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第十八話 楽しい時間はあっという間に

****


「タカヤ()てー、あれ美味(おい)しそう! あ、あっちも! ねぇねぇ()べて()かない?」


 たくさんのET(いーてぃー)たちで(にぎ)わうポスリコモスの市場(いちば)(ある)きながら、ショースケはあちらこちらに目移(めうつ)りしていました。


「うーん、(たし)かに美味(おい)しそうだけど……今日(きょう)はこの(あと)仕事(しごと)があるだろ?」


「ちょっとくらいいいじゃんか! あ、あれも美味(おい)しそ……う、コセツベの()か……」


「ショースケ、コセツベの()苦手(にがて)なのか? モサモサしてるから?」


「ま、まぁちょっとね! ところで今日(きょう)はどんなことするのかな?」


 ショースケははぐらかすように(べつ)話題(わだい)()ります。


(おれ)もよくわかってなくて、とりあえず()われた場所(ばしょ)()かってるんだ。あ、あそこだよ……(ひさ)しぶりに()たな」


 市場(いちば)(とお)()けた(ひろ)(みち)(さき)には、(おお)きな(おお)きな、その(うえ)カラフルでド派手(はで)看板(かんばん)()っていました。


 そこには宇宙(うちゅう)公用語(こうようご)で『ポスリコモス遊園地(ゆうえんち)』と()かれています。


「ポスリコモス遊園地(ゆうえんち)……遊園地(ゆうえんち)⁉」


 ショースケは(ひとみ)をギャラギャラと(かがや)かせました!


「え! 今日(きょう)仕事(しごと)って遊園地(ゆうえんち)であるの⁉ やったー絶対(ぜったい)(たの)しいじゃん!」


遊園地(ゆうえんち)であるって……(おれ)昨日(きのう)部屋(へや)(もど)ってからショースケに()ったよな?」


「……(ぼく)昨日(きのう)のことは全部(ぜんぶ)()かったことにしてるの。(たの)むから(おも)()させないで」


 ショースケは昨日(きのう)、タカヤの両親(りょうしん)無様(ぶざま)姿(すがた)(さら)してしまったことをまだ()きずっているようです。


 おそらく今日(きょう)仕事(しごと)についての(はなし)も、ずっとベソをかいていてまともに()いていなかったのでしょう。


 タカヤがへらりと苦笑(にがわら)いをしていると……


「タカヤくーん! ショースケくーん!」


 (にぎ)やかな(とお)りの(さき)から、二人(ふたり)()(こえ)()こえました。


 ウェーブのかかった(なが)いツインテールを()らしながら、ティナが満面(まんめん)()みで(はし)って()て……(まえ)(ある)いていたショースケに(おも)いっきり()きつきます!


「んぶっ⁉」


(ひさ)しぶりー! 元気(げんき)にしてた?」


「んぶぶぶ……!」


 (ちから)(つよ)いティナに圧迫(あっぱく)されて、()(ひく)いショースケは上手(うま)(しゃべ)れません。


「こ、こんにちはティナさん。お(ひさ)しぶりです」


「タカヤくん(ひさ)しぶりー! ねぇねぇ、もしかして二人(ふたり)もここへお仕事(しごと)しに()たの?」


二人(ふたり)もってことは……」


「うん、わたしたちもここへお仕事(しごと)しに()たの! 今日(きょう)仕事(しごと)(ふた)(くみ)(おこな)うとは()いてたんだけど、まさかタカヤくんとショースケくんだったなんて!」


 ティナは(よろこ)びを全身(ぜんしん)表現(ひょうげん)するように、今度(こんど)はタカヤをぎゅーっと()きしめて(ほお)ずりします。


 そこへ(あき)れた様子(ようす)のスイが、(みち)(さき)からやって()ました。


「ちょっとティナ。(いそ)()なくなるから(おどろ)いた……って、ショースケとタカヤじゃない。(なん)貴方(あなた)たちがここにいるのよ」


()いてよお(ねえ)ちゃん! 今日(きょう)わたしたち(よん)(にん)でお仕事(しごと)するんだって!」


 ティナはぴょんぴょんと、今度(こんど)はスイの(うで)()きつきます。


「ちょっとは()()きなさいティナ! (まった)く……こんなところで駄弁(だべ)ってる場合(ばあい)じゃないの。時間(じかん)(せま)ってるわ、ほら、あなたたちも()くわよ!」


