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色は初めて1色ではなく、2色にした。
赤とベージュだ。
ネイビーと直前まで迷ったが、メイナーさんの優しい感じにはネイビーよりもベージュの方が合うと思った。
そうして編み始め、編んでいる間にお嬢様も興味を示してきた。
「何編んでるの?」
「マフラーです」
「ネリア、マフラーなんて編めたの?前世では編み物なんてしなかったじゃない」
「最近、始めたんですよ」
「へぇ〜懐かしいわ。昔はよく編んだものよね」
「よくやってましたもんね」
ばぁばは前世ではよく編んでいた。
「誰かにあげるの?」
「はい。メイナーさん達に欲しいと言われて」
「私には作ってくれないの?」
「お嬢様も欲しいんですか?」
「うん」
「そんな上手くはありませんよ。それでも良いんですか?」
「もちろん」
「えぇなんで皆さんそんなに欲しがるんですか?」
「みんな欲しがってるの?」
「はい。メイナーさんが自分のサロンに置いてみないかって。そんな商品にできるほどのものじゃないのに」
「あそこ色々ハンドメイドのものも置いてあるものね。良いじゃない。私は作ったものは見た事ないけど少なくともメイナーさんがそう判断したならそれだけの価値があるって事よ。やってみたら良いじゃない」
「本当に言ってるんですか?」
「本当よ。あっでも商品として売るなら量産が必要になるのか…」
「それが量産も納期も必要ないらしいです」
「だったら!なおさら良いじゃない。嫌なの?面倒くさい?」
「いや、そういう事ではなくて商品にするとなったらそれなりのクオリティが必要になってくるじゃないですか。そんなものを私が作れるのかどうか」
「そんな事、あまり考え込まない方が良いわ。あなたが考えるべき事はやりたいかやりたくないかよ。やりたいの?やりたくないの?」
「機会をくださるならやってみたいです…」
「その意気よ」
それからも私はマフラーを編み続けた。
2色は意外と大変だったが、コツを掴んでからはすいすい編めた。
そして遂にメイナーさんのマフラーが完成した。
私はその日の内にメイナーさんに電話をする。
「もしもし」
「もしもし。ネリアちゃん、どうしたの?」
「マフラーが完成しました」
「あら!そうなのね。楽しみだわ」
「いつお待ちしましょうか?」
「そうねぇ、じゃあ明日はどうかしら?」
「分かりました。明日の午前中で良いですか?」
「ええ。楽しみにしているわ」
「では明日伺います」
と電話を切った。
翌日。
お嬢様を見送ってからメイナーさんの屋敷に向かった。
「お待ちしておりました。こちらへどうぞ」
執事の人がメイナーさんの所まで案内してくれた。
「ネリアちゃん、待ってたわ」
「メイナーさん、こんにちは」
「じゃあさっそくだけど私のマフラー、見せて頂いても良いかしら?」
「はい。こちらです」
私は持ってきたマフラーを見せる。
「どうでしょうか?」
少し不安になりながら聞く。
「赤とベージュね。とっても可愛いわ」
「はい。色は最後まで迷いましたが、赤は入れたいと思っていて。メイナーさんは優しい方なのでその雰囲気も出したいと思ってベージュにしました」
話している間にもメイナーさんは自分の首に完成したマフラーを巻き
「どうかしら?」
と私だけではなく、周りにいる使用人達にも聞いていた。
周りの使用人達が口々に「お似合いです」というとメイナーさんは満面の笑みで「そうよね?この子が作ってくれたの」と答えていたけど私は恥ずかしくなってしまった。
その後、メイドが持ってきてくれたお茶を飲みながら話す。
「やっぱり自分用に作ってもらって改めて実感したわ。ネリアちゃん、これをうちで置かせてもらえないかしら?量産も納期も必要ない。その時にできたものを買うわ。だから好きなものを作ってもらえたらそれで良いから」
私はお茶を1口飲み決めていた事を言う。
「機会を頂けるならぜひやらせてください。よろしくお願いいたします」
「本当!?嬉しいわ。ありがとう。こちらこそよろしくお願いします」
「さっそくで申し訳ないんだけど具体的な事を詰めても良いかしら?」
「はい」
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