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その日の使用人達との夕食時。
「聞いたわよ。2日後にお嬢様とフェルソニー様のいるカドーニ王国に行くんだって?」
いつもように私とサリー、レーナの3人で食べていたところレーナが切り出した。
「うん」
「寂しくなるわ。ねぇサリー?」
「レーナがサリーに振った。
「別に。またこっちに戻ってくるんでしょ」
「またそんな事言って。素直じゃないわねぇ。それにしても随分と早く決まったのね」
「なんでもフェルソニー様が旦那様に色々相談したそうよ」
サリーが言った。
それは私も初耳だ。でも確かにこの体になって初めて会った時、フェルソニー様がどこかに行っていたからその時に旦那様に進言したのかもしれない。
「どのくらい滞在するの?」
「う〜ん分からない。お嬢様が満足するまでかな」
「そうだ!行く前にみんなで送別会をするのはどう?他のメイド達も呼んで」
「みんなも忙しいのにそんなのいいよ」
「でもしばらく会えないのよ?みんなの仕事が終わった後に小さくやりましょうよ。もちろんサリーも参加するよね?」
「まぁどうしてもやるっていうなら参加する」
「よし!決まりね。他のメイドにも声かけるわ。時間があまりないから集まるかは分からないけど」
「私は開いてもらえるだけで嬉しいよ」
そうして出発前日に送別会をする事が決まった。
「それはそうと荷造りは終わってるの?」
「まだ。私の荷物は少ないから」
「だめよ。仮にも侍女なら前日までには準備しておかなくちゃ。今日のお嬢様のご入浴は私がやるからあなたは仕事早めに切り上げて準備しなさい。いくら荷物が少ないって言ったって色々やる事あるでしょ」
「ふふっ。こう見えてサリーって面倒見いいのよね」
「こう見えてってなに?」
「ありがとう」
サリーとレーナが話しているのを見ながらお礼を言う。
「頑張んなさいよ」
サリーはそれだけ言うと食べた食器を片付けに行ってしまった。
その日はサリーの言う通り仕事を早めに切り上げて上げて荷造りをした。
元々荷物はすごく少ないためそんなに時間はかからなかった。
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