 スイを先頭(せんとう)に、()(にん)はバタバタと(いそ)いで遊園地(ゆうえんち)のカラフルな入場(にゅうじょう)(もん)をくぐって()きました。


 ……その道中(どうちゅう)にほんの(すこ)しだけタカヤがふらついたのに()()いたのは、最後尾(さいこうび)(はし)っていたティナだけでした。



****



「それで、今日(きょう)具体(ぐたい)(てき)(なに)をすればいいの? 二人(ふたり)()いてる?」


 ()れて()られた薄暗(うすぐら)いスタッフルームの(なか)で、ショースケは(くび)(かし)げます。


()いてるよー。 ふふふー、今日(きょう)仕事(しごと)はズバリ! 来園者(らいえんしゃ)さんにムッポンを(くば)ることだよ!」


「む、むっぽん……?」


「あれ、ショースケくんムッポン()らない? ほら、あれだよ」


 ティナが(ゆび)さした(さき)には……うぞうぞと(うご)(あし)大量(たいりょう)についている、(ひも)()いた浮遊(ふゆう)物体(ぶったい)大量(たいりょう)にありました。


「ひぃ⁉ (なに)あれ⁉」


「し! (しず)かにして、お(きゃく)さんに()こえるでしょ。……ムッポンは(いま)このポスリコモスで(だい)人気(にんき)のおもちゃよ。まぁ地球(ちきゅう)()うと風船(ふうせん)のようなものね」


 スイはムッポンを(ひと)()()って、(かお)をしかめているショースケにぐいぐい(ちか)づけます。


「この遊園地(ゆうえんち)繁忙(はんぼう)()人手(ひとで)()りないらしくて……(わたし)たちは今日(きょう)遊園地(ゆうえんち)のスタッフさんの手伝(てつだ)いとして()ばれたのよ」


「わ、わかったけど……(なん)(ぼく)にそんなにムッポンを(ちか)づけるの」


「……だって(わたし)たちこれを()()って(くば)らないといけないのよ? (はや)()れないと(こま)るじゃない。はい、これ」


 スイはちょっといじわるに(わら)いながら、ムッポンから()ている(なが)(ひも)無理(むり)やりショースケに(にぎ)らせました。


「……スイって意外(いがい)とそういうとこあるよね。うぅ、めちゃくちゃ(うご)いてる……ねぇタカヤこれ()わりに()ってよ」


「いいけど……それじゃあスイさん、ティナさん。(おれ)たちはこのムッポンを()って(そと)()て、来園者(らいえんしゃ)たちに(くば)ったらいいんですか?」


「あ! そうなんだけど……一番(いちばん)大事(だいじ)なこと(わす)れてた!」


 ティナは(あわ)てて、右手(みぎて)人差(ひとさ)(ゆび)()けている指輪(ゆびわ)(がた)のポスエッグからスプレー(かん)のようなものを()()します。


「じゃじゃーん! 今回(こんかい)はこの変身(へんしん)スプレーを使(つか)ってかわいい姿(すがた)変身(へんしん)するんだよ!」


変身(へんしん)って……このままの姿(すがた)じゃだめなの?」


「だってここは遊園地(ゆうえんち)だよ? 来園者(らいえんしゃ)さんに(ゆめ)()せて、(たの)しい時間(じかん)提供(ていきょう)するのがお仕事(しごと)なの! ほらほら、早速(さっそく)使(つか)ってみよ!」


 きょとんとしているショースケに、ティナはスプレーを()(かい)シュッシュと()きかけました。


「はい、ショースケくん! ()()じてかわいい姿(すがた)想像(そうぞう)してみて!」


「かわいい、かわいい……」


 ()をぎゅっと(つむ)って、ぶつぶつと(つぶや)いたショースケの(からだ)はみるみるうちに……(あお)いベストを()(ちょう)ネクタイを()けた、()(しろ)()(そく)歩行(ほこう)のうさぎさんに()わっていきます!


「え、え、これ(ぼく)⁉ うわー(われ)ながらすっごくかわいい!」


 ショースケは(ちか)くにあった姿見(すがたみ)(ほう)(みじか)(あし)でテポテポ(はし)っていくと、自分(じぶん)(からだ)(まえ)から(うし)ろからまじまじと(なが)めました。


「よーし! じゃあわたしたちも変身(へんしん)しよう!」


 ティナはスイにもタカヤにも自分(じぶん)にも、ショースケにやったのと(おな)じようにスプレーを()きかけました。


 すると……スイはグレーのネコに、ティナはピンク(いろ)のモフモフなモンスターへと姿(すがた)()えます。


「お(ねえ)ちゃんネコちゃん()きだもんねー!」


「ティナは……よくわからないけれど、可愛(かわい)いからいいんじゃないかしら」


 スイは(よん)(そく)歩行(ほこう)でしゃなりしゃなりとムッポン()()(ちか)づいて、(なが)尻尾(しっぽ)器用(きよう)にムッポンから()()(ひも)(つか)みます。


