第28話「運ぶ話」
ガルドはリアカーを見る。
「……じゃあ小麦粉頼めるか?」
その瞬間だった。
「え?」
「町から買ってこれるのか?」
「だったら木材売れねぇか?」
一気に声が増える。
「塩欲しいぞ」
「縄とかも運べるのか?」
「薬草は?」
話が完全に混線した。
「待て待て待て!」
ロイドが声を張る。
「一気に言うな!」
村人達が少し静かになる。
ロイドはすぐ指差した。
「売りたい奴こっち!」
「買いたい奴は反対!」
エミルも動く。
「ほら分かれろ分かれろ!」
村人達がぞろぞろ動き始めた。
コウは少し呆れながらその様子を見る。
ロイドは集まった村人達を見回した。
「まず説明するぞ」
周囲も静かになる。
「今回は試験だ」
「だから全部手探りだと思え」
ロイドは指を立てる。
「売る側は売値の20%」
「買う側も購入額の20%」
「売れなくても手数料は発生する」
村人達も真面目に聞いていた。
「買う側は先払い」
「上限決めてもいい」
「ただ、壊れ物とか細けぇのは無理だ」
「輸送中に壊れても基本自己責任」
村人達も少し頷く。
「陶器は無理そうだな……」
「卵とか終わるな」
小さく笑いも起きた。
ロイドはコウを見る。
「で、実際どんなの向いてる?」
コウは少し考える。
「袋物」
「木材」
「箱物」
「まとまってる物だな」
さらに続ける。
「逆に細かい物は面倒だ」
「崩れる物も向いてねぇ」
エミルも頷く。
「固定面倒そうだもんな」
そこでガルドが口を開いた。
「小麦はいけるか?」
コウ。
「袋ってどれくらいだ?」
ガルド。
「大人1人で持てるくらいだな」
「ただ結構重い」
コウはリアカーを見る。
「それなら2袋くらいはいけるな」
エミルが笑う。
「もう完全に運ぶ側の発想だな」
ガルドも少し考えた後、頷く。
「……じゃあ2袋頼む」
「1袋10ルクくらいだ」
「上限25までにしとく」
コウも頷く。
「余ったら返す」
ロイドも整理していく。
「購入側はガルドの小麦」
「売却側は木材だな」
木材側も前へ出る。
「中木材20本」
「30ルク予定」
ロイド。
「手数料20%だから6ルクだ」
村人達も頷いた。
「まぁ町まで行くならそんなもんか」
コウも口を開く。
「まとめ過ぎるなよ」
「積む時に合わせた方が早い」
その横でグレンも頷く。
「あさって朝には工房へ持ってこい」
「積む前に見る」
木材側も了解した。
エミルはさらに続ける。
「あとレンタルもやる」
周囲がまた反応する。
「リアカーと馬で10ルク」
「保証金20ルク」
「雑に扱ったら没収、今後貸出禁止」
「村人限定な」
村人達もざわつく。
「20ルク取られるのかよ」
「そりゃ馬だしな……」
エミルは真面目な顔だった。
「馬は道具じゃねぇ」
「雑に扱う奴には貸さねぇ」
周囲も少し納得する。
さらにエミル。
「将来的には販売もやる」
「リアカーと馬込みで100ルク予定」
「100!?」
周囲が驚く。
だが同時に、
「毎回町行けるなら……」
そんな声も出始めていた。
そこでエミルが続ける。
「レンタル側で馬を慣らす予定だ」
周囲も少し静かになる。
「町まで何回か往復させた方が馬も慣れる」
「道も覚えるしな」
グレンも頷いた。
「慣れてる馬の方が扱いやすい」
さらにエミル。
「ある程度慣れたやつを販売側へ回す」
「リアカー側は新品作る予定だけどな」
ただ、そこで少し肩を竦めた。
「まぁ、その辺はバランスだ」
「販売ばっか先に出たら、慣れてない馬回す事もあるかもしれん」
「そこだけは勘弁してくれ」
村人達から少し笑い。
エミルも続ける。
「だから、なるべく1回はレンタルで使ってくれ」
「特に町行こうと思ってる奴な」
周囲も少し真面目になる。
