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ばぁばと孫の転生日記  作者: うらか
コクルト国へ

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121/130

121(カトリナ視点)

楽しい気分のまま屋敷に帰るとすぐにナビナからお兄様が来ていると報告を受け部屋へ急ぐ。

部屋に入るとお兄様は明らかに怒っていた。

「やぁ。お出かけかい?」

口は笑っているが目が笑っていない。

「はい。どうしたんですか?」

「聞いたよ。男と出かけたんだってね?」

「はい。騎士団の方々と」

隠す事でもないので素直に認める。

「そうか。楽しかった?」

「はい。カドーニ王国の時もそうですけどやっぱり新しい場所は今まで見た事もないものがたくさんあって楽しいです」

カドーニ王国とコクルト国を見て思った事がある。

ネリアから小説の事は詳しく聞いていたがそれともまた少し違う気がする。

ここは小説の世界とも違うどこか別の世界という事か。

「良かったね。でも邪な心を持って近づいてくる男もいるから気をつけて。ちなみに今日一緒に行った男はなんて名前なのかな?」

お兄様のシスコンぶりは理解しているがあまりにも干渉してくるのでさすがに怒った。

「フランさん達はそんな人ではありません!お兄様、今まで傷つけてしまうと思って言いませんでしたがいい加減シスコン、ウザいです」

テーブルをバンっと叩き立ち上がる。 

フランさん達はお兄様が言っているような男性ではない。それをそんな風に言われたら腹が立つ。

それからお兄様のシスコンぶりにしっかりと釘を刺し私のためというお兄様に一喝した。

「ごめんね。今日は帰るね」

するとお兄様は明らかにショックを受けた顔で部屋を出て行った。

「ちょっと言い過ぎた?」

その顔を見てネリアに問いかける。

ネリアは的確にでも私の気持ちを否定せず答えてくれた。ネリアの方がよっぽど大人だ。

実は最近、嫌な夢を見てあまり眠れておらずなんだかとても嫌な予感がしていた。

しばらく考えた後、今度の休みに修道院を訪れる予定だったのでその時にお兄様の家へ行く事にした。

そうして迎えた休日、朝からお菓子を準備し修道院へ向かう。

子供達と遊んだりシスターを手伝ったり有意義な時間を過ごす。

その後、ごねる子供達をなんとか宥めて修道院を出てお兄様の家へ向かう。

お兄様の家には初めて行くので少し迷ってしまったが無事到着し訪問を告げる。

「カトリナ…」

出てきたお兄様は明らかに顔色が悪かった。

入っても良いと許可をもらい、入ると中は少し散らかっていた。

「ああ。昨日も遅くに帰ってきたんだ。忙しくてね。それにあんな事があったから夜もあまり眠れないんだ」

お兄様は眠れないというがその原因が先日の事であるのは明白だ。

私は勢いよく頭を下げて謝罪する。

「その…先日はひどい事を言ってしまい申し訳ありませんでした!」

「いや、僕もカトリナの話を聞いて反省したよ。ちょっと踏み込み過ぎた。ごめん」

無事仲直りできたタイミングを見計らってネリアがお茶を出してくれる。

いつの間にか淹れてくれていたようだ。

「無事仲直りできたようでなによりです。お茶でも飲んでゆっくりなさってください」

「ありがとう。ネリア」

そして今日のために焼いてきたお菓子をお兄様に差し出す。

その後もお兄様とさまざまな話をして談笑した。

でもこの穏やかな生活を脅かす危機はすぐそこまで迫っていた事に私は気づかなかった。

ここまでお読み頂きありがとうございます。

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