「これで準備(じゅんび)完了(かんりょう)ね……って、え?」


 前足(まえあし)でくしくしと(かお)(ぬぐ)って……スイはもう一度(いちど)じろりと(まえ)()ます。


 (となり)にいたティナも同様(どうよう)目元(めもと)(こす)り、姿見(すがたみ)(ほう)から(もど)ってきたショースケは(ぎゃく)目元(めもと)(ちい)さな両手(りょうて)(おお)いました。


 (さん)(にん)()(まえ)には……()()(からだ)にまん(まる)(あし)(むっ)()えた、(ふと)眉毛(まゆげ)のでっかい芋虫(いもむし)のようなモンスターが(ころ)がっています。


 ()()なモンスターは大量(たいりょう)()いた()をまばたきさせてウネウネと(うごめ)きながら、何故(なぜ)かお(しり)(ほう)()いている(くち)から(こえ)()しました。


「ご、ごめんなさい……上手(うま)想像(そうぞう)できなくて……」


「その(こえ)やっぱりタカヤか……って、いやいや! 上手(うま)想像(そうぞう)できないにも(ほど)があるでしょ! かわいい姿(すがた)って()われたよね⁉」


 ……(いま)のタカヤの姿(すがた)をかわいいと()(ひと)は……おそらく地球(ちきゅう)では極々(ごくごく)少数(しょうすう)でしょう。


 あんまり直視(ちょくし)したくないショースケは目元(めもと)()(おお)ったままティナに()いかけます。


「ねぇ、これって変身(へんしん)をやり(なお)方法(ほうほう)()いの?」


「うーん、高級(こうきゅう)変身(へんしん)スプレーだったら、専用(せんよう)のスプレーで変身(へんしん)()くことができるんだけど……。この変身(へんしん)スプレーはお手頃(てごろ)価格(かかく)だったから、地球(ちきゅう)時間(じかん)()時間(じかん)くらい()たないと変身(へんしん)()けないの。ごめんね」


 ティナはしょんぼりと、モフモフの(からだ)(ふる)わせました。


「……仕方(しかた)ないわ、約束(やくそく)時間(じかん)()ちゃったしこのまま()きましょう。ほら、()くわよ」


 大量(たいりょう)のムッポンを()って、()(にん)はスタッフルームの(そと)へと()()きました。



****



「こんにちはー! ポスリコモス遊園地(ゆうえんち)へようこそ! 今日(きょう)はいっぱい(たの)しんで()ってね!」


 ショースケは(ちい)さなうさぎの(からだ)でぴょんぴょん()ねながら、来園者(らいえんしゃ)にムッポンを(くば)っていきます。


「ショースケ、もうムッポンには()れちゃったのね」


「だって変身(へんしん)したタカヤの(ほう)がよっぽどすごい()()だったからね……スイ、(なに)その()は」


(べつ)にー?  ……残念(ざんねん)だわ、ちょっと可愛(かわい)かったのに」


 ()こえないようにそう(ちい)さく(つぶや)いたスイも、その(となり)笑顔(えがお)()やさないティナも、一生懸命(いっしょうけんめい)ムッポンを(くば)りますが……


残念(ざんねん)ながらそんな(さん)(にん)(まえ)(あつ)まってくる来園者(らいえんしゃ)はちらほらで、ほとんどの来園者(らいえんしゃ)は……


「あ、()さないでください……(みな)さんの(ぶん)、ちゃんとありますから、ね?」


 (あか)くてでかい芋虫(いもむし)(じょう)生物(せいぶつ)であるタカヤの(もと)(あつ)まっていました。


「そうよね……よく(かんが)えたら、ポスリコモスはこのムッポンが(だい)人気(にんき)になるような(ほし)なんだもん……地球(ちきゅう)とはかわいいの感覚(かんかく)(ちが)って当然(とうぜん)よね」


 頭上(ずじょう)()かんでわさわさと(あし)(うご)かすムッポンを()つめながら、スイは(ちい)さくため(いき)()きます。


「お(ねえ)ちゃんのネコちゃん可愛(かわい)いから自信(じしん)()って! ほら、お(きゃく)さんが()たよー(わら)って!」


 そんなこんなで()(にん)がムッポン(くば)りに(せい)()していると……




「うぇえええん! (たす)けてー!」


 (すこ)(はな)れたところから(おお)きな(こえ)()こえました。


 ()ると、ガヤガヤと(ひと)だかりが出来(でき)ています。


「どうしたのかしら……あっ!」


 (なに)かに()()いたスイが、前足(まえあし)ではるか(うえ)(ゆび)さしました。


 園内(えんない)()えられている、それはそれは()(たか)いメタリックに(かがや)()天辺(てっぺん)に……(ちい)さなオレンジ(いろ)ET(いーてぃー)がしがみついています!


