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自分で創った世界に転生しました  作者: TEL
魔法アカデミー編

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魔塔公認一級魔法士

 アカデミーから帰り、しばらくの間は家でゆっくりしていようと思っていると、仕事用の机に手紙が届いた。

 この机は国の役所の部屋の机に繋がっており、物を置いて魔力を流すと、置いた物が私の家の机に来るようになっている。もちろんこちらからあちらへ送ることもできる。

 仕事の書類を運ぶのが面倒なので取り付けた機能で、基本的に書類しか来ないのだが、何故か今回は手紙が届いた。

 急ぎの要件かもしれないのですぐに手紙を開けると、陛下から至急来いとの連絡だ。

 何かあったのかと思い、リアリルとまだ家に居座っている師匠に一声かけてから王家の屋敷の門の前に転移する。

 門番に手紙を見せ、中に通してもらい、案内された部屋で待機する。すぐに陛下が来て、目の前の椅子に座った。


「すごいではないか、ユトゥールよ」

「…はい?」


 開口一番に何故か褒められたが、何故だか分からない。何もすごいと言われることはしていない。わけがわからなかったので、陛下に尋ねてみる。


「あの、なんのことでしょうか?」

「とぼけるでないわ、お主も魔塔から聞いておるはずだろ?」

「え?魔塔から?」


 魔塔から聞いていると言われても、何も聞いていない。魔塔と連絡など一切していないのだから。


「なんだ?本当に聞いていないのか?だが、そんなはずは…」

「本当に何も聞いてないです。一体魔塔に何を言われたのですか?」

「お主がザインを授かったと」

「は?」

「え?」

「今、なんと?」

「だから、お主の名に新しくザインが追加されると」

「へっ?」


 ザインとは魔塔公認一級魔法士の称号だ。そんな物を貰った覚えは無いし、そもそもなぜ私に知らされていないのに陛下が知っているのか。

 いや、準一級以上の称号は本人と国に通達されるけど。本人に来てませんが?そもそも卒業の時に魔塔主に何も言われていない。

 卒業の日は魔塔主がアカデミーに来ていたのだ、なのに私に直接知らせないのはおかしい。


「陛下、申し訳ありませんが私は何も聞いてませんし言われてません。なので、少しの間席を外してもよろしいでしょうか?」

「構わんが…」

「では、少々お待ちください」


 陛下に許可を取り、私は速攻魔塔の魔塔主の部屋に直接転移という名の突撃をした。


「リングエスタァ!」

「わっ、びっくりした。どうやって入ってきたの、爆速で帰って身分詐称してたウル君」


 室内に急に現れた私に驚いた魔塔主は座っていた椅子から転げ落ちて、ジト目で私を見ながらそういった。


「身分詐称では無い、言ってなかっただけだ!」

「でも見た目変えてたよね?僕はてっきり君は男だと…」

「身分も性別も言ってなかっただけだし、変身魔道具は禁止されていない。って!今はそんなことどうでもいい、ザインとはどういうことだ!」

「どうもこうもそのままの意味だよ。君は魔塔の者達に認められたし、実力もあるからザインを授けただけ」


 身なりを整え、少し散らばってしまった紙を拾いながら、別に変なことしてませんが?みたいな表情で言う。


「じゃぁ、何故私に言わなかった?」

「一人称私なんだね。だって君、すぐに帰国してしまったじゃないか。言う暇なんてなかったよ。君の住所に手紙を送ろうにも、君住所書いてないし。だから、出身国の方にだけ通達したってわけ」

「卒業の日に声くらいかけれただろ」

「無理だよー僕あの日忙しかったもん」

「なら、私の魔力を辿って手紙を出せば良かったじゃないか。私の魔力は知ってるだろ」

「君ねぇ、そんな別大陸まで追えるわけないでしょ?せいぜい追えて隣国までの距離。大体、君は転移で帰ったんだから無理だよ」

「は?一回そいつの魔力を覚えれば、転移だろうが離れてようが、そいつの場所まで飛べるもんだろ?」

「それで僕の部屋に入ってきたんだ。そんなの一般人は出来ないよ」

「あんた魔塔主だろ」

「魔塔主も一般人さ」

「はぁ、で?ザインは本当の事なんだな?」

「それはもちろん」

「その確認が取れたからもういい」


 確認を取った私は転移で陛下と話していた部屋に戻る。


「あっ、ちょっと!全く、相変わらず早いんだから、ついでに住所聞こうと思ったのに」


 部屋に戻った私は、陛下に待たせてしまったことを詫び、椅子に座って話を再開した。


「どうやらザインは本当の事らしいですね」

「何故当人が知らされてないのだ」

「ははは…」

「まぁ、ともかくお主はグレーズ・フォアリア・ザイン・ユトゥールとなった。めでたいことだ」

「ありがとうございます」

「このことを次の式典で知らせようと思ってな、その確認で呼んだのだ。まぁ色々とトラブルで本題が遅れてしまったが」

「なるほど、もちろん大丈夫です」

「そうか、なら話はこれだけだ。わざわざ呼び出して悪かったな」

「いえ、問題ありません」

「ではこれで失礼する」


 陛下が部屋を出た後で、私もしばらくしてから部屋を出て、屋敷の外に行き転移して帰った。


 小屋に帰るとリアリルと師匠が丁度お茶を飲んでいたので、ザインの事を話した。

 リアリルはザインが分かっていなかったので大雑把に説明して、凄いですね!と言ってくれた。師匠は、お前、知らされてなかったって。まじか。と言いながら笑ってる。いつもの威厳口調はどうした、威厳口調は。

 なんだか、元々割と名前は長かったがもっと長くなったなという感じだ。


「あー笑った」

「笑い過ぎですよ。後、口調はいいんですか」

「元々あの口調はお前が舐めてこないようにしていただけだ、もういいだろう」

「めんどくさくなっただけでしょう」

「まぁ、それもあるが…」

「他に何かあるんですか?」

「ほっとけリリー、大した理由じゃないさ」

「いや、お前に関係ある事だ。ウル」

「え?」

「そろそろお前には、後を継いでもらうぞ。四年間仕事もして慣れてきただろうしな」

「うげぇ、」


 私はここ最近で一番顔を歪ませた。

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