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約4ヶ月後。
フェルソニー様の喪が明けお嬢様は実習が多くなり家にいない事も増えた。
クラスにも上手く馴染めているようだ。
一方私は刺繍を主軸に据え受注での縫い付けも開始した。
またいつも同じデザインではつまらないと思い本屋で刺繍に関する本を買って色々なデザインを試している所だ。
その合間、特にお嬢様が実習でいない時はたまにメイナーさんのサロンで働かせてもらっている。
あの後、色々な仕事を探したがピンとくるものはなかった。
その内に刺繍の受注なども始めて予想以上に注文を頂き忙しくなってどこかで働いている余裕はなくなった。
でも「たまに気分転換として働く気はない?」とメイナーさんに提案されて私もそうしたいと思い働かせてもらっている。
「いらっしゃいませ」
私の侍女としてのスキルを活かせるし自分の商品を手に取ってくれる瞬間を間近で見られる。
「紅茶と季節のケーキです」
私はお客様を席に案内し注文を取り注文されたものを厨房に伝え出来上がったものを運ぶ。
サロンでは色々な話を耳にするが、サロンで聞いた話は基本的に関係のない第三者へペラペラ喋るのは禁止だ。
お嬢様にもそんなに詳しくは話していない。
若い子はここで高位の貴族と繋がりを作り結婚相手やビジネス相手を探す場合もあると聞いた。
私はそんなのはまったくなく、数時間で退勤する。
たまにメイナーさんがサロンに顔を出した際は必ず声をかけてくれるしシリルさんも同じだ。
「ネリアちゃん、いつもありがとう。助かってるわ」
「こちらこそありがとうございます。今日はどうしたんですか?」
「うん?ちょっと覗きにきたのよ。でもそうねぇネリアちゃんがいるならちょっとお茶していこうかしら?」
「はい。何になさいますか?」
「ネリアちゃんのおすすめでいいわ」
「分かりました。少々お待ちください」
そして私は自分のおすすめをメイナーさんに提供した。
働く際にお店が提供する品は自分で食べたり飲んだりして味は分かっている。
メイナーさんがそれを気に入ってくれるかは心配だったが私のお気に入りを出すとメイナーさんも気に入ってくれた。
「美味しいわ。さすがネリアちゃんね。雇って良かったわ」
「いえいえ。こちらこそ」
「何か困っている事はない?」
「いえ。ここで働いている方々皆さん良い方ですしお客様も良い方達でゆっくり働けるし最高です」
「そう?それは良かったわ。でも何かあったら遠慮しないで言ってね。あと次回の納品の時、ちょっと相談があるんだけど良いかしら?」
「はい」
私は何の相談だろうと思いつつ次の納品の日を待っていた。
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