 そのすぐ(そば)(えだ)には()(にん)(くば)っていたムッポンが(ひと)(から)みついていて、どうやらそれを()りたくて()(のぼ)ってしまい、()りられなくなったようです。


大変(たいへん)! すぐに(たす)けなきゃ、えーっとポスエッグから道具(どうぐ)を……あれ?」


 ティナはいつも(どお)右手(みぎて)人差(ひとさ)(ゆび)()けているポスエッグを()ようとして……そこにはモフモフのピンクの毛皮(けがわ)しか()いことに()がつきました。


「……まさか、ポスエッグごと変身(へんしん)しちゃった……?」


「そのまさかみたいね……(わたし)(うで)にも指輪(ゆびわ)()いてないわ」


 スイの右手(みぎて)にも、やわらかそうな肉球(にくきゅう)しか()いていません。


(おれ)もポケットに()れてたエッグロケットごと変身(へんしん)したみたいだ、ショースケもか?」


「う、うん。(ぼく)もカバンごと変身(へんしん)したみたい……」


 その()でウネウネ(うご)くタカヤをショースケはやっと見慣(みな)れて()たのか、くりくりの(あか)(ひとみ)(うす)―く(ひら)いて()つめました。


 ()(にん)があたふたしている(あいだ)にも、()(うえ)にしがみついているET(いーてぃー)(おお)きな(こえ)(たす)けを(もと)めます。


「ひっくひっく……たすけてー……」


「そ、そうだわ!」


 スイはしっぽをくるりと一回(いっかい)()らすと、(ひと)だかりが出来(でき)ている()根元(ねもと)へと(はし)って()きました。


「スイ! どうするの?」


 ショースケたちもそれに()いていきます。


(わたし)(いま)ネコなのよ? それならこの()くらい(のぼ)って(たす)けに()けるかも!」


 そう()って、スイは()(するど)(つめ)()ててペタリと()()いて……そのままズルズルと(すべ)()ちてきました。


「あ、あら? おかしいわね、もう一度(いちど)!」


 ……当然(とうぜん)()回目(かいめ)のチャレンジもさっきと結果(けっか)()わりません。


「お(ねえ)ちゃん、あのね……」


 ティナはもごもごと、()いにくそうに(くち)(ひら)きます。


変身(へんしん)スプレーはプニプヨ星人(せいじん)遺伝子(いでんし)(もと)(つく)られてて、()()だけを変化(へんか)させる道具(どうぐ)だから……身体(しんたい)能力(のうりょく)はお(ねえ)ちゃんのままなんだよ」


「そ……そういうことは(はや)()いなさいよ!」


 スイは全身(ぜんしん)()だらけでよくわかりませんが、おそらく(かお)()()にしてティナの顔面(がんめん)()びかかりました。


「きゃーごめんごめん! だってお(ねえ)ちゃんすぐ()()しちゃうんだもん」


 モフモフの(うで)で、ティナはスイを()()げて(やさ)しく()でます。


「で、結局(けっきょく)どうしよう? ううー、エッグロケットさえあればすぐに(たす)けてあげれるのに!」


 ショースケは()(しろ)(ちい)さな(あし)をその()でジタジタ()らしながら(うえ)見上(みあ)げました。


 ()天辺(てっぺん)にいるET(いーてぃー)(こえ)()元気(げんき)をも()くしており、もうあまり時間(じかん)がありません。


「……(おれ)がコスモピースの(ちから)使(つか)うよ」


「え、タカヤその()()でも使(つか)えるの?」


「それはやってみないとわからないけど……(なん)とか頑張(がんば)ってみる。ショースケ、(あぶ)ないかもしれないから(まわ)りにいるET(いーてぃー)たちをここから(とお)ざけてくれないか?」


「わかった! スイもティナも手伝(てつだ)って!」


 ショースケとスイとティナが(さん)(にん)協力(きょうりょく)して周囲(しゅうい)ET(いーてぃー)たちを(とお)ざけている(あいだ)に、タカヤは芋虫(いもむし)(じょう)(からだ)をとにかくウネウネと(うご)かします。


(ええっと……ここが(うで)でここが(あし)、か? と……とにかくやってみるしかない!)


