第31話:永遠へと続く、最後の扉
伝説の雪峰カイラス山の何千層もの白い雲を抜け、猛吹雪が巻き起こっていた。神聖な領域の絶対的な静寂の中、破壊神シヴァが胡座をかいて瞑想する石の蓮華座から、無限の宇宙の威厳のオーラが放たれていた。首に巻きついた神蛇ヴァースキが微かに頭をもたげ、髪に結われた三日月が銀色の光輪を放ち、三叉槍トリシューラに宿る永遠の炎を反射していた。
ガネーシャは嬉しそうに鼻を振りながら、モーダクのお菓子の箱の山を蓮華座の横に悠々と置いた。
「父上、お菓子を持って帰りましたよ!そのついでに、エデンの間から教えを請いに来た顔なじみの客を連れてきました」
シヴァ神の額にある第三の目がゆっくりと開いた。三界を見通す量子の光がオリンの体をスキャンするや否や、至高の神の口角は皮肉に満ちた笑顔に歪んだ。
「ほう……あの有名な7秒ファラオではないか?数百万年のタンダヴァの踊りの周期よりも早く、くしゃみ一つで王朝全体を掃除した者よ!」
オリンはビクッとし、額から耳まで顔を真っ赤にして、両手で頭を掻きながらモゴモゴと言った。
「あわわ……シヴァ神、俺の今世紀最大のやらかし(戦犯プレイ)をまだ覚えてたんですね……」
「どうして忘れられようか!」シヴァは軽く笑い、その低く響く笑い声は崖の雪を震わせた。「あの年、エデンの間で、老孫(孫悟空)とトールが腹を抱えて笑っている中、お主の煮えたぎる油の釜と100トンの石柱が腐敗した神官たちの頭上に降り注ぐのを、私はこの目で全て見たのだ。最近、くだらない3回の暴君の人生のせいで、マイナス3万カルマの記録を更新したと聞いたが?」
オリンは雪の上にひざまずき、恭しく手を合わせた。
「ひどいもんですよ、神様!長老の命令で仲間の進化を強制するために『起源の悪役』をやったんですが、俺が作り出したのは行き詰まりの災害ばかりでした。さっき孫大聖から『反逆の気骨』について教わってきたばかりで、今は真の破壊と再生の哲学について啓蒙していただきたく、ここへ参りました!」
シヴァ神は蓮の台座からゆっくりと立ち上がった。彼の4本の腕が大きく広がり、ダマル太鼓が宇宙の原始のリズムで微かに振動した。
「破壊について理解したいと?口先だけの言葉では、決して宇宙の本質に触れることはできぬ。ついて参れ!」
ヒュン!
シヴァがトラの皮のローブを軽く振った。カイラス山の周囲の空間が突然、何十億もの量子ミラーの破片に砕け散った。オリンは体が軽くなり、神聖な力によって空中に持ち上げられ、マルチバースの果てしない夜の中を漂っていくのを感じた。
最初の目的地は、遠い銀河の端にある「死にゆく星の領域」だった。
オリンの目の前で、巨大な赤い星が断末魔の苦しみの中で激しく痙攣していた。数百万度の高温プラズマの塊が中心核に向かって崩壊し、天地を揺るがす超新星爆発となって爆発し、周囲の岩石惑星をすべて塵に変えて吹き飛ばした。
オリンはまばゆい光からパニックになって顔を覆った。
「おお神よ……恐ろしすぎる!星系全体が完全に焼き尽くされちゃった!」
シヴァは傍らに立ち、平然とダマル太鼓を持ち上げてリズムを刻んだ。
「よく見てみよ。あれは破壊か、それとも生命の種か?」
オリンは指の隙間から目を細めた。爆発後の星屑の残骸の中から、何兆トンもの重元素――鉄、金、炭素、酸素――が新たな重力の下で凝縮し始めた。ガスと塵の雲が回転し始め、有機生命の可能性に満ちた惑星を持つ、真新しい太陽系の胎児を形成し始めたのだ!
