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コウの物語  作者: パルス


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36/67

第37話「増える保存」



 朝。


 森拠点。


 コウはゆっくり目を開ける。


 焚火跡。


 まだ少し熱が残っていた。


 横では、

 リリアも起き始めている。


「おはようございます」


「ああ」


 外は少し冷えていた。


 朝靄。


 森の湿った空気。


 以前より、

 かなり物が増えた拠点を見回す。


 吊るせる君。


 竹束。


 木箱。


 干し中の薬草。


 葉干し。


 少し前とは、

 かなり景色が変わっていた。


 その横。


 子犬が小さく丸くなって寝ている。


 耳だけ少し動いた。


「……起きてますね」


「ああ」


 コウは壺を確認する。


 普通干し肉。


 山椒干し肉。


 塩干し肉。


 漬け魚。


 かなり保存量も増えていた。


「……今日は魚全部漬けるか」


 最近は魚がかなり安定している。


 保存へ回した方がいい。


 コウはリリアを見る。


「今日は魚全部漬ける。

 入ってたら全部持ってこい」


「あ、はい」


「あと朝は、

 今後も基本これで行く」


 リリアが少し首を傾げる。


「これ、ですか?」


「魚側はお前。

 俺は肉側やる」


 最近はもう、

 一緒に回るより効率が良かった。


 魚。


 生簀。


 漬け魚。


 葉洗い。


 薬草。


 リリア側の仕事がかなり増えている。


 一方で。


 コウ側も、


 動物罠。


 解体。


 干し肉。


 竹加工。


 薪。


 やる事が増えていた。


「その方が早い」


「……分かりました」


 リリアは頷く。


 そのまま水桶を持つ。


 最近は葉洗いにも魚にも、

 色々使っていた。


「じゃあ行ってきます」


「ああ」


 リリアが歩き始める。


 すると。


 子犬もふらふら付いていこうとした。


「あ、だめですよ」


 リリアがしゃがむ。


 子犬は小さく鳴く。


「キャン」


「今日は危ないので留守番です」


 頭を軽く撫でる。


 子犬は少し不満そうだったが、

 その場へ座った。


 一方。


 コウは森側へ向かった。


 葉を掻き分ける。


 朝露。


 少し湿った地面。


 動物罠確認。


「……お」


 動いていた。


 ウサギ2匹。


 しっかり掛かっている。


「今日は当たりか」


 そのまま回収。


 一方。


 リリア側。


 魚罠確認。


 2個とも入っていた。


「また入ってますね……」


 魚2匹。


 かなり安定している。


 リリアは魚を回収。


 水桶へ入れる。


 古い魚罠を外す。


 予備と交換。


 最近はこの流れもかなり慣れていた。


 その後。


 池側へ向かう。


 簡易生簀。


 竹で囲った水場。


 中では魚がゆっくり動いていた。


「……結構増えましたね」


 リリアは生簀魚6を回収。


 水桶へ入れる。


 魚罠2。


 生簀魚6。


 合計8匹。


 かなり多い。


 以前なら、

 数日分だった。


 だが今は違う。


 保存へ回せる。


 それが出来るようになっていた。


 その頃。


 コウも拠点へ戻る。


 ウサギ2匹を地面へ置く。


 少しして、

 リリアも水桶を抱えて戻ってきた。


「8匹です」


「ああ。

 今日は一気にやる」


 その時。


 子犬がリリアの足元へ走ってくる。


 かなり嬉しそうだった。


「キャン」


「はいはい」


 リリアが少し笑う。


 自然に頭を撫でる。


 その様子を見ながら、

 コウはすぐ解体へ入った。


 毛皮。


 肉。


 骨。


 慣れた手順だった。


 以前よりかなり速い。


 2匹分。


 全部解体。


 その後。


 肉を細く切る。


 普通干し肉用だった。


 吊るせる君へ掛けていく。


 1本。


 2本。


 3本。