「タカヤー! 準備(じゅんび)できたよー!」


「わかった、(はじ)めるぞ!」


 タカヤは全身(ぜんしん)(ちから)()めて、コスモピースの(ちから)発動(はつどう)させました。


 やわらかそうな(からだ)内側(うちがわ)から発光(はっこう)するようにギラギラと(かがや)き、周囲(しゅうい)空気(くうき)共鳴(きょうめい)してチカチカと(ひか)ります。


 (からだ)をぐいっと()()って、タカヤが()天辺(てっぺん)(するど)(にら)むと……


「わ……! ()て、(えだ)が!」


 ショースケが(しろ)()()した(さき)では……(ちい)さなET(いーてぃー)がしがみついている(えだ)と、ムッポンが(から)みついている(えだ)()(ほん)がひとりでに()れて、ふわりと空中(くうちゅう)()かんでいました。


 そのままゆっくりゆっくり、(えだ)地面(じめん)()りて()ます。


「すごいわね……これがコスモピースの(ちから)……」


「ね、ね⁉ すごいでしょ!」


 (はじ)めてその(ちから)()()たりにして(おどろ)くスイに、ショースケは何故(なぜ)自分(じぶん)のことのように自慢(じまん)げに()()いました。


「ね⁉ ティナも(はじ)めて()たでしょ? コスモピースの(ちから)って本当(ほんとう)にすごいんだから!」


「え、あ! うん、そうだねショースケくん!」


 (さん)(にん)がのんきに(そら)見上(みあ)げていたその(とき)……



 ゆっくりと()りていた(えだ)突然(とつぜん)ガクンと()れたかと(おも)うと、(えだ)はまるでコントロールを(うしな)ったかのように()(さか)さまに()ちて()ます!


「え、え⁉ ()ちてくる!」


 ショースケは(あわ)てて(えだ)()()めようと(まえ)()ますが……()ちてくる(えだ)は、(すく)なくとも(ちい)さな(しろ)ウサギである(いま)のショースケに()()められるサイズではありません。


(あぶ)ないショースケくん! ()がって!」


 変身(へんしん)した(さん)(にん)(なか)ではまだ一番(いちばん)(からだ)(おお)きいティナが()()して、ショースケの(うえ)から(えだ)()()めようとします。


「だめよティナ! あなたの(おお)きさでも(あぶ)ないわ!」


「でもお(ねえ)ちゃん! わたしが()()めなきゃ(えだ)(うえ)のあの()が!」


 ()ちて()(えだ)はもうすぐそこまで(せま)っています。


 ……スイは(よん)(ほん)(あし)で、地面(じめん)をぎゅっと()みしめました。


「ダメよ、(わたし)は……もう(きず)ついたティナを()るのは(いや)なの!」


 そう(さけ)ぶと、スイは(つよ)足下(あしもと)()って、ティナの背中(せなか)突進(とっしん)しました!


 ティナはバランスを(くず)して()()され、(ちか)くに()たショースケ諸共(もろとも)前方(ぜんぽう)(ころ)びます。


 ……(えだ)()()ぐに、(ちい)さなネコの姿(すがた)のスイの(うえ)()ちて()て。


「お(ねえ)ちゃん!」


「スイ!」


 ティナとショースケが(いそ)いで(うし)ろを()()くと……



 ()ちてきた(えだ)は、スイの(あたま)のほんの(すう)センチ(うえ)()いていました。



「ごめんなさい……この(からだ)(ちから)上手(うま)くコントロールが出来(でき)なくて。……(こわ)(おも)いをさせてしまいました……」


 ()()(からだ)をひねりながらタカヤは(こえ)(しぼ)()すと、(えだ)をゆっくり地面(じめん)(うえ)()きました。


 (えだ)にしがみついていたオレンジ(いろ)(ちい)さなET(いーてぃー)が、()きながら()りてきます。


「うぇええん……こわかったぁ……」


「……うん、よく頑張(がんば)ったわね」


 スイは(ちい)さな前足(まえあし)(ちい)さなET(いーてぃー)(あたま)()でると、(つぎ)()りてきた()(ほん)()(えだ)(から)まっていたムッポンを尻尾(しっぽ)(はず)して(つか)みました。


 そしてそのまま、そのムッポンを(ちい)さなET(いーてぃー)(わた)します。


「もう()(はな)したらだめよ?」


「……うん、ありがとぉ」



****



「ふふん、やっぱり()(した)しんだ(からだ)一番(いちばん)だね! カバンもエッグロケットも(もど)ってきたし!」


 時間(じかん)()って変身(へんしん)スプレーの効果(こうか)()れたのが(うれ)しいのか、ショースケは薄暗(うすぐら)いスタッフルームの(なか)姿見(すがたみ)自分(じぶん)(からだ)(かた)から()げたカバンをまじまじと(なが)めていました。


