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それからお嬢様はしばらく寝込んでしまった。
診察に来た医者には過労だと言われた。
お嬢様はタイミングが悪いと言うかもしれないが正直私はむしろ今まであれだけ動いていて倒れなかったのが不思議なくらいだ。
私は数日間お嬢様につきっきりで看病をする。
最初は口からものを食べるのも難しい状態だったが、だんだんと食べれるようになってきた。
「具合はいかがですか?」
「ええ。ゴホッゴホッ。大丈夫よ」
「大丈夫ではないですね。何か食べられますか?お水飲みますか?」
「とりあえずお水をお願い」
「どうぞ」
私はコップに水を入れてお嬢様に差し出す。
「ありがとう」
お嬢様はチビチビ水を飲む。
「食欲はあまりないわ…ゴホッ」
「でも何日も食べてないではありませんか。さすがに何かお腹に入れないと。雑穀でお粥を作りましたから1口だけでも食べてください」
「雑穀で?」
「はい」
私は自分が作ったお粥を差し出した。
お粥はコックに作ってもらっても良かったのだが人に説明するより自分で作った方が早いと思いそうした。
「ちょっと食べるわ」
と言ってお粥を受け取った。
「熱いので気をつけてください」
「熱っ」
「お水飲んでください」
「ありがとう。美味しいよ」
「本当ですか?良かったです。私が作ったけどお粥作った経験が少なかったから味大丈夫か不安だったんだ」
「ここに梅干しとかあれば最高だけど」
「それは同感ですが、今は我慢してください」
そうして私は空になった皿を片付ける。
「では薬を飲んでゆっくりお休みください」
「この薬苦い…」
「苦くても頑張ってください」
確かにこの世界の薬は猛烈に苦いが飲まなければ治らない。
お嬢様が薬を飲んだ事を確認して
「おやすみなさいませ」
部屋を出て空の皿を持って厨房へ行く。
「少しは食べられたんですね。良かった」
皿を受け取ったブレムさんが言う。
「厨房貸して頂いてありがとうございました」
「いえ。いつでも言ってくださいね」
少し話をして厨房を出て自分の部屋に戻ろうとした時、ナビナさんとも会った。
「カトリナ様のご様子はどうですか?」
「今日は少し食べられました。まだ本調子ではないみたいですが」
「そうですか。良かったです。旦那様からカトリナ様の様子を聞かせて欲しいと」
「分かりました」
それから叔父様の執務室へ向かう。
「おお、来たか。カトリナの様子はどうだ?」
「まだ咳などが出ていて本調子ではないようですが今日は少しものを食べられました」
「そうか。良かった。それでだな…先日の件だがカトリナも弱っているしやはり帰った方が良い。その方向で兄上とも連絡を取る」
「ちょっと待ってください。せめてお嬢様の意思を確認して頂けませんか?」
「聞いても私の意思は変わらない」
「お言葉ですがそれでも納得するかどうかは大切な事だと思います」
「それもそうだな。分かった。では私からカトリナに話す。もう下がって良いぞ」
なんとか納得してもらえたようだ。
「ありがとうございます。失礼します」
私は深く礼をし自分の部屋に戻った。
一呼吸置きいつも書いている日記を開く。
気づけばカドーニ王国にいた時間よりもコクルト国での滞在の方が長くなっていた。
ここまでお読み頂きありがとうございます。




