200(カトリナ視点)
あれからネリアからシリルさんの話を聞く事が多くなった。
この前は2人で有名なガーデンへ行って来たと教えてくれた。
メイナーさんが体調を崩したからとネリアは言っていたがそこにはメイナーさんの策略がある気がしてならない。
「それでシリルさんにこれはコピーチェという花だと教えて頂いて。お嬢様も学院で取り扱った事があるかもと言われたのですが」
「ああその花なら研究で取り扱った事があるわ」
「やはりそうでしたか」
「ねぇ?それよりあなたそのシリルさんと随分仲が良いのね」
と少し茶化すように聞いてみた。
「メイナーさんと同じように時間が合えばお会いする事になっただけです」
とツンとした事を言っているがその顔は赤い。
「へぇ〜じゃあ恋をする気はないの?」
「恋!?恋ですか!?」
予想外の質問に驚いて顔がさらに赤くなった。
「うん。私達がこの世界に来た時、言ったじゃない。いつどうなるか分からないから今を楽しんで生きようって。あなた、前世も推し推しってそればかりで恋愛の話はまったく聞いた事がなかったけどこの世界では恋愛に挑戦してみても良いんじゃないの?」
「それは…」
「そもそもこの世界に関係あるのはほとんど私だけであなたはあまり登場しないんでしょう?それなら多少は好きに生きて良いはずよ。私だって婚約破棄されてからは何か起こっているわけではないから大丈夫よ」
「もし万が一この世界の強制力みたいなものがあって例えば…そうね、分からないけど何か起きたとしてもその時考えれば良いのよ」
「それはまぁそうですが…」
「何をそんなに躊躇しているの?」
「いや、この後の展開は分かりませんが…あっそもそもフェルソニー様が亡くなる設定もなかったわけですし。私の今の立場はお嬢様の侍女です。今後まぁいずれ?私も結婚とかをして?お嬢様も何か違う事をすればその先の展開はどうなるのでしょう?」
「それは私も思う時があるけれどでももし何か原作とは違ってもここは小説の世界ではなくて私達が実際に生きている世界なのだから色々な想定外の事が起きるのも仕方ないと思うわ」
「そうですね」
「まぁ2人の事は2人に任せるとして私はあなたから異性の話を聞けるの嬉しいわよ」
「ってお嬢様、私の話は良いんです。それより定期試験の結果発表もうすぐですよね?」
「そうだった!」
私は私で定期試験の結果発表が間近に迫っていた。
研究室での中間報告も。
うかうかはしていられない。
そして迎えた結果発表の日。
その日、学院に行くと定期試験の結果つまり順位が掲示板に大きく貼り出されていた。
「おはよう。結果は見た?」
「おはよう。まだこれから」
「私もだから行こ」
「うん」
サセーナと共に向かうと掲示板の周辺は人で賑わっていた。
「皆、定期試験は重要だからね」
なんとか貼り出された結果が見える位置まで行き緊張しながら顔を上げ自分の名前を探す。
「ちょっと!あなた10位以内に入ってるわ。すごいじゃない!」
「えっ?」
見ると私は6位だった。
あのカーティアスは2位。
まぁ学年全体ならそんな事もあるかと思ったけどあのカーティアスの上ってどんな人だと思って名前を見たらアシュリー・ルーク。
「1位のアシュリー・ルークって?」
「ああ…カーティアスといつも1位争いをしている男子よ。ほら、あそこ」
サセーナが指差す方向には周りに「1位おめでとう。すごいな」とか言われている男子がいた。
「カーティアスと引けを取らないくらい彼も人気者でカーティアスはチャラチャラしてるけどこっちは優しくてカーティアスとは真逆のタイプだからうちの学院はこの2人で人気が分かれてるの」
「そうなんだ」
確かに彼はカーティアスとはまた違って物腰が柔らかそうだ。
しかも人懐っこい感じがする。
「あっそういえば10位以内は何かご褒美があるって昔からの噂よ。楽しみね」
「10位以内でも1位じゃなきゃ意味ない…」
「言っておくけどこの試験は10位以内に入るのも難しいのよ。しかも初めてで6位は快挙よ。私だって20位だし」
「そうなの?」
「だからご褒美が用意されているんじゃないの?まぁ10位以内に入った事ないから分からないけど」
「今回はだめでも飛び級は総合判断だから挽回のチャンスはあるはずよ」
「そうだね。まだまだ頑張るわ!」
「その意気!」
と気合いを入れ直した。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
カトリナ視点は一旦、ここで終了です。
さて、物語も200話に突入し佳境となって参りました。
もう少し書きたい事があるため最後まで書き切れるかは不安ですが完結できるよう頑張りますのでお付き合い頂けると嬉しいです。
読んでくださる読者の皆様にはいつも感謝でいっぱいです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。




