59(カトリナ視点)
働くこと1週間。
なんだか知らないが私が仕事ができると噂になっているようだ。
「私も聞きましたよ」
ネリアが出勤の日は昼食を一緒に摂る。
「いや、前世の知識が役立っているだけよ。あっそれよりロランさんの部署の仕事内容よね?聞いた話によるとね…」
とネリアに噂話程度だが聞いた話を伝える。
「でもロランさんに聞けば仕事内容くらい教えてくれないの?」
「それがあんまり…私もなかなか聞けなくて」
「そう」
私達はそれからもたくさんの情報を集めネリアが速記を勉強するのと共に私も言語の勉強を始めた。
「この単語はこうで…」
お兄様もロランさん達も忙しいのに休日になると勉強を手伝ってくれた。
「皆さんお忙しいのにすみません」
「いいえ。大丈夫ですよ」
「そうだよ。忙しくても妹の助けになれるのは嬉しいからね」
「そうだぞ。それに本当に来れない時は来ないし」
「ふふっ。ありがとうございます」
そのおかげか働き始めて約1ヶ月が経つ頃にはどんな言語でも簡単な挨拶ができるようになった。
そして相変わらずお兄様はできる限り一緒にいたいようで昼食もなるべく一緒に摂ろうとする。
今日も案の定。
「2人とも〜今から昼食?一緒に食べよう。今日はどっち?」
と手を振りながらやってくる。
「お兄様、毎回毎回忙しくはないんですか?」
「忙しくても妹達と一緒にご飯を食べたいんだよ。で今日はどっち?」
「中庭です」
天気が良い時はいつも情報局の中庭や近くの公園で食べる。
「よし!じゃあ行こ」
3人で中庭のベンチに座ってお弁当を広げる。
「今日はなに?」
今日はサンドウィッチ弁当だ。
「美味しそうだな。1つもらって良い?」
「どうぞ」
お兄様にサンドウィッチを渡し私も口に入れた。
「うん!とても美味しいね。あっそういえば遅くなったけどカトリナの歓迎会、次の休みでも良い?なかなか皆の都合が合わなかったんだけどやっと時間が取れそうなんだ」
「分かりました。私は大丈夫です」
「その時にこの前言っていたワショク?とやらを食べさせて」
こうして次の休日に歓迎会が開かれる事が決まった。
その日、私達は市場に出かけて食材を買い込み和食のために試行錯誤する。
いくら似ているといっても同じではない。
案の定、茹で時間や下処理方法も違った。
そのためカミィさんや宿に手伝いきているジェフさんにも協力してもらって最適な料理方法を探す。
自分が仕事の時はネリアにもやってもらう。
「煮物を作りたいんだけどこれを煮たら良いと思うのよね。試してみてくれる?」
「分かりました」
そのままの勢いでメニューも決めた。
「全部の調理方法を使いたいからこれを作るわ」
「こんなに?」
ネリアは驚いていたけど私にしてみればどうって事ない。
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