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「最後に推薦書の確認をさせてください」
「はい。こちらです」
お嬢様は叔父様から受け取った推薦書を手渡す。
「ふんふん…署名もしっかりしてありますし問題ありませんね」
その時。
「遅れました。すみません」
とお嬢様の向かいの椅子に座ってきた。
「あっドーナ先生すみません。こちら薬の調合?について主に教えているハカル・ドーナ先生です」
「初めまして。薬の調合を専門にしておりますハカル・ドーナと申します。編入生の担当もしています」
「初めまして。ミール・カトリナと申します。よろしくお願いいたします」
「推薦書は問題ありませんでした」
「ふんふん…そうですね」
「学校案内も済ませております」
「分かりました。ではこちらからいくつか質問しても?」
「はい」
「以前はどこの学園に?」
お嬢様は一瞬、言葉に詰まってから
「申し訳ありません。実は私、記憶喪失になってしまい祖国での学園時代の事はまったく覚えていないんです」
と言った。
「そうなんですね…こんな事聞いてしまってすみません」
ドーナ先生は申し訳なさそうに答える。
「いいえ。こちらこそ申し訳ありません」
「ではコクルト国から来られたようですが今まで何を?」
「あっ今までは旅をしていました。お恥ずかしい話ですが祖国の王子から婚約破棄をされてしまって…それからは色々な国を回っていました」
「そうなんですか?面白そうですね」
「ええ。とっても面白かったです。今まで見た事もなかったような景色をたくさん見られて」
「それは良い経験になりましたね」
「はい」
「分かりました。ではさっそくですが、これから試験を受けてみますか?」
「えっ?今から?」
私達はまさか今日の今日だとは思わず驚いて素っ頓狂な顔をしてしまった。
「せっかくこちらまで来て頂いたのにこのままお帰り頂くのも申し訳ないですしね」
「実はあなた方が隔離されている間にドーナ先生が試験問題を準備してくださったんですよ」
「分かりました。ぜひ受けさせてください」
お嬢様は少し考えた後、真剣な顔で言った。
「分かりました。では今準備してきますので少々お待ちください」
そう言ってドーナ先生は職員室を出て行った。
数十分後。
「お待たせして申し訳ありません。教室の準備ができましたので行きましょう。あっ侍女と専属護衛の方達はこちらでお待ち頂けますか?」
「はい。承知いたしました。お嬢様、頑張ってくださいね」
私は最後にエールを送り、お嬢様を見送る。
「ありがとう。頑張ってくるわ」
それからは職員室で待たせてもらう。
「良かったらこれどうぞ」
そうしてキャメロンさんから差し出されたのはお茶とお菓子。
私達がソワソワしているのを見て気を遣ってくれたのだろう。
「ありがとうございます。頂きます」
自分の目の前にあるお茶を1口飲むと少し気分が落ち着いた気がした。
「ドキドキしますよね」
「はい。でもお嬢様を信じるしかないですから」
「暇ですよね。何かします?」
「あっでもお忙しいのでは?」
「そんなに大丈夫ですよ。なんかコクルト国大変ですよねぇ」
「でもシスカ公国がこんなに発展しているなんて驚きました。あっちでは疫病の検査とかはあまりなかったので」
「特に医療に関しては国が力を入れているので」
「そうなんですか。納得です」
それからもシスカ公国について色々な話を聞かせてもらっているとあっという間にお嬢様が戻って来た。
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