 かなり量が増えていた。


「……増えましたね」


「ああ」


 普通干し肉(加工中)10。


 以前より、

 かなり加工量が増えている。


 コウは端へ置いてあった竹皿を取る。


 普通干し肉を少し切る。


 0.5。


 子犬用だった。


 竹皿へ置く。


 さらに別の竹皿へもう0.5。


 その匂いに反応して、

 子犬が近付いてくる。


「まだだ」


 コウが軽く押し戻す。


 子犬は少しだけ不満そうに座った。


 リリアが少し笑う。


「ちゃんと分かってますね」


「ああ。

 最近かなり覚えてきた」


 その間。


 リリア側も作業を始める。


 壺を開く。


 漬け魚。


 昨日まで漬けていた魚6匹分。


「これ一回出しますね」


「ああ」


 リリアは古い漬け魚を一旦取り出す。


 葉を敷いた木皿へ並べる。


 その横へ、

 子犬が近付いてくる。


 匂いを嗅ぐ。


「だめですよ。

 これはまだです」


 リリアが軽く押し戻す。


 子犬は少しだけ不満そうに座った。


 その後。


 新しい魚8匹を下へ入れる。


 粉塩を擦り込む。


 1匹ずつ。


 かなり慣れた手付きだった。


 その上へ、

 古い漬け魚を戻す。


 保存順管理。


 最近は自然にやるようになっていた。


「……結構増えますね」


「ああ」


 漬け魚(加工中)14。


 壺の中もかなり埋まり始めていた。


 リリアはそこで少し止まる。


「……あ」


「どうした」


「粉塩、

 かなり使います」


 魚8匹。


 頭の中で必要量を計算する。


「32ですね」


「ああ。

 減るな」


 粉塩壺。


 かなり軽くなっていた。


 リリアは中壺を見る。


「塩、

 粉にしますね」


「ああ」


 リリアは塩を取り出す。


 20。


 塩用すり鉢へ入れる。


 ごり、ごり。


 乾いた音。


 最近はこの作業もかなり増えていた。


 その間。


 子犬はその横へ座っていた。


 時々、

 すり鉢の動きを見上げている。


「気になりますか?」


 リリアが少し笑う。


 子犬は小さく尻尾を振った。


 少しして。


 粉塩完成。


 壺へ移す。


「これで大丈夫です」


「ああ」


 魚保存を始めてから、

 塩消費がかなり増えていた。


 だが。


 その分、

 保存量も増えている。


 以前とは違った。


 その後。


 リリアは採取袋を持つ。


「採ってきます」


「ああ。

 葉っぱも頼む」


「はい」


 そのまま森へ向かう。


 すると。


 また子犬が付いてこようとした。


「あ、今日は留守番です」


 リリアがしゃがむ。


 子犬はその場で止まる。


「結構動きますからね」


 頭を軽く撫でる。


 子犬はそのまま座り込む。


 まだ完全には分かっていないが、

 少しずつ覚え始めていた。


 コウはその様子を見ながら、

 竹を割る。


「完全にお前側だな」


「最近かなり来ますね」


「ああ」


 もう完全に懐いていた。


 一方。


 リリアは森へ入る。


 山椒10。


 薬草10。


 クルム葉多数。


 最近はかなり場所も分かってきていた。


「……この辺ほんと増えましたね」


 以前より、

 かなり安定して採れている。


 戻る頃には、

 葉用カバンもかなり膨らんでいた。


 一方。


 その間。


 コウ側。


 竹を割る。


 細く。


 均等に。


 最近はかなり慣れていた。


 横には新しい動物罠。


 既に1個完成している。


「あと1個だな」


 竹を曲げる。


 紐で固定。


 引っ掛け部分確認。


 以前よりかなり速い。


 少しして。


 動物罠5個目も完成する。


「……これでだいぶ回るか」


 その後。


 今度は薪作り。


 枝材を割る。


 長丸太も割る。


 乾いた音が森へ響く。


 さらに細竹を削る。


 網用だった。


 魚。


 生簀。


 漬け魚。


 最近は魚側がかなり増えている。


「必要になるな……」


 以前より、

 明らかに加工側へ寄り始めていた。


 しばらくして。


