182
迎えた当日。
手土産を持ってお嬢様と一緒に教えられた屋敷へと向かう。
「いらっしゃい」
もうすでにメイナーさんは屋敷の前で待っていてくれてお出迎えしてくれた。
「初めまして。ミール・カトリナと申します。ネリアがいつもお世話になっております」
お嬢様は丁寧なカーテンシーで挨拶をする。
「それにしてもご立派なお屋敷ですね。私、こんな所に住んでるなんて知りませんでしたよ」
「あら?言ってなかったかしら?」
「言ってなかったですよ」
「ふふっごめんなさい。お話しはいつも。改めましてメイナール・デボラです」
メイナーさんも丁寧なカーテンシーでそれに応じた。
「だからメイナーさんなんですね」
「ふふっごめんなさい。変わった名前だと思ったんだけどネリアちゃんが健気に呼んでくれるから嬉しくなっちゃって。デボラって名前もあんまり好きじゃないのよね」
「そうなんですか?素敵なお名前ですけど」
「ふふっ。ありがとう。さぁ立ち話もなんだから行きましょう」
「あっこれつまらないものですが」
「あっそんなのいいのに」
「いえいえ。お屋敷にお邪魔させて頂くのにそういうわけにはいきませんから」
「ありがとう。せっかくだから今日頂きましょう。さぁどうぞ」
メイナーさんは近くにいた使用人に私達のお土産を渡す。
案内されたのは外の庭園が眺められるガーデンテーブル。
「今日は天気が良いからここにしたの。だめだったかしら?」
「いいえ。とても素敵です」
「ふふっ。ありがとう。どうぞ。改めてネリアちゃんがいつも話しているお嬢様に会えて嬉しいわ」
私達が席についた瞬間、お茶とお菓子が運ばれてきた。
「こちらこそネリアがいつも話しているメイナーさんに会えて嬉しいです。あっメイナーさんではなくデボラさんとお呼びした方が良いですか?」
「それ私も思っていました」
「ああ、どちらでも良いのよ。呼びやすい方で」
「ではメイナーさんで。いつもネリアからそう聞いていたので」
「私も」
「はい。私もカトリナちゃんって呼んで良いかしら?」
「ぜひ」
それから私達はたくさん話した。
「それにしてもカトリナちゃんは本当に聞いていた通りの人ね」
「一体どんな事を聞いていたんですか?」
「う〜んカトリナちゃんとネリアちゃんが旅をした国での話とか日常の小さな出来事とか?すごい頑張り屋さんだって」
「そうですか?自分ではそうは思わないんですけどね」
「自分から見た自分と人から見た自分は違う時もあるのよ」
さらに数時間、話し続けて今日はお開きとなった。
「今日はありがとう。こんなに話したの久しぶりだわ。楽しかった」
「私もです。ありがとうございました」
「これ、今日のお土産よ。持って行って」
「そんな!申し訳ないです」
「あなた達もくれたし大したものではないから」
と言っていたが家に帰って開けてみると有名なブランドのルームフレグランスだった。
「このブランド知ってるわ。良い匂いだって有名なのよね。良い香りだわ」
「さっそく使ってみましょうか?」
「ええ。メイナーさんへお礼も言わなくちゃ」
さっそく使ってみると確かに良い香りで癒される。
あのお茶会の後、実はまた会う約束をしている。
メイナーさん主催のガーデンパーティーに招待されてお嬢様と一緒に行く。
ここまでお読み頂きありがとうございます。