「実際やってみると結構違う」
「荷物量もあるし、馬も扱わなきゃならん」
「その辺知ってから購入考えてくれ」
さらに。
「あと保証金は、購入する時はそっちへ回していい」
「購入金額に当てるつもりだ」
村人達も少しざわついた。
「それなら試しやすいな」
「最初から100は重ぇしな……」
ロイド。
「まずは村優先だ」
「町側はその後な」
その後。
エミル、コウ、グレン達はリアカーを見る。
グレン。
「木材積むなら横固定増やした方がいいな」
「森道なら横揺れする」
弟子も興味津々だった。
「吊るしながら走ったら揺れませんか?」
「縄増やした方が良さそうです!」
エミルは吊るし柱を見る。
「あさっても吊るして売るのか?」
コウは少し考える。
塩干し肉の反応はかなり良かった。
人も止まった。
視線も集まった。
「……やる」
コウは小さく頷く。
「運びながら売れるかもしれねぇ」
ロイドも少し笑った。
「本当に行商っぽくなってきたな」
吊るし柱を見ながら、エミルが口を開く。
「なぁコウ」
「もし俺らが行商やるようになったらさ」
「この吊るし販売、真似してもいいか?」
コウ。
「別に構わん」
「やりたきゃやればいい」
エミルが笑う。
「ならパンでも吊るすか」
周囲から少し笑い。
ガルドが呆れる。
「お前絶対遊ぶだろ」
エミル。
「目立った方が売れるかもしれねぇぞ?」
その後。
ロイドが話を戻す。
「じゃあ明日は森側確認だな」
コウも頷く。
「罠確認」
「加工確認」
「拠点整備」
エミル。
「一輪車も持ってくか」
「森道通れるか試したい」
グレンも頷く。
「積載確認もしとくか」
その流れでロイドがガルドを見る。
「お前も来い」
ガルドが眉をひそめる。
「……俺もか?」
エミルが笑う。
「現場確認だな」
さらに続ける。
「ついでに狩りもやってくか」
「道具忘れんなよ」
ガルドは少しため息。
「最近パンばっか焼いてたんだがな……」
周囲から少し笑いが漏れる。
コウが口を開く。
「結局、ルナは預かってもらえるのか?」
少し間が空く前に、
エミルが先に答えた。
「レンタル側に回していいなら、こっちで面倒見る」
周囲も少しそちらを見る。
エミルは続ける。
「レンタルで稼いで、その金で維持する」
「もちろん無茶には使わねぇ」
さらにコウを見る。
「お前が町行く時は優先して回す」
そして少し笑う。
「まぁ、お前の場合はレンタルにはならんけどな」
「リアカーも馬もお前のもんだし」
コウも少し苦笑した。
ロイドも腕を組む。
「まぁその辺はこっちで管理する感じだな」
さらにエミル。
「金回りは多分俺が出す」
「工房側使う事になるしな」
ロイドも頷く。
「俺は顔出しと交渉か」
その横で弟子が少し驚いた顔。
「え、俺もですか?」
エミルは普通に頷く。
「実際、ノイル、お前が動くことになるんだぞ」
「馬も荷車も触るんだからな」
ノイルも少し困ったように笑った。
輸送の話もまとまり、広場の空気も少し落ち着いた。
ロイドが周囲を見る。
「じゃあ今日はこんなもんか」
村人達も少しずつ散り始める。
エミルがリアカーを軽く叩いた。
「なんか一気に話広がったな」
ロイドも苦笑する。
「干し肉売ってたら輸送話になるとはな」
広場の熱気も少し落ち着き始める。
その後。
コウとリリアはグレンの裏庭へ向かった。
残っていたウサギを解体する。
リリアが塩を用意。
コウが肉へ擦り込んでいく。
量はそこまで多くない。
塩もまだ十分あった。
エミルも途中で覗き込む。
「また吊るすのか?」
コウ。
「明日回収する」
グレンも頷く。
「裏庭ならそのままでいい」
作業後。
コウとリリアは工房側でルナの様子を見る。
水。
飼葉。
問題無し。
