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綾小路 椿の生を享けて6年、記憶を思い出して1年目、由良さんとだいぶ馴染んだ私は少しませた子供になっていました。
そしてその日、私は天使に出会う。
天使は美しいプラチナブロンドに、くりくりの青い瞳、ぷっくりとした唇に白い肌。どこをとっても美しく、可愛らしい美少年。
凄い。けれど、残念過ぎる。
「お前が綾小路椿か。お前がどうしてもと言うなら婚約者になってやってもいいぜ。けど勘違いすんなよ。俺に見合うやつがいないから、仮としてお前にするだけだ。飽きたら捨ててやるよ。」
ないわー。まじないわー。全然可愛くない。
「いえ、遠慮させて頂きます。」
「は?!お前、この俺が態々下手にでてんだぞ。」
どこがだよ。てか、それより
「いや、あんた誰よ」
これが婚約者様とのファーストコンタクト。
ないわー。天使どこ行ったし。
「椿ちゃん、この子はアルフォンス・エドワード。僕の息子だよ。」
そう言ったのは、父さんの友達と言う男の人。20代後半だろうか。引き締まった体にピシッとしたスーツがとても似合う。仕事の出来る人という感じだ。髪や瞳の色はアルフォンスと同じっだが顔つきは男らしさを感じさせつつ、爽やかさを兼ね備えていた。うむ。いい。
しかし、アルフォンスは母親似か?それとも、幼さが抜けるとああなるのか?どちらにしても黙っていれば天使だ。黙っていれば。
「アルフォンス・エドワードと申します。宜しくね、小さなお姫様。」
しまった。鳥肌が立ってしまった。
「初めまして。アルフォンス様。綾小路椿と申します。椿とお呼びください。」
「これから、椿と同じ小学校に入るからね。紳士でとても賢い子だ。仲良くするんだよ。」
そう、父が言ってらから後は若い方達でと2人にされた。
しかし、さっき庭で会ってから彼の株は私の中で大暴落中だ。
ププッ、しかもお姫様とかうける~。
私がいきなり笑ったのをみて一瞬びくついていた。なんでよ。
「何笑ってんだ。」
「いやぁ?父様が紳士っていうから可笑しくて。しかも、ナルシスト過ぎるでしょ。あんなの普通なら爆笑ものなのに似合いすぎて可笑しいと思って。プププッ。」
相手がお姫様なら自分は王子ってか。何この子バカっぽくて、一周回って可愛いかも。
「・・・お前、顔に似合わず笑い方気持ち悪いな。」
アルフォンスが汚物を見るような顔をする。美人は顔を歪めても美しいというのは当てはまらないらしい。君もその顔はやめたほうがいい。もったいない。
「酷いなぁ。いいんだよ、これでも外面はいいほうだからね。人がいるところではお嬢様やってるんだ。誰にも見られなければ注意されないよ。」
「俺がいるだろうが」
「え~?だって君も日頃は猫かぶってるでしょ?お互い様じゃない。しかし、さっきのは鳥肌ものだったね。私の前では俺様だったのに大人の前では『背伸びした紳士な男の子』って?君本当に6歳?いや、まだ5歳だったか?成熟しすぎだね。」
「お前に言われたくないな。そして、君じゃない。アルフォンスだ。」
「じゃあ、アルだね。それで?婚約者だっけ?いいよ。アルが面倒になったら破棄すればいい。どの道、私は結婚する気はないからね。」
「何故だ?」
「秘密。そうだね。気が向いたら話してあげよう。アルが覚えていたらね。」
それから、お父様が来るまで取り止めのない話しをして、手紙の約束をするとアルは帰って行った。
「アル、椿ちゃんはどうだった?お眼鏡には適ったかい?」
「はい。とても面白そうな少女でしたよ。」
「そうかい。それは良かった。なら、このまま話しを進めておくね。」
「はい。お願いします、父様。」
そう。とても不自然で歪な奴だった。ふっ、面白い。
後日、アルフォンスは椿の婚約者となった。
え?お披露目?面倒臭いな~