「ムッポン(くば)りも無事(ぶじ)()わって()かったわ……ところで。ねぇティナ、何時(いつ)まで(わたし)()きついてるつもり?」


「うぅうう……だってお(ねえ)ちゃんが無茶(むちゃ)するんだもん! (こわ)かったよー!」


(わたし)だってあなたが無茶(むちゃ)するから(こわ)かったわよ! ほら、お(たが)(さま)なんだからもういいでしょ?」


「やだー!」


 ティナはスイの(ほお)(ほお)ずりしながら、()きしめる(ちから)(ゆる)めません。


(まった)く……あら? そういえばタカヤは?」


「タカヤはトイレだってさ。でもなかなか(もど)ってこないね、トイレってここからそんなに(とお)かったっけ?」


 ショースケは姿見(すがたみ)(なか)自分(じぶん)()つめたまま(くび)をひねります。


「あ! じゃあわたしが()(もの)()ってくるついでに(さが)してくるよ!」


 ティナはやっとスイから()(はな)してぴょんっと()()がりました。


()(もの)なら(わたし)()いに……」


「ダメ! お(ねえ)ちゃんまたいつ(あぶ)ないことするかわかんないもの、ここで()ってて!」




 スタッフルームの(とびら)をくぐったティナは(にぎ)やかな遊園地(ゆうえんち)(なか)(ある)きます。


 (たの)しそうなET(いーてぃー)たち、どう(うご)くかの予想(よそう)()かない様々(さまざま)なアトラクション……(ある)いているだけでなんだかわくわくしてしまって、ティナは(ちい)さくスキップしながら()(もの)()っている売店(ばいてん)へとたどり()きました。


「えっと、この(あお)いのを(ふた)つと、(あか)いのを(ふた)つください!」


 (うで)いっぱいに()(もの)(よっ)(かか)えて、(こぼ)さないよう慎重(しんちょう)に……今度(こんど)はゆっくり(もと)()(みち)(もど)ります。


「そういえば……タカヤくんいないなぁ。トイレは売店(ばいてん)よりスタッフルームに(ちか)いはずなのに」


 キョロキョロと(あた)りを見回(みまわ)しながら(ある)いていると……ふと、改修(かいしゅう)(ちゅう)のアトラクションがティナの()()まりました。


 見上(みあ)げるほど(おお)きなそのアトラクションは、骨組(ほねぐ)みにこれまた(おお)きな(ぬの)(かぶ)せられていて、(そと)からは(なか)()えないようになっています。


 ……(きゅう)に、ざわざわと胸騒(むなさわ)ぎがして。


「まさか、ね」


 ティナがそろりと、(ぬの)をめくって(なか)(のぞ)いてみると……



 そこには、(からだ)(かか)えてうずくまるタカヤがいました。


 (ひじ)(ひざ)地面(じめん)()けて、ひどく(ふる)えています。


「タカヤくん⁉」


 すぐに()(もの)地面(じめん)()いて、ティナはタカヤに()()りました。


「どうしたの⁉ 大丈夫(だいじょうぶ)⁉」


「……あぁ、ティナさんですか」


 タカヤは(だれ)から()ても一目瞭然(いちもくりょうぜん)に、無理(むり)やり(わら)って()せます。


大丈夫(だいじょうぶ)ですよ、()れない姿(すがた)(ちから)使(つか)ったからちょっと(つか)れちゃって。すぐに(もど)りますね」


大丈夫(だいじょうぶ)じゃないよ、こんなに(ふる)えて……」


大丈夫(だいじょうぶ)ですよ」


「でも……」


大丈夫(だいじょうぶ)だって()ってるじゃないですか!」


 (きゅう)(こえ)(あら)げたタカヤに、ティナはビクリと(ひる)みます。


「あ……ごめんなさい。でも本当(ほんとう)大丈夫(だいじょうぶ)なんですよ、ほら」


 ()()()って(わら)って()せるタカヤを(まえ)に……ティナは遊園地(ゆうえんち)()(ぐち)で、タカヤが(すこ)しふらついたことを(おも)()しました。


「ねぇ、タカヤくん」


「なんですか?」


「それは……本当(ほんとう)に、変身(へんしん)してコスモピースの(ちから)使(つか)ったのが原因(げんいん)?」


「……」


「だって、特級(とっきゅう)になれるほどすごい(ちから)なんだもん……タカヤくんの(からだ)(なん)影響(えいきょう)()いとは(おも)えない。もしかして最近(さいきん)ずっと、体調(たいちょう)(わる)いの?」


