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ばぁばと孫の転生日記  作者: うらか
2章 カドーニ王国へ

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72(フェルソニー視点)

それからも会場を歩き回り、不審な動きがないか警戒した。

僕達の耳には盗聴器の音声を聴くための機器が装置されており平然としながらもターゲットの会話に耳を傾けていた。

結局その日はこれといった成果は得られずに終わった。

後は時を同じくしてその男の屋敷に潜入しているメンバーに上手い事やってもらいその男を盗聴して情報を集める。

「これといった動きはありませんでした」

「相手もこっちの動きをなにか感じ取って慎重になっているのかもしれないな。まぁ私達も今日1日でなにか出るとは思っていない。お疲れ様。ゆっくり休んでくれ」

「お疲れ様でした」

そうして今日1日の仕事を終え帰宅した。

翌日。

今日はカトリナ達の出勤初日。

昨日の段階で2人とも採用したと聞いたので朝から迎えに行く。

「おはようカトリナ。初日だね。さぁ行こう」

「お兄様、迎えに来なくても大丈夫なのに」

「心配だからね。さぁ乗って」

「行ってらっしゃいませ」

今日はカトリナだけだ。

侍女であるネリアはロランと出勤日を決めたと聞いた。

「緊張してる?」

緊張しているカトリナに声をかける。

「少しだけ」

「大丈夫だよ。カトリナなら」

「また昼にね。頑張って。アランドレ、カトリナを頼むよ」

「お任せください」

「お兄様、ありがとうございます」

2人の背中を見送り自分の部署に出勤した。

今日の仕事は昨日仕掛けた盗聴器の音声を聴くことだ。

盗聴器は常にこちらと通信されておりリアルタイムで音声を聞ける。

昨日の夜からライドの部署とも協力し夜通し誰かが音声を聞いている。

「おはよう。交代だ。げっそりしてるぞ。ゆっくり休め」 

椅子に座っているライドと交代する。

「おはよう。分かってるよ。今のところ怪しい動きはない。後は頼む」

自分に機器を預けて行ってしまった。

ライドの部署の主な仕事は分析だ。

僕達が潜入で集めてきた情報を分析し問題解決に繋げる。

機器を耳に当てひたすら声を聞いていたその時。 

聞き取りづらかったが客人と先日の舞踏会の話をしていた。

『先日はありがとうございました。おかげで例の件も予定通り進みそうです』

『こちらこそ。近くあの方がコクルト国からいらっしゃるようです』

『ほう!それは丁重におもてなししなければいけないですね。ははっ』

(例の件…?コクルト国…?)

今聞いた話を報告する。

「そうか。分かった。屋敷の潜入組にも伝える。よくやったな」

「ありがとうございます」

それからも忙しくカトリナ達と一緒に居れない事が増えた。

そんな中でも少しでも時間があれば通勤や昼食など一緒にいた。

「そんな事してたらうざいとか思われねぇの?」

「えっ?」

「兄妹にべったりされたら俺だったらうざいけどな」

ライドが呑気に言う。 

「カトリナはお前と違って優しいから」

「それならいいけど。気をつけろよ」

「ご忠告ありがとう」

それから1週間が経っても特に目立った動きはなかった。

ここまでお読み頂きありがとうございます。

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