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後日。
先日のお礼がしたいとメイナーさんではなくシリルさんから連絡があった。
なんでシリルさんなのだろうと思いつつ指定された待ち合わせ場所に行くとシリルさんだけがいた。
「こんにちは」
「あっこんにちは。すみません。来て頂いて」
「いえいえ。大丈夫ですよ」
「先日のお礼をしたいと祖母も言っていたのですが少し体調を崩してしまって。シリルだけでも行って来なさいと」
「あら、大丈夫ですか?」
「はい。そんなに動けないわけではないのですが念のためと。シスカ公国で有名な観光スポットに行きなさいと祖母から指定までされて。そこでよろしいですか?」
「はい。よろしくお願いします」
「ではご案内しますね」
とシスカ公国で有名なガーデンへと案内してくれた。
そこは広大で数千種類の花が植えられているそうだ。
シリルさんは意外に詳しく1つ1つ説明してくれる。
「これはなんですか?」
「これはコピーチェという花ですね。根の部分に少量の毒が含まれていますが、適切に処理すれば薬の材料にもなる花です」
「薬にも?」
「はい。カトリナさんはヘルムード学院に通われているんですよね?」
「はい」
「それなら取り扱っているかもしれませんね」
「シリルさん、とても詳しいですね」
「そんな事ありませんよ。祖母からも両親からも知識を得る事は大事だと言われていただけです」
その後も聞くたびに詳しく説明してくれた。
そして全てを回り終わり、そろそろ帰る時間となった。
「今日はありがとうございました。とても勉強になりました」
「こちらこそ楽しかったです。ありがとうございました。家までお送りします」
「いえ、そんな1人でも帰れます」
「お送りしなければ僕が祖母に怒られてしまいますので」
「ではお言葉に甘えても良いですか?」
「はい」
そう言うとおもわずこちらがドキッとしてしまうくらいの満面の笑みを浮かべられる。
そうして馬車に乗ったが、2人っきりの空間は緊張してしまって特に話す事はなかった。
2人とも無言のまま家の前まで到着するとシリルさんがエスコートしてくれて馬車を降りた。
そこでやっとシリルさんが口を開く。
「あの…!もし良かったらこれから私とも定期的に会って頂けませんか?」
「えっ?」
「今日、お話ししてみて改めてネリアさんの事をもっと知りたいと思いました。だめ…でしょうか?」
「だめって事はないですけど」
「じゃあ良いって事ですか?」
シリルさんが身を乗り出してきた。
「でも私と話してもそんなに面白くはないと思いますよ。なんならお嬢様の方が薬草にも詳しいですし私よりも学があるので」
「いいえ。学があるないではなくネリアさんと話したいんです。それに祖母がネリアさんと会ったと聞く度羨ましいと思っていましたから…」
恥ずかしそうに顔を赤くし後半の方はゴニョゴニョ言っている。
まるで告白されているみたいでこっちもドキドキした。
「分かりました。ではお互いの都合が良い時にまた会いましょうか」
「はい。合わせます。ありがとうございます」
「待って。それはだめです。シリルさんにだってお仕事があるでしょう?無理に私に合わせる必要はありません」
「分かりました。ネリアさんと会えるだけでも嬉しいのでなるべく会えるよう頑張ります。では」
そのまま行ってしまいそうだったので思い出した事を伝えるため声をかける。
「あっメイナーさんに頂いたジャム美味しかったです。ありがとうございましたとお伝えください」
「分かりました。ではまた」
「ではまた」
私は礼をしシリルさんを見送る。
なんだかむず痒い気持ちで家に入った。




