入学
南大陸は、東西南北の大陸の中で一番技術が進んでおり、一番様々な種族が住んでいる大陸である。北や西とは違い、しっかりと学舎もあるため人間族以外の種族が通うには丁度いい大陸なのだ。
入学式当日、南大陸への移動ゲート前に入学者三人で集まり、そのまま一緒に行く予定だった。
だが、ゲートの前に居るのは二人、ゲートを通った後も学園までは距離があるため早めに出る予定だったのだが遅刻した者がいる。
「やばぁい!寝坊した!まずいまずい怒られる。確実にアスに移動中どやされる!昨日準備のせいで寝るのが遅れたのがここまで響くとは、本当にまずい。やばいよー!!」
そう、ウルである。寝坊したウルはアロンに乗せてもらい全速力でゲートに向かっていた。
ゲートに着いたのは予定の20分後で、ゲートをくぐった後三人でアロンに乗り急いで学園に向かっていた。
「おい、ウル!こんな日に遅刻するとは、いい加減にしろよ!そろそろ本格的にお前の遅刻癖、直した方が良さそうだな?」
「ごめんごめんごめんって!昨日は寝るのがちょっっっと遅れて。」
「ちょっとぉ?何してたか教えてもらおうか?」
「それは出来ない。」
「はぁ?」
「まぁまぁ、アス落ち着いて。このスピードなら遅刻はしなさそうだし、そう怒らないでよ。でもウルに遅刻癖があったとは思わなかったな。」
「うぅ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」
アロンのおかげで何とか遅刻は逃れた三人は、ボサボサになった髪を直し学園の門をくぐった。
貴族学園フラータ。南大陸の公国スタミスにある学園で、国内貴族と周辺亜人族の一部が通う、人間族八割、その他二割の学舎だ。
「ウル、アス、殿下!無事着いたんですね。」
「まぁ、何とかな。どっかの馬鹿が寝坊したせいで無駄に疲れたけど。」
「うっ、だからその件については謝ったでしょう?」
「うわ、そうか。今からそうなるのか。」
「こうなる事は事前に言っていたはずです。その態度、やめてくださる?」
「善処する。」
「ロイ、迎えに来てくれたのかい?」
「えぇ、大丈夫だとは思いますが学園は広いので、案内をしようと思いまして。」
「そうかい、ならお願いしようかな。」
そう言って前を歩くロイとロイの横を歩く殿下、その後ろに私とアスがついた。
アスと後ろで、「アスもそろそろ口調どうにかしなよ。」「へいへい。」と話していると前から声がした。
「おやおやあ〜?そこに居るのは森人族のロイル君じゃないか。他の三人もお仲間かな?」
「ロイ、この方は?」
「前に言った、東大陸から来た留学生だよ。」
「何コソコソ話しているんだい?」
「別になんでも無いですよ。私は案内があるので失礼しますね。」
「ふん、蛮族が揃いも揃って汚らわしい。」
「あ?」
「おい、やめろアス!」
「話は聞いてるぜ?お前東の人間らしいな。野蛮人がここで学ぶには少々頭が足りないんじゃないか?」
「なんだと?」
「この学園にとっての汚物はそっちだろ。」
「てめぇ!」
「辞めなさいアス。こんなくだらない人間に時間を使うだけ無駄だ。行こう。」
「くっ、覚えとけよてめぇら!」
「はぁ、悪いね。僕が目をつけられてたばっかりに。あいつ、二年なのにわざわざ学年の違う僕に突っかかって来るんだ。」
「ロイのせいじゃないさ。気にしないでおくれ。」
「チッ、胸糞悪ぃ。なんであんな奴を学園に入れたんだ」
「仕方ない、公国は力が弱いから東に圧力をかけられてしまえば頷くしかないよ。」
「落ち着きなよアス。ほら、会場に着いたし式も始まるよ。」
「ふん。」
その後、式は滞りなく進み終えた。式の後各クラスに行き、私達は三人共同じクラスだった。
(まぁ、だろうな。王子とクラスが同じなのは少し嫌だが、まぁ席は離れてるし我慢しよう。)
クラスで挨拶をした後は解散だったため、そのまま寮に帰った。慌ただしい初日を終え疲れていた私はすぐに眠りについた。
書き方を少し変更しました。修行編の時は文章を書くのが久しぶりなのと殴り書きをしていたので読みずらかったと思います。




