218(カトリナ視点)
学院の前へ到着し点呼をした後は自由解散だ。
私はもうすでにシシーとアランドレが待ってくれていた。
「お帰りなさいませ。お疲れ様でした」
「ただいま」
「実習はいかがでしたか?」
「うん。大変だったけど無事終えられたわ。あなた達は?何か困った事とかなかった?」
「はい。特に問題ありませんでした」
「良かったわ」
馬車に乗って家へ到着するとネリアも出迎えてくれた。
「ただいま」
「おかえりなさいませ」
「何か困った事はなかった?」
シシーとアランドレにも聞いた事をネリアにも聞く。
「ふふっ。ずっと編み物をされていましたよ」
シシーにそう言われネリアは恥ずかしそうに顔を赤くする。
「そうなの?」
「はい…」
「充実していたようで良かったわ」
本当に熱中していたようで家には大量の刺繍と編み物があった。
確かに最近は勉強が忙しくなかなか刺繍をする時間が取れないがそれでも頑張ってコツコツ作っていた分があったのに明らかにネリアが新しく作ったものの方が多い。
「今日はお嬢様の好きなものをたくさん作りました」
驚きながらもキッチンの美味しそうなもの達を堪能するためまずは入浴をする。
実習の疲れを癒し汗を流す。
上がるとすでにネリアが待機してくれていて実習前に頼んでいたマフラーができたと渡してくれた。
確かに出来は良く編み目はしっかりしているしチクチクもしない。
色の組み合わせなども可愛くこれは人気になるはずだ。
私もさっそく明日使おうと思った。
そうして私の好物で埋め尽くされた久しぶりの4人での夕食を楽しんだ。
その後も1年の締めである最終試験や最終報告会などがあってまた忙しい日々を過ごしていた。
1年の総まとめである最終試験は普段より難しい問題が出る事で有名だ。
初めての試験であった定期試験と同じようにみんなで勉強会を開いた。
そこにはなんといつものメンバーであるカーティアスやサセーナ、スカーラの他にルークまで参加した。
常に1位争いをしている2人が喧嘩にならないか心配もしたが意外にお互い高め合うライバルという感じだった。
「ここはこうだろ」
「違うでしょ?そっちを使うんだよ」
と言いながら勉強し分からない所は教えてくれた。
「みんなは最終報告どうするか決めた?」
サセーナが切り出した。
「最終報告って言っても今年、どう成長したかを発表するだけだろ」
「カーティアス、君は本当に簡単に言うねぇ」
「でも先生方に質問攻めにされるでしょ?」
「えっ?そうなの?」
「そりゃそうだろ。学院の全先生が見るんだから」
「だからそれが無理なのよ」
「でも正直、今年は何も進展がないのよね」
「確かにそうだね。新薬も作れなかったし」
「そうなのよ」
「じゃあグループで発表してみる?グループでの発表もOKじゃなかったっけ?」
「えっ?」
「確かに」
「でもクラス違うだろ」
「そっか。クラス違うとダメなんだっけ?」
「ああ」
「じゃあごめんね。応援してるよ」
「そんな進展はなくてもそれで学んだ事はあるだろ。それを言えばいいんだよ」
「頑張ってみる」
そうして最終試験は案の定、難しい問題が出て初めての最終報告会は緊張したけど両方ともなんとか乗り越えた。
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