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その後、電話しなければならない事を思い出し次に入った文具店で電話を貸してもらい制服の完成日を伝えた。
「12日後に入学が決まったわ」
「分かりました。ではそれに向けて準備しましょう」
「電話、貸して頂いてありがとうございました」
「いいえ。ヘルムード学院の学生さんですか?」
「ええ。今度入学する事になりまして」
「そうですか。それならおすすめの文具があるんですよ」
店員さんはそのまま色々な文具をおすすめしてくれた。
「こちらのペンはインクが内蔵されておりにじみも少ないタイプのペンです。ヘルムード学院の皆さんはノートをたくさん取ると聞きましたのでこちらがよろしいかと」
確かにこの世界のペンは自分でインクをその都度つけるものが主流だ。
それから考えてみればインクを内蔵できるペンは画期的と言える。
「ありがとうございます。これって違う色はありますか?」
「この商品自体がインクを内蔵するためのインクボトルとペン本体が外れるようになっていますのでインクボトルに好きなインクを入れて頂くだけで結構です」
「そうなんですね」
「あっよろしければこのインクもいかがでしょうか?伸びが良くて書きやすいと好評なんですよ」
この人、商売上手だ。
客の求めているものを自然な形で次々と提案してくる。
そんな事を思いながら接客を見守っていた。
お嬢様は結局その後、おすすめされたペンを予備も含めて2本と書きやすいと評判のインク、書いた文字が見やすく勝手に閉じづらいというノート、その他にも筆記用具を買った。
確かにノートが書いている途中で閉じてしまうのは地味にストレスだ。
このノートは思わず私も買ってしまった。
「上手く乗せられたわね」
「またお越しください」と見送られ、店を出てお嬢様が最初に言った言葉だ。
「はい…ついつい買ってしまいました」
「でも!このお店結構品揃え良いわよね?」
「そうですね」
「なんかあったらまたここに来ましょう」
その後もリストにある必要な物を買い、家に帰った。
お嬢様は帰ってすぐ各所に手紙を書いていた。
ヘルムード学院に合格した事を報告するためだ。
その間私は軽く整理整頓をして遅めの昼食と言うべきか夕食と言うべきか分からない食事を準備する。
色々回っていたらそんな時間になってしまった。
「お嬢様、食事ができました」
「今行くわ」
今は私達4人だけなので食べれる時はできる限り皆一緒に食べようと約束したのである。
お嬢様はそれから入学までの間、家にこもってひたすら勉強していた。
試験には合格したがまだ足りないからと言って。
他に準備するものはほとんどないので問題はないと言えばないのだが…
「また頑張りすぎて体調崩さないように気をつけてくださいね」
「ありがとう。大丈夫よ。ネリアの紅茶、美味しいわね」
「ありがとうございます…」
一応そうは言うものの頑張りすぎではないかと心配になる。
ここまでお読み頂きありがとうございます。