「…………」


「……(だれ)にも、ショースケくんにも()ってないの? ねぇ、相談(そうだん)してみようよ……そしたら(すこ)しは……っ」


 そこまで()って、ティナは(くち)(つぐ)みました。


 ()(まえ)のタカヤが、(しん)じられないほど()(くら)な、(やみ)のような()自分(じぶん)()ていたからです。


「……そろそろ(もど)りましょうティナさん、二人(ふたり)心配(しんぱい)します。あ、()(もの)半分(はんぶん)()ちますよ」


 タカヤは地面(じめん)()いてあった(あか)()(もの)(ふた)()()りました。


「ティナさん? (もど)りましょう?」


「……タカヤくんは」


 (あお)()(もの)(ふた)()()って、ティナは(うつむ)いたまま()います。


「タカヤくんは……本当(ほんとう)にそれでいいの……?」


「……はい。これが、いいんです」


「そっか、それなら……仕方(しかた)ないね」


 二人(ふたり)(ぬの)をくぐって、また(にぎ)やかな遊園地(ゆうえんち)(みち)(もど)って()きました。



****



二人(ふたり)ともおかえり、(おそ)かったね?」


「あはは、ただいまショースケ。途中(とちゅう)来園者(らいえんしゃ)さんの道案内(みちあんない)をしたりしてたから(おそ)くなったよ」


「なんだそうなんだ、トイレ()って(かえ)ってこないからお(なか)でも(いた)いのかと(おも)っちゃったよ。あ、ティナ()(もの)ありがとう!」


 ショースケはティナから(あお)()(もの)()()って、美味(おい)しそうに()(はじ)めました。


「ティナも(おそ)かったわね? 売店(ばいてん)そんなに(とお)かった?」


「……ふふふー、(じつ)はちょっと(まよ)っちゃって! うろうろしてたら時間(じかん)()かっちゃった、ごめんねお(ねえ)ちゃん!」


「きゃっ! もう、また()きついてきて。今日(きょう)はいつも以上(いじょう)(あま)えん(ぼう)なんだから」


 やわらかな()つきで、スイがティナのふわふわの(あたま)()でます。


「……えへへ。ねぇ、わたしお(なか)()いて()ちゃったなー? そろそろ本部(ほんぶ)(もど)ろうよー!」


「えー、(ぼく)ここ(はじ)めて()たから(あそ)びたい! ねぇタカヤ(あそ)んで(かえ)ろうよー!」


 ショースケがタカヤの(うで)をぐいぐい()()って(そと)()ようとするので、ティナは(やさ)しく()(にぎ)ってそれを()めます。


「ダーメ、ショースケくん。お仕事(しごと)報告(ほうこく)をしに(もど)らないと!」


「うぅ……ジェットコースターみたいなやつ()りたかったなぁ。また今度(こんど)()ようねタカヤ、絶対(ぜったい)だよ!」


「……ああ、そうだな」


 (あか)()(もの)(すこ)()んで、タカヤは本当(ほんとう)にいつも(どお)(わら)って()せました。



****



 ()(にん)宇宙(うちゅう)警察(けいさつ)本部(ほんぶ)最上階(さいじょうかい)にある、(しょう)(ぞう)研究室(けんきゅうしつ)(おとず)れました。


「ただいま(もど)りました博士(はかせ)。これお土産(みやげ)のムッポンです。博士(はかせ)()きそうな()()ですよ」


「おお、おかえり。ほう……(うわさ)には()いとったが、これはなかなか面白(おもしろ)いのう」


 (しょう)(ぞう)はスイから()()ったムッポンの(ひも)椅子(いす)()もたれに(くく)()けて、ゆらゆら()らして(あそ)んでいます。


「そうよ、ティナ。あなたお(なか)()いてるんじゃなかった? (いっ)(かい)のカフェに(なに)()べに()く?」


「……あ、うん! ()きたい()きたい! そういえば昨日(きのう)(しん)メニューが()たよね」


「え、(しん)メニュー⁉ ねぇねぇそれってどんなの?」


 ()いしん(ぼう)なショースケはすぐに()いつきます。


「えっとねー、地球(ちきゅう)()鶏肉(とりにく)みたいな(あじ)()()がいーっぱい(はさ)まったサンドイッチで……」


()べたい! ()く! ねぇタカヤも()こう!」


「あ、(おれ)は……」


 タカヤは(するど)視線(しせん)()ける(しょう)(ぞう)()()いました。


「……(おれ)はツバサのことについて(しょう)(ぞう)さんに相談(そうだん)があるからここにいるよ。ショースケ、よかったら(おれ)(ぶん)テイクアウトして()てくれないか?」


