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自分で創った世界に転生しました  作者: TEL
貴族学園編

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選択実技

 貴族学園フラータは実技を三科目受けることが義務で、ダンス、乗馬、もう一つは選択制だ。

 入学式から早二週間、実技授業が始まる。

 私は魔法科を選ぶつもりだったが王子が魔法科を選んだため辞めた。

 結局選んだのは剣術科でアスと同じ科目だ。


「あれ?ウルは魔法が得意だから魔法科目を選ぶと思ったけど、剣術科目にしたんだね。」

「えぇまぁ、グレーズは一応剣士の家系なので。」

「そういやそうだったな。お前に剣のイメージが無さすぎて忘れてたや。」


 そうグレーズ家は代々国の騎士団に属している。

 グレーズが公爵の地位を与えられたのは昔から王の剣として国を守っていたのが大きな理由だ。

 姉も剣の才能を開花させ、十八歳にして騎士団副団長までのぼりつめている。

 家紋に剣が入るほど、グレーズ家は剣の家系なのだ。


(私は剣より魔法の方が得意なんだけど。)


 それでもその辺の者よりは剣の扱いに長けている。 それは北の守護者様に直々に教えられた事も大きいだろうが、私の元の身体にもすくなからず剣の才能があったからだ。


「でも、アスも剣術科目を選ぶとは思わなかったな。アスは剣より魔法の方が得意のイメージだけど。」

「いや、魔法科にするつもりだったんだが。俺らは一応アルの護衛も任されているからな、同じ科目にしようと思って。」

「あ、そっか。殿下は魔法より剣の方が得意だから。」

「そうだ、アルは剣術科を選ぶと思ったんだよ。まさか魔法科に行くとは。」

「二人共魔法科目を選ぶと思って合わせに行っちゃったんだ。まさかすれ違うとは思わなかったけどね。」

「まぁ俺は護衛の為にもさっき先生に言って魔法科に変えてもらったけどな。」

「え、そうなの?」

「そりゃそうだろ。目を離した隙になんかあったら俺ら大目玉だ。俺とアルは寮の部屋も同じだしな。」

「そういえばウルは誰と同じ部屋になったんだい?」

「私にルームメイトは居ません。そう学園にお願いしましたから。」

「へぇーそうなのか。でもなんでだ?」

「部屋でまで気を使っていたら疲れてしまうでしょう?」

「……お前、大変だな。」




 そんな会話をしたのが一時間ほど前。私は剣術科の実技場に居た。

 選択実技だけは全学年同時で、一、二、三年と剣術科を選択した者たちが実技場に集まっていた。

 もちろん知った顔は一人も居ない。


「あっ、お前入学式の時の!」


 と、思っていた時が私にもありました。

 声を聞き私は振り向く。そこに居たのは入学式の日ロイに絡み、私達に喧嘩を売ってきたどこかの野蛮人だ。


「お前、剣術科を選んだんだな。女のくせに。まともに剣使えるのかよ。せっかくだから俺が手合わせしてやろうか?」


 なんかこっちに喋りかけているが私は全て無視して一年の集合場所へ向かった。

 そもそも一年生最初の授業は実力を図るために少し離れた場所で一年だけで行われる。

 そんな事も知らないあの猿は私に何故か挑んできたのだ。アホかな。


「っ!お前!この前といい今日といいふざけた態度を取りやがって!痛い目見せてやる!」


 そう言って私を背後から木刀を使って襲おうとしてきた。私は避けようと思ったがその場で何もせずに立ったままでいる。


「ヴィーン・ハネス!何をしているんだ。」


 私を襲おうとした能無しの木刀を後ろから掴んだ先生が声をあげる。


「背後から人を襲うなど言語道断。それも一年生の女子を。」

「ですが、先にこいつが仕掛けてきたんです!俺は悪くありません!」

「だとしても背後を襲うなど最低の行為だ。だいたい何をされたというのだ、彼女はお前の横を通り過ぎただけだろう。」

「こいつ、俺の事無視するんですよ!」


(………ガキかよ。馬鹿馬鹿しいこんな事で騒ぎを起こさないでくれ。)


「……そ、そうか。それは本当か?」


(先生も困ってるじゃん。理由が幼稚すぎて。アホじゃないの?)


「いいえ、そもそも私はこの方と一切の面識がありません。私に話しかけているだなんて思いませんでした。」


 嘘である。話しかけられていることは分かっていたし、一応顔を見たことはある。が、面識はない。

 だって顔は知っていても名前は今知ったし、こいつは私の名前を知らないのだから。


「お前!よくも堂々と嘘を!」

「嘘などついていません。現に貴方は私を知っているのですか?」

「あぁ知ってるさ!ロイルの仲間だろ!」

「それは私と面識があるとは言えません。入学式で一瞬顔を見た程度、そんな方が自分に話しかけているだなんて思いもしませんよ。それに私は貴方の名前を今初めて聞きました。」

「だ、そうだが。ハネス、お前は本当に彼女と面識があったのか?今の状態ではお前が言いがかりをつけて彼女を襲おうとしたようにしか思えん。ロイルをどう思おうがお前の勝手だが、ロイルやその周辺人物に理由なく危害を加えるのは辞めろ。お前は一週間寮に謹慎だ。」

「そ、そんな!待ってください、先生!」

「はぁ、連れてけ。」


 あのアホはそのまま同級生であろう男子生徒数名に連れて行かれた。

 まさかあれと同じ科目だとは、ハズレを引いた。一週間の謹慎がとけたらまた突っかかってきそうだ。


(標的がロイじゃなくて私になっただけだな。)


「すまなかったな。ハネスは俺の担当クラスの生徒でもあるんだが、どうもあの態度は直らん。俺の監督不行届だ。」

「いえ、先生のせいではありませんよ。」


(あれの担任とはこの人も大変そうだな。)


「それより君、ハネスの剣を避けようとして辞めただろ。何故だ?」

「避ける?なんの事だか分かりかねますね。全然気づいていなかったので先生が止めてくださって助かりました。ありがとうございます。」

「ほう、あくまでも貫くか。まぁいいだろう、これから君の剣術を見るのが楽しみだよ。俺の名前はガット、実技剣術科目担当者だ。よろしくな。」

「えぇ、よろしくお願いします。」


(ほんの少し肩を動かしただけなんだが、あの一瞬の動きを見ていたとは侮れないな。)


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