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「遅くまで申し訳ありません。ありがとうございました」
「いえいえ。私の方こそ教えるのが下手で申し訳ありません」
「おう!終わったか?夕食を用意したから一緒に食べよう」
「えっ?」
「えっ?って食べると思ってもう用意してあるぞ。久しぶりに積もる話もあるしな」
「もしよろしければ食べて行ってください。今日は色々お世話になりましたし」
「本当に良いんですか?」
「はい」
「もちろんだ。行くぞ」
そうして叔父様がクロウィンさんを引っ張って行く形でダイニングへと向かった。
私は食事を静かに配膳しながら3人の会話に聞き耳を立てる。
「お2人は学生の頃からお知り合いなのですか?」
「学生の頃っていうか小さい頃から知ってる」
「そうですね」
「あっじゃあ幼なじみって事ですね」
「幼なじみっていうほどか?」
「いえ。ただ幼い頃から顔見知りってだけですよ」
「でもお2人を見ているとなんでも話せる関係って良いですよね」
「なんでも話せるのでしょうか?」
「違うんですか?」
などと盛り上がっていた。
結局、クロウィンさんと叔父様は早朝まで私室で飲み明かしていたらしい。
翌日。
朝食を終えお嬢様の部屋に私がお茶を持って行った所で叔父様からお嬢様へ呼び出しがあり執務室へ向かった。
入室の許可を得て2人で入り私はお嬢様のそばに控える。
叔父様は明らかに二日酔いだった。
「叔父様、昨日お酒たくさん飲んだでしょう?」
とお嬢様が聞く。
「ああ。楽しくてついな」
「飲み過ぎは良くありませんよ」
「分かってる」
「後ですっきりするお茶を持って来ます」
「ああ。ありがとうな。それで呼んだ理由だがこれ。推薦書だ」
「もうできたんですか?」
「昨日、お前達が勉強している間にな」
「ありがとうございます」
「それで?シスカ公国にはいつ行くんだ?」
「行けるならすぐにでも」
「でも準備とかあるだろ」
「あっそうですね。でも元々荷物も少ないですし」
「そうか。なら3日後でどうだ?疫病の事もあるから早い方が良いだろう」
「分かりました。よろしくお願いします」
「では3日後に。クロウィンによるといつでも試験は受けれるようだからな。その分、難しいようだが」
「頑張ります。それともう1つ叔父様、お兄様の様子はどうですか?」
「カトリナに会ってから少し元気を取り戻したように思う。だが良いとも言えない」
「そうですか。一応両親には面会は断念して頂くよう連絡しましたがお兄様の事どうかよろしくお願いしますね」
「ああ。任せてくれ。今の所、屋敷の皆は罹っていないのが奇跡だ。カトリナのマスクのおかげだな」
「いつ罹るかは分かりませんので気をつけてください」
「ああ。食事の買い出しなどは減らすように言っている」
「本来ならクロウィン様との接触も避けた方が良いのに私のせいですみません」
「いやいやカトリナのせいではない。それを言うなら私のせいだ。カトリナの実力を知りたかった。でもあいつは多分用心しているから大丈夫だ。それでカトリナの侍女や専属護衛はどうなった?」
「皆、ついてきてくれる事になりました」
「それは良かった。ではそのように手配しておく」
「はい。お願いします」
そうなのだ。シシーとアランドレにも気持ちを確認した所、ついてきてくれるとの事だった。
私としては少し安心した。やはり何かあった際に守ってくれる人がいた方が安心だ。
こうして3日後、シスカ公国に旅立つ事が決まった。
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