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ショーはリングやトランポリンを使ったものや猛獣使いが出てきたりもした。
客席はほぼ満員で派手な技を披露するたび大きな歓声が上がる。
「おおっ。すごいな」
「そうですね」
内容は前世で観たものとほぼ同じだが、前世でも観る機会は少なかったしこの世界に来てからは初めての事だ。
しかも目の前で観ると迫力があり「すごい!」と思う。
「ありがとうございました!」
公演の最後に演者が一斉に頭を下げて歓声と拍手が湧き起こる。
「はぁ〜とっても面白かったです。今日はお誘い頂きありがとうございました」
そうして感想を話しながら会場を出ようとしていると
「泥棒〜!」
という貴婦人の声が聞こえた。
その後すぐにタッタッタッと走る男が見えた。
私達が何か行動を起こす前にフランさん達が一目散に走って追いかける。
「待て!」
ここはサーカスを観る人で混雑しているから狙われたのかもしれない。
今日はフランさんとエイブリーさんが一緒なので専属護衛の2人には休んでもらっている。
私が今、お嬢様の側を離れるわけにはいかないのでその場で待つ。
すると割と早く窃盗犯を捕まえ2人は戻ってきた。
「ごめん!こいつ警備隊に引き渡して来るからちょっと待ってて。エイブリーもここで待ってろ」
「大丈夫ですか?」
「ああ」
フランさんは1人で警備隊に引き渡しに行った。
「大丈夫でしたか?」
お嬢様がエイブリーさんに聞く。
「はい。隊長があっという間に捕まえて取られた女性のバッグも取り返しました」
「そうですか」
「あっバッグ返すの忘れてた。ちょっと待っててください。女性にバッグ返してきます」
エイブリーさんは取り返したバッグを女性に返しに行った。
その後、2人とも同じタイミングで帰って来た。
「ごめん。こっちが誘ったのに放置しちゃって。大丈夫だった?変な男に声かけられたりしてない?」
「大丈夫です。むしろフランさん達は大丈夫ですか?」
「うん。毎日鍛えてるしなんともないよ。ありがとう。エイブリー、バッグ返したか?」
「はい。すごい大事なものだったみたいで泣きながらお礼言われましたよ」
「そうか」
確かに今もチラッと女性の方に目を向けるとウルウルしながら頭を下げている。
私達もペコっと頭を下げた。
「さて行こうか。このままじゃ締めも悪いし他に行きたいところある?」
とフランさんに提案されたがいい所が思いつかずフランさん達のおすすめの場所に連れて行ってもらう事にした。
「じゃあ最強の屋台飯食べる?」
「はい!」
そうして向かったのは屋台がたくさん並ぶ屋台街。
そこにはたくさんの種類の食べ物やお店が連なり賑わっている。
「おっちゃん、いつものあれちょうだい。4つね」
その中の1つの店に行き手慣れたように男性に声をかける。
「いつものね」
男性は手慣れているかのように何かを作り始める。
そしてすぐにコンビニの肉まんのような紙に包まれた物体が渡された。
「これが最強の屋台飯ですか?」
「そう。熱いうちに食べな」
それは熱々で湯気が立っている。
半月型に包まれた生地をかじるとパリッとした音と共に中の具が溢れてきた。
「んっ…」
「気をつけろよ。ここのは具がたっぷりだから」
スパイシーな豚肉と野菜の味を感じる。なにより口の中が火傷しそうなほど熱々だ。
「とても美味しいです。スパイシーなお肉と野菜がとっても合う」
「そうだろ?これはブチャタータン。手軽に食べれるし安いから皆結構食べる」
「そうなんですね」
「口に合って良かったです」
なんだか肉まんみたいだと思った。
肉まんも手軽に買えて食べられるから。
「これ他の味とかはないんですか?」
お嬢様が聞いた。
「店によって微妙に味や具材が違いますが大きくは変わらないです。あっでも最近甘いデザートブチャタータンも人気だと聞いた事があります」
「なんだ!?それ」
「なんですか!?それ」
お嬢様とフランさんの声が重なった。
「ふふっ。それでは食べに行ってみましょうか?」
「はい」
「ああ」
また重なった。
「ふふっ。あっ忘れていましたけどさっきのブチャタータンの代金払います」
「良いって。あれは俺の奢り」
「では次のお店では私が奢ります」
そうフランさんと言い合っているお嬢様を後ろから見守りながら歩く。
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