リリアが軽く首元を撫でる。
ルナも落ち着いた様子だった。
その後。
コウとリリアは昨日と同じ安宿へ向かう。
村もかなり静かになっていた。
道中。
エミル達とも別れる。
「朝遅れるなよ」
「一輪車忘れんな」
軽い声が飛ぶ。
その横でノイルも口を開いた。
「森道、戻ったら感想聞かせてくださいね!」
「車輪どうだったか気になります!」
エミルが笑う。
「お前ほんと好きだな」
ノイルも少し笑った。
安宿。
簡単な食事が出る。
スープ。
パン。
少しだけ具。
豪華ではない。
だが温かかった。
リリアも静かに食べている。
今日はかなり色々動いた。
干し肉。
塩。
輸送。
木材。
小麦。
話が一気に広がった日だった。
食事後。
コウは宿代として2ルク払う。
2人分。
食事付き。
外はもうかなり暗かった。
部屋へ戻る。
リリアも少し疲れている。
コウもベッドへ腰を下ろした。
明日は森。
罠確認。
一輪車試験。
拠点確認。
やる事は多い。
コウは静かに横になった。
BL(第28話終了時点)
武器
主人公携帯
* 鉄ナイフ×1
リリア携帯(外出時)
* 鉄ナイフ×1
森拠点保管予定
* 木槍×1
* 剣×1
* 石ナイフ×2(処分予定)
* 石斧×1(処分予定)
衣類・装備
主人公携帯
* 革靴×1
* 革手袋×1
* 背負いカバン×1
* 肩掛けカバン×1
* 普通のカバン×1
* 水筒×1
* ルク袋×1
リリア携帯(外出時)
* 革靴×1
* 水筒×1
馬用品・運搬
現在使用中
* リアカー×1(吊るし用簡易柱追加)
グレン工房預かり
* 馬×1
* 一輪車×1(完成済)
馬用品
* ロープ×1
* 縄×5
* 固定用×2
* 予備×3
* 水袋(小)×2(馬用)
* 水桶(大)×2
* ブラシ×1
* 蹄掃除具×1
* 飼葉枡×1
森拠点保管予定
* ロープ×2
* 紐×3(罠用)
食料
販売用
* 山椒干し肉×8
加工中
* ウサギ肉(塩処理中)×1
素材・薬品
リアカー積載
* 薬草×27
* 山椒×1
* 唐辛子×5
* 塩×19
容器・収納
主人公携帯
* 干し肉袋×5
* 薬草袋×1
* 山椒袋×1
* 塩袋×1
リアカー積載
木箱(大)×2
収納内容:
* ロープ
* 縄
* 布
* 馬用品
木箱(小)×2
用途:
* 売却用商品収納
小壺×5
使用中
* 塩壺A×1
* 塩壺B×1
* 山椒粉壺×1
* 唐辛子粉壺×1
予備
* 小壺×1
すり鉢×5
使用中
* 山椒用すり鉢×1
* 唐辛子用すり鉢×1
* 薬用すり鉢×1
予備
* すり鉢×2
布・寝具
リアカー積載
* 普通の布×1
* 厚手の布×2
* 干し草×2
* 簡易ベッド×1
* 中鍋×1
森拠点保管
* 簡易ベッド×1
* 棚×1
* 鉄板×1
* 古い大鍋×1(陶器製)
* 小鍋×2
* ショベル×1
* ナタ×1
* ツルハシ×1
通貨
* 96ルク
同行・管理対象
* リリア×1
* ルナ×1
新規依頼・予定
* 小麦購入依頼
* 2袋予定
* 上限25ルク
* 中木材20本売却依頼
* 売値予定30ルク
* 試験輸送予定
* 一輪車森道試験予定
現在状況
* リース村試験輸送話始動
* 手数料20%運用開始
* 将来30%予定
* レンタル制度説明済
* リアカー+馬販売構想説明済
* 吊るし販売継続予定
* 明日森確認予定
* ガルド同行予定
* ノイル正式登場
PL(第28話終了時点)
項目増減
開始98ルク
宿代-2
終了96ルク
食料・素材変動
項目増減
塩-5
ウサギ肉加工開始
加工・状況
内容状況
ウサギ肉塩処理中
試験輸送準備開始
小麦依頼受付済
木材依頼受付済




