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迎えたフェルソニー様の葬儀の日。
さすがミール公爵家と言うべきか葬儀の参列者は数千人規模に及び参列者1人1人に花を手渡す。
これは庭園の生花で私達が色紙で作った花は所々に飾られている。
参列者は静かに頭を下げお嬢様達の元へと向かう。
再び静かに頭を下げ「今回はご愁傷様です」とか「つらかったわね」などとお嬢様達に言っているのが聞こえてくる。
その度にお嬢様達は「本日はありがとうございます」や「大丈夫です」などと言って気丈に振る舞う。
顔は皆、辛そうなのに。
それを見ているとこちらもより辛くなる。
やがて参列者が落ち着いてきた頃、ある人達が姿を現した。
その人達とはカドーニ王国でお世話になったロランさんとライドさんだ。
ロランさんは目に涙を溜めながら入ってきてライドさんもカドーニ王国の時の元気な姿は見る影もないくらいげっそりしている。
私が花を渡すとか細い声で
「ありがとうございます」
と呟きお嬢様の方へと向かった。
そうして参列者が揃い祭壇も生話でいっぱいになった所で祈りが捧げられ粛々と葬儀は進んでいく。
会場では常に誰かの啜り泣く声が聞こえ今まで感じた事のない雰囲気に包まれていた。
そして最後にお嬢様達、家族が言葉を述べると会場は涙に包まれた。
一連の葬儀が終了し今度は参列者をささやかではあるがもてなすためお茶を淹れ簡単なお菓子を提供し故人の話をする。
しかし私達侍女がゆっくりしている暇はない。
総出でお茶を淹れ、お菓子を盛り付ける。
「これ、持って行って」
「はい」
「こっちもお願い」
「これちょうだい」
そんな声が飛び交っている。
ようやくお茶を淹れ終わったかと思えば次は帰っていく人のお見送りと食器の片付け。
それが終われば今度は祭壇などの片付け、やる事は目白押しだった。
やっと落ち着いた頃には足も腕もパンパンで疲れ切っていた。
翌日。
「お嬢様、おはようございます。朝食のご準備ができました」
昨日はお嬢様も疲れたようで少し遅めの起床となった。
「今行くわ」
「おはよう」
「おはよう。よく眠れた?」
「おはようございます。はい。眠れました」
今日の朝食はいつもに比べれば質素だ。
というか今日から喪に服すため1年間は社交界などの豪華な場所には行けないし食事もいつもより質素なものになる。
「朝食を食べ終わったら陛下の元へ行ってくるよ。陛下にはフェルソニーの事で色々お気遣い頂いたからお礼を申し上げ無ければ」
「よろしくお伝えくださいね」
「ああ。カトリナはもうシスカ公国に帰るのか?」
「今回の事で何日か休暇を頂いておりますが数日中には」
「そうか。では今日はゆっくりしてなさい。昨日も疲れただろう」
「ありがとうございます。お父様」
そうして朝食が終わり旦那様は王城へ、奥様とお嬢様は部屋でゆっくり過ごされている。
私達は屋敷の掃除や洗濯をしそれが終われば奥様達と葬儀で慰めの品として頂いたものを整理しお礼状を手書きで書く。
「こんなにたくさん…いらないと言ったのに」
そうなのだ。慰めの品は必ず渡さなければならないものではなく個人の自由だ。
「皆さん、お兄様を思ってくれているんですよ」
「そうね…」
奥様はその品を1つ1つ丁寧に見ながら丁寧にお礼状を書いていた。
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