「もしあの年老いた星が爆発して自らを破壊することを拒んだら、陸地や海、そして新たな生命を創造するための元素は永遠に存在しなかったであろう」シヴァの深く温かい声が虚空に響き渡った。
衝撃から立ち直る間もなく、シヴァは再び手を振り、オリンを下界の「古代の原生林」へと着陸させた。
この場所は、空を燃やすような大規模な大火災の真っ只中にあった。樹齢千年の古木が轟音とともに倒れ、獣たちがパニックになって逃げ惑っていた。
「この森を哀れに思うか?」とシヴァは尋ねた。
「はい、もちろん!あんなに青々とした木々が全部丸焦げに……」オリンは苦々しく答えた。
シヴァは足元の灰に覆われた真っ黒な土を指差した。
「この火災の前、巨大な古木の樹冠は何百年もの間、すべての太陽光を遮っていたのだ。下の土壌はカビや害虫、腐敗した植物に窒息させられ、その下にある何百万もの若い種が発芽することは永遠に不可能だった。この炎は古く病んだ殻を焼き尽くし、灰を最も肥沃な肥料に変える。そして雨季が来れば、10倍も強力で健康な若い森の世代が、温かい太陽の光を浴びるために立ち上がるのだ」
最後に、シヴァはオリンをエジプトの砂漠領域における彼自身のタイムラインへと連れ戻した。
7秒で崩壊した大聖殿の映像が、昨日のことのように鮮明に現れた。煮えたぎる油の釜がこぼれ落ちて悪賢い神官たちを焼き尽くし、石柱が真っ直ぐに落ちて汚職役人たちの反逆の野望を打ち砕き、国境の外にいるヒッタイトの侵略者たちが荒廃を見て恐怖で撤退していく様子だ。
「お主は、自分のくしゃみが20年間の平和を台無しにしたと、常に自分を責めてきたな」シヴァはオリンの目を真っ直ぐに見つめた。「しかし、搾取と隠れた癌の上に築かれた偽りの平和は、はるかに残酷で破滅的な結末を招くだけなのだ。あの年の7秒間の破壊は、国家全体の壊死した腫瘍を外科手術のように切り取ったのだ! それはアエリアに砂漠の指導者としての気骨を鍛えさせ、お主に地下水脈を開拓する能力を覚醒させ、そして民衆に自らの足で立つことを学ばせたのだ!」
シヴァは神聖な足取りを踏み出し、時空の流れの中でタンダヴァの踊りを舞い始めた。彼の足音が刻まれるたびに、オリンの魂の中にある幻想、弱さ、恐怖が細かい粉に粉砕され、大いなる悟りへの道を切り開いていくようだった。
「凡庸な悪党は、自らの獣性と不安を満たすために苦痛を撒き散らすことしか知らぬ。しかし、真の『逆境のマスター』は、罪人の黒い外套を羽織ることを受け入れ、破壊の炎を使って敵の腐りきった現状維持を焼き尽くし、柔らかい殻を打ち砕いて最高の姿へと生まれ変わることを強いる者のことなのだ!」
カキィン!
タンダヴァの炎から凝縮された青い火の蓮がオリンの額に真っ直ぐに飛び込み、彼の神の意識と完全に融合した。
「私の破壊と再生の教訓は、お主が完全に理解したものと見なそう。さあ、出発点に戻り、自分の気質を養うがよい!」
そう言うと、シヴァ神は軽く袖を振った。青い神光の竜巻が即座にオリンを巻き上げ、何万層もの雲を通り抜けて空高く舞い上がらせ、空間のゲートに向かって真っ直ぐに放り投げた!
ヒュン!
ザザッ……ドスン!
オリンは一回転し、大エデンの間の冷たい大理石の床にふわりと着地した。
彼は石柱を背にしてあぐらをかいて座った。今しがた目撃した壮大な宇宙の光景に、胸はまだ高鳴っていた。オリンは急いで旅のノートを取り出し、孫悟空の炎の紋章の隣に、2つ目の教訓を丁寧に書き留めた。
教訓その2(シヴァ神):破壊は虐殺ではなく、癌を取り除く外科用メスであり、より輝かしい生命と再生の意志のために道を切り開くものである。
ノートを閉じ、オリンはエデンのきらめく星空のドームを見上げ、心を落ち着かせるために深呼吸をし、修業の旅における次の計算されたステップへの準備を整えた!




