* 普通干し肉(葉包み)×4
* 山椒干し肉×0
* 塩干し肉×6
普通干し肉加工中
* 本日作×10
塩干し肉加工中
* 本日作×0
塩漬け魚A
* 1
塩漬け魚B
* 8
⸻
素材・薬品
森拠点保管
* 薬草×52
* 山椒×65
* 唐辛子×0
葉管理
* クルム葉 多数
⸻
粉類
* 山椒粉×19(小壺)
* 唐辛子粉×31(小壺)
* 粉塩×21(小壺)
⸻
塩保管
* 塩×30(中壺)
⸻
すり鉢
* 山椒用×1
* 唐辛子用×1
* 塩用×1
* 小型すり鉢×1(予備)
⸻
容器・収納
森拠点保管
* 木箱(大)×1
* 木箱(小)×1
⸻
木材保管
* 長丸太×12(乾燥中)
* 薪 多数
* 枝材 多数
* 細枝 多数
* 竹 多数
* 網用細竹 作成中
⸻
布・寝具
森拠点保管
* 厚手の布×2
* 干し草×2
* 簡易ベッド×2
* 棚×1
* 鉄板×1
* 中鍋×1
* 古い大鍋×1
* 小鍋×2
* 竹食器2人分
* 犬用竹皿×1
* 子犬用寝床×1
⸻
設置・稼働
* 動物罠×5(設置中)
* 簡易生簀×1(稼働中)
⸻
同行・管理対象
* リリア×1
* ルナ×1(グレン工房預かり)
* シノ×1(子犬・保護中)