 リリアが戻ってくる。


 葉用カバン。


 採取袋。


 かなり膨らんでいた。


「結構採れました」


「ああ」


 山椒10。


 薬草10。


 クルム葉多数。


 最近はかなり安定している。


 リリアはまず水桶へ水を入れる。


 その後。


 クルム葉を洗い始めた。


 ぱしゃ、ぱしゃ。


 葉を丁寧に洗う。


 泥。


 細かい汚れ。


 最近はかなり慣れていた。


 その横では、

 子犬が後ろを付いて回っている。


「……今日は結構動きますね」


 リリアが少し笑う。


 子犬は小さく尻尾を振る。


 まだ足取りは少し危なっかしい。


 だが。


 昨日よりかなり動けるようになっていた。


 洗い終えた葉を広げる。


 干し場所。


 吊るし縄。


 最近は葉を干す量もかなり増えている。


 その時。


 子犬が葉っぱへ前足を乗せようとした。


「あ、だめです」


 リリアが軽く抱き上げる。


 子犬は小さく鳴いた。


「キャン」


「これは干すやつです」


 そのまま少し離れた場所へ下ろす。


 子犬はしばらく葉っぱを見ていたが、

 その後は大人しく座った。


 その様子を見ながら、

 コウが少し笑う。


「ちゃんと邪魔するな」


「結構来ますね」


「ああ。

 元気になってきた」


 かなり動くようになっている。


 その後。


 薬草10も分ける。


 束にする。


 紐で軽く縛る。


 吊るす。


「……これも増えましたね」


「ああ」


 薬草。


 葉。


 魚。


 干し肉。


 最近は干す物自体がかなり増えていた。


 一方。


 コウ側。


 細竹を並べる。


 長さ確認。


 しなり確認。


 魚用網の骨組みだった。


「それ、

 竹網のやつですか?」


「ああ」


 コウは頷く。


「魚増えてきたからな」


 今までは、

 魚罠と生簀だけでも回っていた。


 だが。


 量が増えてきた。


 今後は加工側も強化しないと回らない。


「最近ほんと増えてますもんね」


「ああ。

 今でも結構入ってる」


 魚罠2。


 生簀。


 漬け魚。


 既にかなり増え始めていた。


 コウはさらに竹を削る。


 細く。


 均等に。


 最近はかなり慣れてきている。


 その頃。


 子犬がコウ側へ近付く。


 竹の匂いを嗅ぐ。


「キャン」


「危ねぇぞ」


 コウは苦笑しながら、

 軽く押し戻す。


 子犬は少し首を傾げる。


 その様子を見て、

 リリアが少し笑う。


「だいぶ元気ですね」


「ああ。

 かなり戻った」


 以前みたいな弱々しさは、

 かなり減ってきていた。


 その後。


 夕方前。


 リリアは残していた竹皿を取る。


 普通干し肉0.5。


 朝に分けておいた分だった。


「はい」


 子犬の前へ置く。


 子犬はすぐ食べ始める。


 かなり勢いがあった。


「ほんと食べますね」


「ああ」


 食べる力がある。


 それだけでもかなり違った。


 食べ終わると、

 子犬はそのまま火の近くへ移動する。


 最近は暖かい場所も覚え始めていた。


「そこ好きですね」


「ああ。

 よく居る」


 そのまま丸くなる。


 だが。


 少しするとまた起きる。


 今度はリリア側へ歩いていった。


「……忙しいですね」


 リリアが少し笑う。


 子犬はそのまま足元へ座る。


 かなり落ち着いていた。


 その後。


 リリアは夕食準備へ入る。


 今日は簡単だった。


 普通干し肉。


 粉塩。


 山椒粉。


 唐辛子粉。


 最近は加工品もかなり安定している。


 火を起こす。


 鍋は使わない。


 今日は軽めだった。


 その横。


 子犬は火の近くで丸くなっている。


 時々耳だけ動く。


 少しして。


 夕食。


 コウは普通干し肉2。


 粉塩1。


 唐辛子粉1。


 リリアは普通干し肉2。


 粉塩1。


 山椒粉1。


 最近はこういう食事もかなり増えていた。


「……塩だけでも結構違いますね」


「ああ」


 粉化してから、

 かなり使いやすくなっている。


