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ばぁばと孫の転生日記  作者: うらか
コクルト国へ

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「ちょっと言い過ぎた?」

フェルソニー様が去ってすぐお嬢様が問いかけてくる。

「う〜ん。言いたい事は分かったけどもう少し言葉を選んだ方が良かったかも」

「心配してくれているのは分かっているけど正直男性と会う度にあんな事言われるのはちょっとだし相手の事悪く言われるのも腹立つわ。でも強い口調になったのは謝るべきかしら?」

「う〜ん…分かりませんが1度距離を取るのも手ですよ。確かにフェルソニー様も距離が近すぎると思うし。お嬢様の好きにしたらいいよ」

「なんかお兄様のああいう所を見るといつまでも妹命じゃなくて大人としてしっかりして欲しいのよ。お互い適切な距離を保ってね」

「言いたい事は分かるし否定はしないけど年齢的に大人でも大人になりきれない部分は誰でもあると思うけどね」

「確かにそうね。なんかあなたの方が大人だわ。最近嫌な夢をよく見るから疲れているのかしら」

「嫌な夢?」

「ええ。夢の内容は覚えていないけれどなんだか嫌な予感がするの」

「夜のホットミルク再開する?」

最近はそんな事なかったから減っていたけどよく寝れない時にお嬢様にホットミルクを作って持って行くとよく眠れると言っていた。

「ふふっ。そうね。また作ってもらおうかな」

「お任せあれ。まぁ好きにしたらいいよ。謝るにしても距離取るにしても」

お嬢様は下を向き考え込む。

「あっ今度の休日、修道院に行くわよね?その時にお菓子作るからそれをお兄様にも差し入れしようかしら?」

「良いと思いますが…修道院に一緒に?」

「一緒に行ってもいいけどそれよりお兄様の家に直接行くわ」

「家に?」

「ええ。ゆっくり話すなら落ち着いた所がいいし」

「そうですね…」

私があまり乗り気ではなさそうなのを見ると

「どうしたの?家はだめ?」

「だめって事はありませんがずっと思っている事があって」

「なに?」

「フェルソニー様に恋人っていないんですかね?あんなにモテるから気になって」

「確かに明確に聞いた事はないけどいないと思う」

「それなら良かったです。なんとなく休日って恋人と過ごしたいものじゃないですか」

そうして迎えた休日、朝からお嬢様と持って行くお菓子を焼いて準備する。

「これで良いですか?」

「ええ。行きましょう」

私達と専属護衛の4人で修道院に向かい、子供達と遊んだりシスターの手伝いをした。

気づいたら日が傾き始めていた。

「お嬢様、そろそろ」

私はお嬢様に耳打ちする。

「あっそうね。では皆さん今日はこの辺で終わりにしましょう」

「えーまだ遊びたい〜」

子供達が駄々をこねる。

「またすぐ遊びに来ますから」

「本当?」

「はい」

「絶対ね」

「さぁ皆さんそろそろお祈りの時間ですよ。その後はすぐにご飯にしましょう」

シスターが子供達を宥めた。

「カトリナ様、今日は本当にありがとうございました。また来てくださいね」

「シスターも何か困った事があったらなんでも言ってね」

「ありがとうございます」

修道院を出てフェルソニー様の家へ向かう。

でも初めて行く場所だったから少し迷ってしまったがなんとかたどり着いた。

玄関の扉を叩き訪問を告げる。

「カトリナ…」

出てきたフェルソニー様は気まずそうで少し顔色も悪かった。

「お兄様、大丈夫ですか?入っても良いですか?」

「あっああ」

「失礼します」

「何か飲む?」

「私が淹れますからお兄様は座って休んでいてください。お疲れのようですが?」

「ああ。昨日も遅くに帰ってきたんだ。忙しくてね。それにあんな事があったから夜もあまり眠れないんだ」

その言葉を聞いてすぐにお嬢様が先日言ったことだと分かった。

それはお嬢様も同じようだ。

「その…先日はひどい事を言ってしまい申し訳ありませんでした!」

と勢いよく謝罪する。

「あの時は私も疲れていて言葉を選ばずにぶつけてしまいました。反省しています。すみません」

フェルソニー様はお嬢様の言葉を静かに聞いてから

「いや、僕もあの言葉で自分を省みたんだ。確かにカトリナの言う通りだなって反省したよ。もう社交デビューもしている人間に対して踏み込み過ぎた。カトリナももう自分で判断できるのにな。僕がやるべき事は近くでそっと見守る事なのに。ごめん」

「いいえ。こちらこそ大人ではなかったです。ごめんなさい」

「それはカトリナだけじゃないよ」

無事仲直りできたようなタイミングを見計らって私はお茶を出す。

「無事仲直りできたようでなによりです。お茶でも飲んでゆっくりなさってください」

「ありがとう。ネリア」

「あっお菓子も焼いてきたんです。良かったらどうぞ」

「ありがとう」

そうして穏やかな時間を過ごした。

だから私達は知る由もなかった。

まさかあんな事が起こって穏やかな日常が突然、脅かされるなんて。

ここまでお読み頂きありがとうございます。

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