174(シシー&アランドレ視点)
第一騎士隊の訓練は確かに見た事のない剣術や武術がたくさん組み込まれた訓練内容で作戦の組み方も他の部隊とはまるで違った。
でも見れば見るほど私達にはできないと実感する。
訓練が終わり、フラン隊長から声をかけられた。
「おう!どうだった?」
「改めて自分達には難しいと感じました」
「そうかぁ?皆、最初はそうだぞ。訓練していく内に上手くなるんだ」
「そうですが、剣術も武術も自分達には到底追いつけないレベルでした」
「そうか。良かった。そのくらいのレベルじゃないと話にならないからな。今日は来てくれてありがとうな」
「いえ。こちらこそ隊長の言う通り色々勉強になりました。ありがとうございました」
こうして第一騎士隊の見学を終えたのが大変だったのはその日の昼休み。
色々な隊の人から話を聞かれ、話すと「断ったのか!」と驚かれる。
断るも何も入隊の誘いは受けていないし自分達の本業はお嬢様の専属護衛だ。
でもどうやらフラン隊長に声をかけられたら断る者はいないらしい。
午後から第五騎士隊に戻って訓練をした時も色々と聞かれた。
こうして見るとやはり第一騎士隊の人気の凄さが分かる。
全ての騎士隊としての業務が終わればそのままお嬢様を迎えに行く。
「お嬢様、本日もお疲れ様ございました」
「ありがとう。あなた達もお疲れ様」
帰りはコクルト国特有のクククという乗り物に乗る。
お嬢様いわくサンリンシャ?に似ているとの事だが私達はそれを知らないので実際には分からない。
そうしてしばらくは穏やかな日々を過ごした。
第五騎士隊は災害時の支援の他に街の警備も担当している。
主に誰かから通報があった際に出動するのだが何日かに一度は当番制で街を巡回する。
私達もその当番に参加し警備にあたる事になっている。それが今日だ。
事前にお嬢様達には伝えており、「気をつけて行ってらっしゃい」と言葉をもらえた。
「今日はこの辺だよな」
「そう。行こう」
「ああ」
しばらく2人で街を歩くが問題は特にない。
そろそろ帰ろうと思った所で喧嘩をしている所を目撃した。
だいぶ激しい喧嘩で近づくと完全に酒に酔っていた。
「やめてください!落ち着いてください!」
「なんだぁ?こいつがやったんだよ!こいつがぁ!」
「お前が最初に絡んで来たんだろ?」
「はぁ?」
殴り合いになりそうな雰囲気だ。
「分かりました!ゆっくりお話し聞きますから」
「っていうかお前達、一体誰なんだよ」
「自分達は騎士団です」
「騎士団!?」
喧嘩していた人達は驚いている。
「はい。一旦落ち着いてあっちに行きましょう。ここは邪魔ですから」
そう言うと喧嘩していた人達は少し落ち着いたようだ。
「はい…」
こういう喧嘩の仲裁も私達の仕事だ。
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