 量も減らしやすい。


 その後。


 食事終了。


 コウは壺を見る。


 粉塩。


 かなり減っていた。


「……魚始めると、

 一気に減るな」


 リリアも壺を見る。


「でも保存かなり増えました」


「ああ」


 漬け魚14。


 かなり量が増えていた。


 以前なら、

 ここまで保存は出来なかった。


 コウはしばらく壺を見る。


 その後。


「塩漬け魚は一旦ここまでだな」


「はい」


「明日は魚そのまま生簀に残しといてくれ」


 リリアが頷く。


「また貯める」


「あ、はい」


 最近は、

 保存量自体を調整するようになっていた。


 以前みたいに、

 獲れたらすぐ食べる訳ではない。


 かなり変わってきている。


 その後。


 コウは昼に切っておいた竹を見る。


「葉っぱ干した後は、

 竹細工の続きやっといてくれ」


「竹網のやつですね」


「ああ」


 魚。


 生簀。


 加工。


 全部少しずつ増えている。


「魚増えてきたから必要になる」


 リリアも竹を見る。


「……かなり増えそうですね」


「ああ」


 火の音。


 森の夜。


 以前より、

 かなり物が増えた拠点。


 その横では、

 子犬が火の近くで小さく丸くなっていた。


 時々尻尾だけ少し動く。


 明日の作業予定を確認しながら、

 静かに夜が更けていった。


PL(第37話終了時)


通常収支


項目増減

開始63ルク

支出0ルク

終了63ルク


BL(資産表)


武器


主人公携帯


* 鉄ナイフ×1


リリア携帯


* 鉄ナイフ×1


森拠点保管


* 剣×1

* 木槍×1


道具


主人公携帯


* 革手袋×1

* 水筒×1

* ルク袋×1


リリア携帯


* 革手袋×1

* 葉用カバン×1

* 採取袋×1

* 水筒×1

* 革靴×1


森拠点保管


* ナタ×1

* 斧×1

* ショベル×1

* ツルハシ×1

* ロープ×2

* 紐×10


馬用品・運搬


森拠点配置


* リアカー×1

* 一輪車×1


グレン工房預かり


* ルナ×1


リアカー常備


* 木箱(大)×1

* 木箱(小)×1

* 水袋(小)×2

* 水桶(大)×2

* ブラシ×1

* 蹄掃除具×1

* 飼葉枡×1

* ロープ×1


リアカー本体固定


* 縄×2


フリー縄


* 縄×3


吊るし構成


* 吊るせる君×4組

* 柱×8

* 細縄×4


魚関連


魚罠


* 設置中×2

* 回収中×2

* 予備×1


簡易生簀


* 魚×0


食料


完成品


* 普通干し肉×6

* 山椒干し肉×6(包装済)

* 塩干し肉×1(包装済)


加工中


* 普通干し肉(加工中)×10

* 漬け魚(加工中)×14


素材・薬品


森拠点保管


* 薬草×57

* 山椒×45

* 唐辛子×0


葉管理


* クルム葉 多数


粉類


* 山椒粉×24(山椒壺)

* 唐辛子粉×33(唐辛子壺)

* 粉塩×31(塩壺A)


塩保管


* 塩×20(中壺)

* 塩壺A×1

* 塩壺B×1

* 中壺×1

* 小壺×1(予備)


すり鉢


* 山椒用×1

* 唐辛子用×1

* 塩用×1

* 小型すり鉢×1(予備)


容器・収納


森拠点保管


* 木箱(大)×1

* 木箱(小)×1


木材保管


* 長丸太×6(乾燥中)

* 薪 多数

* 枝材 多数

* 細枝 多数

* 竹 多数

* 網用細竹 作成中


布・寝具


森拠点保管


* 厚手の布×2

* 干し草×2

* 簡易ベッド×2

* 棚×1

* 鉄板×1

* 中鍋×1

* 古い大鍋×1

* 小鍋×2

* 竹食器2人分

* 犬用竹皿×1

* 子犬用寝床×1


設置・稼働


* 動物罠×5(設置中)

* 簡易生簀×1(稼働中)


通貨


* 63ルク


同行・管理対象


* リリア×1

* ルナ×1(グレン工房預かり)

* 子犬×1(保護中)


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