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ばぁばと孫の転生日記  作者: うらか
シスカ公国へ

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204/228

204

そしてお嬢様の中間報告当日。

朝から気合い充分のお嬢様を送り出したもののお嬢様がお弁当を忘れている事に気がついた。

お昼の時間より2時間ほど前なので今から届ければお昼には間に合う。

今日は中間報告の日だしお嬢様は疲れているだろう。

そう思い学院へ向かった。

学院へと到着し門の前で警備の人に声をかけた。

「すみません。お嬢様がお弁当を忘れたので届けたいんですが…」

「学生の名前は?」

「ミール・カトリナ様です」

「分かりました。こちらでお預かりしてお届けします」

「分かりました。よろしくお願いします」

中には入れてもらえなかった。 

でも考えてみればお嬢様が今の時間、どこにいるかも分からないし良かったのかもしれない。

行きは急いでいたから馬車で来たけど帰りは歩いて行こうと思い歩み出した。

外はすっかり寒くなり服も冬用だけれどそれでも手はかじかみ自分の息を吹きかける。その息も少し白い。

シスカ公国に来た時とはまったく景色が違うがこれもこれで良いと思いいつもよりゆっくり歩いた。

そろそろ家に着こうかという時、どこかから声が聞こえた。

「ネリアさん!」

振り向くとシリルさんだ。

「シリルさん!こんにちは。どうしたんですか?」

「祖母のお使いでこの辺に来たんです」

「そうですか。お使いは終わったんですか?」

「はい。ネリアさんはどうしたんですか?」

「お嬢様がお弁当をお忘れになったので届けに」

「じゃあヘルムード学院まで?」

「はい。先ほど届けて歩いて帰ってきました」

「えっ?こんなに寒いのに大丈夫ですか?」

「はい。私達がこの国に来た時とはまた違う景色になったので景色を楽しみながらゆっくり歩いてきました」

「確かに最近、寒いですしね」

「はい。あっ寒いですよね。お引き止めしてしまってすみません…」

「いいえ。声をかけたのはこちらですから。こちらこそすみません」

「あっもし良かったらお茶でも飲んで行きますか?」

「本当ですか!?ぜひ!」

なんとなく話している時の視線からそうなのかなとは思っていたがここまで嬉しそうな反応をされるとは思わなかった。

一緒に少し歩いて家へと招待した。

家にはシシーとアランドレがいてシリルさんには2人にもそつなく挨拶をしていた。

私はキッチンで温かい飲み物を用意しトレイに乗せて持っていく。

「あのハーブティー美味しかったです。ありがとうございます」

向かい合わせで座り私は先日のお礼をした。

「ああ。美味しかったですよね。祖母にもプレゼントしたのですが祖母も美味しいと喜んでいて」

「良かったですね」

「はい。私もよく飲んでいてお気に入りになりました」

「ふふっ。私達も全員で頂きました。皆美味しくてよく飲んでいるんですよ」

「良かったです。ハーブティーなのにクセがなくて飲みやすいですよね。また買いに行こうかな」

などと話しながら30分ほど過ごした。

夕方、お嬢様が帰宅した。

帰宅するや否や

「お弁当ありがとう。中間報告で疲れていたのにお弁当がなかったらと考えるとゾッとするわ」

「いいえ。中間報告は上手くいきましたか?」

「ええ。グループのみんなと頑張ったけど結果はまだ」

「かばんもらいますね」

「ありがとう。それでね。この間定期試験があったでしょう?私は6位だったけど今日ね、このままいけば飛び級もあり得るだろうって言われたの」

「えっ?」

「編入もあまりないけど初めての試験で6位っていうのは快挙だと言われて充分飛び級の可能性があると」

「本当ですか?」

「ええ。でもそのためには中間報告で良い成績を取って次の試験も頑張らなきゃ」

「あっそういえば今度、実習があるみたいで1、2日家を空ける事になりそうだけど大丈夫かしら?」

「いつですか?」

「2、3カ月後だって」

「私は大丈夫ですよ」

「1年に数回実習があるみたいで学年末にその報告会もあるんだって」

「やる事が目白押しですね」

「そうね。でも私が選んだ道だから」

そう言うお嬢様の目は生き生きとしていた。

ここまでお読み頂きありがとうございます。

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