「えー、しょうがないなー。それじゃあ(ぼく)()ってくるからねー」


 スイとティナとショースケは、研究室(けんきゅうしつ)(とびら)をくぐって階下(かいか)へと()りていきました。




「……(なん)でしょう、(しょう)(ぞう)さん」


「タカヤ、お(まえ)……コスモピースの(ちから)(おさ)()れんほど(つよ)くなっとるな」


 ……タカヤは(なに)()(かえ)しません。


「もし(いま)(つよ)(ちから)使(つか)うようなことがあったら……(ちから)暴走(ぼうそう)してもおかしくない。のお、タカヤ」


 (しょう)(ぞう)(ちか)くの椅子(いす)(ふか)腰掛(こしか)けました。


「お(まえ)、しばらくこのポスリコモスに()れ」


 タカヤの()()()見据(みす)えて、(しょう)(ぞう)(つづ)けます。


「はっきり()う。お(まえ)の、コスモピースの在処(ありか)がヤツにバレた。(ちか)いうちに……お(まえ)(ねら)って(とき)()()(ちょう)(なに)かがやって()るかも()れん。(いま)のお(まえ)がそいつと相対(あいたい)したら……おそらく、無事(ぶじ)では()れんじゃろう」


「……大丈夫(だいじょうぶ)です、やります」


「タカヤ!」


「だって(ほか)(だれ)出来(でき)るんですか⁉」


 自分(じぶん)(ふく)胸元(むなもと)をぎゅっと(つか)んで、タカヤは(しょう)(ぞう)(にら)みました。


「……やって()るのは多分(たぶん)(まえ)(とき)()()(いけ)惑星(わくせい)ミッシェルで()ったET(いーてぃー)より強力(きょうりょく)なものなんでしょう? (おれ)じゃない、(ほか)宇宙(うちゅう)警察(けいさつ)でそいつらに()てるんですか?」


「それは……」


「……(とき)()()(ちょう)には、(おれ)大事(だいじ)なものがたくさんあります。絶対(ぜったい)(まも)りたいんです。やらせてください、(たと)(なに)があっても……(おれ)()ちます、()って()せます。だから」



「……(おれ)(なに)かあったときは……よろしくお(ねが)いします。(しょう)(ぞう)さん」


 ふわりと、タカヤは(わら)いました。


 まるでこれから()こることを、全部(ぜんぶ)全部(ぜんぶ)、わかっているみたいでした。



****



 ここはポスリコモスから、(とお)(とお)(はな)れたオラブ(せい)


 一人(ひとり)のオラブ星人(せいじん)()(すこ)()わった建物(たてもの)に、(うつく)しいオラブ星人(せいじん)とそのパートナーのET(いーてぃー)二人(ふたり)(たず)ねて()ました。


「おやー、おかえりなさいですねー。名前(なまえ)(たし)か……ココレヨさん、でしたっけー。()げるのは()めたんですねー」


 住人(じゅうにん)のオラブ星人(せいじん)(あや)しい蛍光色(けいこうしょく)薬品(やくひん)()ぜながら(つづ)けます。


「アナタたちに(わたし)遺伝子(いでんし)()ぜた(くすり)()たせたのは正解(せいかい)でしたー。あの変身(へんしん)見分(みわ)けることができるのは……(わたし)()(かぎ)り、コスモピースの(ちから)()(もの)だけですからねー」


 それを()いたココレヨが冷静(れいせい)(くち)(ひら)きます。


「つまり……やはり貴方(あなた)(わたし)たちを利用(りよう)して、貴方(あなた)目的(もくてき)達成(たっせい)したということですね? ……(わたし)たちに(わた)した(くすり)()れる(はこ)に、盗聴(とうちょう)()仕掛(しか)けてあったんでしょう?」


「そうですよー、まぁ距離(きょり)距離(きょり)ですからあまり正確(せいかく)には()()れませんでしたけどー。二人(ふたり)には感謝(かんしゃ)してますー、おかげで確証(かくしょう)()てましたー。これまで大変(たいへん)だったんですよー? 惑星(わくせい)ミッシェルに探査(たんさ)のための生物(せいぶつ)をいっぱい(おく)ったりー、宇宙警察(うちゅうけいさつ)のデータを(ぬす)んだりー。でも……それも今回(こんかい)で終わりですー」


 ニタリと、オラブ星人(せいじん)のような(なに)かは(わら)います。


「さー、(わたし)最後(さいご)調整(ちょうせい)(いそが)しいんですー。(かえ)ってもらっていいですかー?」


「わかりました……その(せつ)は、お世話(せわ)になりました。今日(きょう)はそれを()いに()たんです」


 ココレヨと(ちい)さなET(いーてぃー)は、すぐに(そと)へと()()きました。




「さてー、随分(ずいぶん)時間(じかん)がかかってしまいましたが……もうすぐ完成(かんせい)ですー。(たい)した材料(ざいりょう)使(つか)えない環境(かんきょう)ですがー……これならコスモピースの(ちから)とある程度(ていど)()()えますかねー」


「やっと、やっとですー……やっと……この宇宙(うちゅう)から()()ることができますねー。コスモピース」



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